世の中には犬を嫌がる人もいる
テレビでもネットでも動物の動画が頻繁に流され、ペット動画を目にしない日はないと言っても過言ではありません。特に犬好きの人は、世の中の大半の人も犬好きなのだと思ってしまうかもしれません。
ところが実際には、犬を苦手としている人は大勢います。中には口に出さないだけで我慢をしている人もいます。そういう人の小さな不満が蓄積し、いつかそれが爆発してしまうと大きなトラブルに発展するかもしれません。
では、愛犬家が近所付き合いの中でトラブルを起こさずに、快適な生活を送るために必要な気配りのポイントについて考えてみましょう。
近所付き合いにおける4つの気配りチェック
まずは、誰に対しても同じように気を配らなければならないポイントがあります。下記の項目について、ご自身の近所付き合いの仕方に関して確認してみましょう。
- 集合住宅の規約や町内会のルール等、お住まいの環境で決められたルールをきちんと守っていますか
- 集合住宅に住んでいる場合は同じ住宅に住む人たち、戸建ての場合は同じ町会や班などに属する人たちとの間に、信頼関係を築けていますか
- ご近所から愛犬に関して何か注意された場合、感情的な対応をせず、口を挟まずに最後まで相手の話を聞いていますか
- 上記の項目をすべてクリアした上で、ご自身から進んで「何か迷惑をおかけしていることはありませんか」といった確認をタイミングよく行っていますか
愛犬家が気をつけるべき5つのトラブル
1.騒音
主な騒音は、鳴き声と家の中を走り回る足音です。集合住宅の場合は壁や床に吸音パネルや防音シート、マットなどを敷くといった対策があります。
しかし、一番大切なのは愛犬が吠える原因を排除することです。遊び足りない、空腹、不安など、愛犬が大きな声で鳴き続けるには何らかの理由があります。よく観察し、愛犬の立場に立って鳴き続ける理由を探り、原因を取り除きましょう。
認知症の場合には、動物病院に相談して対策するのと同時に、近所の方たちに愛犬が認知症であることを告げ、事前に謝罪するのも良いでしょう。もちろん、それで問題が解決する訳ではありませんが、理解してくれる方もいるでしょう。
2.悪臭
飼い主さんは慣れてしまって気付かないにおいが、近所の方に不快な思いをさせているというケースもあります。消臭剤等を使用する対策もありますが、基本的には衛生管理を行うことが大切です。
愛犬にはこまめなブラッシングや定期的なシャンプーを行い、リネン類のこまめな洗濯や室内の掃除を行いましょう。
3.糞尿
散歩中の糞尿処理は必須です。愛犬の糞は必ず持ち帰り、おしっこも水で流します。
また自宅の場合も糞尿の処理はできるだけ室内で行い、たとえ自宅の庭先であっても糞を出しっぱなしにしないようにしましょう。
4.被毛
ブラッシングは必ず室内で行います。抜けた犬の毛が窓やドアの隙間から外に出ないように注意しましょう。
また、犬アレルギーの方もいますので、ご自身が外出するときには粘着テープ等を利用して、毛を服に付けたまま外に出ないようにしましょう。
5.咬傷
犬が怖い人は多いです。相手が犬を怖がって緊張すると、それを見た犬も不安になります。そこで起こりやすいのが、相手に噛み付いたり飛び掛かったりという事故です。
小型犬も「待て」など、飼い主さんの指示に従うようにしつけ、散歩中はもちろん自宅の庭でも必ずリードを付けましょう。室内飼いの場合は、必ず室内に犬がいることを張り紙や来客への事前告知などで明示しておきましょう。
犬を苦手としている人に対する4つの注意点
犬を苦手としている人の中には、犬が怖い人、生理的に嫌いな人の他に、犬が近くにいるとアレルギーが出るので近寄れないという人もいます。普段から犬を苦手としている人がいることを想定し、下記に注意しながら行動しましょう。
- 愛犬を同伴してエレベーターに乗る場合、小型犬はキャリーバッグに入れるか抱っこをし、先に乗っている人に確認をとってから乗る
- 廊下等ですれ違うときにはリードを短く持ち、相手と愛犬との間に入り直接接触しないようにする
- 近くに人がいるときは自由に行動させず、勝手に近寄らせない
- 普段から愛犬を清潔な状態に保つ(犬アレルギーの人へのアレルゲンを減らすため)
まとめ
愛犬家が上手にご近所付き合いをすることは、愛犬と一緒に長く快適な生活を送るために欠かせない大切なポイントの一つです。そのためには、愛犬のことだけを見るのではなく、周りの人たちにも目を配り、相手の立場に立って考えましょう。
また、一般的な飼い主のマナーの悪さが犬への嫌悪感に繋がっている場合もあります。散歩中などは、必ずマナーを守った行動をとりましょう。