1.施設の利用ルールを守らない
体格別の区分けを守らない
規模の大きなドッグランや、責任ある管理体制のドッグランでは、犬の体格に応じて「小型犬用」「大型犬用」と言ったように体格別にエリア分けをしている場合があります。
常識的に考えると、成犬になっても体重2キロも満たない超小型犬と、まだ生後一年未満の子犬であっても、体重30キロを超す大型犬とが同じエリアで自由に走り回るのは、とても危険な行為です。
大型犬の子犬が超小型犬の成犬にじゃれかかったら、例え咬みつかれなくても、走っている勢いで蹴り飛ばしたり、体当たりしてしまったら、骨折などの怪我をしてしまう可能性があります。
けれども、「大型犬のエリアで大型犬の成犬がたくさん走り回っていて仲間に入れるかどうかわからない。うちの子は大型犬だけど、まだ子犬だから、小型犬のエリアで遊ばせてもらおう」と言ったような身勝手な行動は明らかなNG行為です。
予防接種をせずにドッグランを利用しようとする
高速道路など、無料で誰でも使えるドッグランでも、「ワクチン未接種・狂犬病予防接種を受けていない犬は入場できません。」と利用規約に明記されています。
もし、予防接種をしないまま、不特定多数の犬が利用するドッグランで地理率の高い病気に感染してしまう恐れもあり、また、逆にもし、感染した状態でドッグランを利用すれば他の犬や人に感染させてしまうこともあり得ます。
自分の愛犬を守るためにも、他の人の大切な愛犬を守るためにも、初めてドッグランを利用するのであれば、必ず予防接種を済ませ、その証明書を持参しましょう。予防接種をしないまま、「本当はしてるんですが、証明書を忘れてしまって…」などと嘘をついて、ドッグランを利用するのは言語道断のNG行為です。
食べ物やおもちゃを持ち込む
犬同士のトラブルを避けるために、ほとんどのドッグランが食べ物やおもちゃの持ち込みを禁止しています。
2.犬同士の挨拶を強要する
犬同士のコミュニケーションを見守る
犬には犬のコミュニケーションの方法があり、ドッグランは犬同士でいかに上手に交流できるかを学ぶ場でもあります。あまり積極的に飼い主さんが全面に出て、犬同士の挨拶を無理強いするよりも、犬との交流に慣れた犬が近づいて指導してくれることもありますので出来るだけそっと犬同士のコミュニケーションを見守りましょう。
決して無理強いをしない
内弁慶な子だったり、もともとあまり犬慣れしていない子は、せっかくドッグランに連れて来ても、飼い主さんの側から離れない場合があります。
好奇心が旺盛で、怖いもの知らずの子なら、飼い主さんから離れて周りのニオイを嗅いだり、他の犬に自ら挨拶に行くことが出来ますが、尻尾を足の内側に折り込み、飼い主さんの顔ばかり見て体を縮めているのならドッグランに居ることに強いストレスを感じている証拠です。
犬は、記憶力に優れた動物ですので、嫌なことがあればいつまでもそのことを覚えています。ドッグランを楽しめるようになって欲しいのなら、少しでも怯えたり、嫌がる素振りを見せたら決して無理強いをしてはいけません。
3.呼び戻し、制止のトレーニングが不十分のままフリーにする
よびもどし、制止とは?
「呼び戻し」とは「おいで」「来い」など、飼い主さんが呼べば必ず飼い主さんのところに戻ってくることです。「制止」とは、どんなに犬が興奮していても、飼い主さんが「まて」と言えば犬が動きを止めるように指示することを言います。
呼び戻しのトレーニングが不十分だとどうなるか
ドッグランは、犬にとって思い切り走り回れる上に、犬同士で楽しく遊べる場所です。上手に他の犬と遊べるようになったら、犬にとってこれほど楽しい場所はありません。
好きなだけ遊ばせてあげたいけれど、ドッグランによっては、利用時間が決まっていることもありますし、犬が疲れ果て遊びに飽きるまで付き合うワケには行きません。そこで、もし、呼び戻しのトレーニングが不十分だとどうなるでしょうか。
「犬を捕まえてリードにつなげばいい」と思うかも知れませんが、まだ遊び足りない犬が「遊びは終わりだよ」と飼い主さんが追いかけてきたところで、大人しく捕まるでしょうか。むしろ、飼い主さんとの追いかけっこが始まったと勘違いして余計に逃げ回るかも知れません。
制止のトレーニングが不十分だとどうなるか
「呼び戻し」よりも、さらに重要なのが「制止」です。もし、「制止」のトレーニングが不十分な状態でドッグランに行くとどうなるでしょう。犬同士が喧嘩を始めても止めることも出来ないし、万が一、ドッグランから飛び出してしまった時、逸走する犬を止めることも出来ません。
まとめ
人に飼われている犬にとってドッグランは、まさに遊園地のような場所です。せっかく利用するのですから、ご自分の愛犬だけが楽しめればいいと考えずに、他の人の犬も楽しく遊べるように定められている規約やルールはしっかり守りましょう。
そうすれば、自分の愛犬が怪我をしたり、怪我をさせたりすることもなく、素敵なワン友も出来て楽しい時間を過ごせるはずです。上手にドッグランデビューできるかどうかは、飼い主さんのモラル次第です。
今からドックランデビューを考えておられる新米飼い主さん、愛犬との楽しい思い出をたくさん作れることを応援していますね!