愛犬が人を噛んでしまう可能性
どんな時に起こり得る?
見知らぬ子どもが急に駆け寄ってきたり、不意に触られたりすると、犬が驚いて相手を噛んでしまうことがあるかもしれません。
元々人見知りな犬はもちろんのこと、普段はおとなしく人懐っこい性格の犬でも、興奮すると急に攻撃的になってしまうことがあります。
トラブルを未然に防ぐ対策
まず、飼い主と愛犬の関係性構築が不可欠です。小さい頃からしつけを行い、愛犬がどんなことをされると嫌なそぶりを見せたり怒ってしまうのか、性格を把握しておくようにしましょう。犬の行動をコントロールする意味合いで、散歩時のリード・ハーネスの着用も必須です。
万が一人を噛んでしまったら…!
1. 被害者の安全確保と治療
噛まれた方が怪我をしている場合、すぐに傷口を洗って消毒し、病院を受診してもらいましょう。
被害者と連絡先を交換し、可能であれば、病院に行く際は飼い主が被害者に付き添うのが理想的です。
2. 保健所へ届け出を提出する
各自治体が飼い主に求めているルールです。居住している都道府県によってもルールは異なりますが、事故発生から24時間以内の届け出提出を定めている地域が多いようです。今後同様の事故が起きないように指導を受けたり、必要な手続きについての指示を受けます。
3. 飼い犬を動物病院に連れて行く
狂犬病や感染症にかかっていないかどうか検査するため、飼い犬を動物病院に連れて行き、獣医師さんに診察してもらいましょう。検査後、感染症などにかかっていないと確認できたら「検診証明書」を発行してもらい、保健所と被害者に提出します。
4. 被害者の治療費は飼い主が負担
病院へ行く際にかかった交通費や怪我の治療にかかる治療費は、犬の飼い主が負担します。日常生活におけるトラブルとして「個人賠償責任保険」という補償の対象となるので、ご自身が加入している保険を確認してみて下さい。
5. 誠意を持って被害者と話し合う
軽い怪我で済めばまだ良いのですが、怪我の程度により、治療や通院が長引くこともあります。謝罪した上で話し合いを行っても解決しない場合には、弁護士さんや保険会社の方にも相談してみましょう。
「狂犬病」のワクチン接種の大切さ
年1回のワクチン接種が義務
狂犬病予防法により、年1回のワクチン接種が義務付けられています。(91日齢以上の犬が対象)4〜5月は公園など自治体が定めた場所での集合ワクチンが接種可能となり、動物病院では1年を通してワクチンを打ってもらうことができます。
犬だけでなく、人間にも感染する病気
「狂犬病」は、かかっている動物に噛まれると、人間を含む哺乳類に感染してしまう恐ろしい病気です。そのため、人間のみならず、散歩中は犬同士の喧嘩にも気を付けましょう。
近年日本国内では発症していないものの、ワクチンを打つことで予防できる病気なので、ワクチン接種は毎年忘れずに受けるようにしましょう。
まとめ
まずはトラブルを起こさないよう、危ないと思ったときは「犬を抱っこする」「リードを飼い主側に引く」といった点に気を付けてみましょう。
昔、筆者の母が近所の犬に手を噛まれてしまったことがあり、撫でようとして手を近づけたことが原因でした。幸い怪我は軽く済みましたが、深く考えずに取った行動により、突然被害者になってしまうこともあります。
飼い主視点で注意することも大事ですが、自分も被害者になり得ることがありますので、犬と触れ合う機会がある方は、その可能性を頭の片隅に入れておいていただきたいです。