犬のマスク誤飲に注意!食べてしまう原因と危険なポイントを解説

犬のマスク誤飲に注意!食べてしまう原因と危険なポイントを解説

アメリカで報道された犬の誤飲事故は犬と暮らす人にとって注意を促すものでした。その内容をご紹介します

お気に入り登録

犬の胃が誤飲したマスクによって閉塞

病院で手術を受けている犬

2020年7月、アメリカのボストンの空き家で放置された数匹の犬が保護されました。

それだけなら特別なニュースになることではないのですが、そのうちの一匹のシュナウザーミックスの状態が、多くのペットオーナーが知っておくべきだと考えられてローカルニュースで報道されました。

ギブズと名付けられたその犬は、保護後の診察で緊急手術が必要な状態であることが発見されました。腹部のレントゲン写真に写っていたのは、使い捨てマスクのノーズワイヤーが原因となった深刻な閉塞状態でした。

幸いなことに胃の中のワイヤーは手術によって取り除かれ、ギブズは一命を取り留めました。ギブズは保護団体のシェルターで暮らしており、完全に回復するのを待って新しい家族を募集するとのことです。

犬は使用後のマスクに惹かれる

マスクを咥えている犬

このギブズの一件で取材を受けた獣医師は、使用後のマスクは犬にとって魅力的であるため誤飲事故を引き起こす可能性があることを指摘しています。

マスクは長時間に渡って口を覆っているものですから、食べ物の匂いが移っています。人間は匂いに気づかなくても犬の嗅覚の鋭さはご存じの通りです。

また、大好きな飼い主さんの匂いが付いていることもあり、使用後のマスクの匂いが好きな犬は少なくありません。

それが高じて食べたり飲み込んだりしてしまうと、ノーズワイヤーが内臓を傷つけたり、マスクそのものが食道や腸で詰まってしまったりするという危険な誤飲事故になります。

使用後の使い捨てマスクは感染防止の意味からも密閉して、動物が触れない場所に捨てることが重要です。布マスクを「すぐ後でまた使うから」と外したときも、首から下げられるストラップを利用するなど、注意して扱いましょう。

犬用マスクは危険

STOPと書かれた看板を持ってマスクを着けた犬

犬とマスクと言えば、先日日本でも飼い犬にコロナ陽性判定が出たという報道のせいか「犬にもマスクが必要?」という疑問を持つ人がいるようです。

犬用の手作りマスクの型紙がネットにアップされていたり、犬用マスクの通販も行われたりしていますが、これに対して多くの獣医師が「危険ですから、絶対に犬にマスクをさせないでください」と注意しています。

犬にマスクをすると、体温調節に必要なハアハアというパンティングを妨げて、熱中症につながります。この暑さでは犬の命に関わる危険となります。どんな形であれ、犬の口や鼻を覆うことは絶対に止めてください。

陽性判定が出たからと言って、それは犬が感染が成立していたということにはなりません。世界中で犬同士の感染、犬から人間への感染への報告も証拠もありません。

新型コロナウイルスに関しては、愛犬を守るために最も重要なことは飼い主さん自身が感染から身を守ることだと、世界各国の獣医師会などが報告しています。

まとめ

ボーダーコリーが咥えたマスクを取ろうとする飼い主の手

アメリカで起きた犬のマスク誤飲事故、そこから学ぶ私たちが気をつけたいことについてご紹介しました。

以前にも増してマスクがあまりにも日常的なものとなったため、その扱いに気の緩みが出てしまったり、それが原因で思わぬ事故が起きたりする可能性が高くなっています。
皆さま、くれぐれもお気をつけください。

《参考URL》
https://boston.cbslocal.com/2020/08/05/dog-eats-paper-mask-ppe-animals-arl-boston/
https://www.facebook.com/AnimalRescueLeagueofBoston/posts/3416249851753310
https://www.facebook.com/kumagaiah/posts/3141240465913335

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。