ドッグフレンドリーな宅配便をアピールするUPS社
アメリカの大手宅配便業社であるUPSは犬に対してフレンドリーであることをアピールしてきました。 ドライバーが配達中に見かけたり出会ったりした犬を撮影してFacebookやインスタグラムの専用アカウントにアップしているのもそのアピールの一環です。
配達中にカシャッ!アメリカの宅配便ドライバーが運営する犬写真のSNS
そのUPSがこの度ドライバーのユニフォームをリニューアルすることになり、数多くのユニフォームが廃棄される予定です。そしてアメリカのジョージア州では、その古いユニフォームを譲り受けて犬のリードにリメイクするというプロジェクトが動いています。
UPSと地元の非営利団体が協力
ジョージア州のアトランタをベースにして活動している2つの非営利団体はUPSとパートナーシップの関係を築いています。1つは地域住民が仕事とマイホームを手に入れるためのサポートをしているリ・ルームという団体、もう1つは全米屈指の大規模な動物保護団体であるベストフレンズアニマルソサエティのアトランタ支部です。
リ・ルームではホームレスや低所得の人々の職業訓練として布製品の縫製を行なっています。UPSの古い制服はこの人々の手によって、丈夫な犬のリードにリメイクされます。
出来上がった犬のリードはベストフレンズアニマルソサエティの保護センターに寄付され、保護犬たちの散歩やトレーニングの際に使用されます。
人にも犬にも環境にも優しいリメイクのリード
古くなったユニフォームを廃棄すればゴミにしかなりませんが、リメイクすることで資源の有効活用につながります。
またリメイクのリードを作る人たちに仕事と収入、そして技術の訓練の機会が提供できます。
縫製を担当する人たちの賃金などは、UPSの社会貢献のための基金がサポートします。
そして完成したリードのユーザーとなるのがベストフレンズアニマルソサエティのセンターで保護されている犬たちです。このリードは保護センターにいる時はもちろんのこと、新しい家族が決まって送り出されて行く時に一緒に持って行くのだそうです。
不要になった制服を犬のリードに作り変えるというアイデアは、人にも犬にも環境にも優しいというのはこのようなわけです。
まとめ
アメリカの宅配便業社の古いユニフォームが犬のリードとして生まれ変わるプロジェクトと、それがもたらすメリットをご紹介しました。
日本でも社会貢献活動を実施している企業は少しずつ増えてきていますが、保護犬などの動物が対象になっている例はあまり耳にしません。
大きな企業が保護犬の支援につながる活動をすることで、動物保護などにあまり関心を持たない人々の意識にも自然と馴染んでいくことも期待できます。
同じことを日本でも!と言うのではなく、こんなちょっとユニークな方法で保護犬のサポートをする方法もあるのだというアイデアが広まっていくといいなと思います。