吠えて、吠えて、うなって、吠えて、牙をむく
通報・発見
自宅玄関前に攻撃的な犬が立ちはだかっていて家に入れないと、助けを求める通報を受け、保護団体Takis Shelter のタキスさんが出向きました。
なるほど、大柄な犬が、一生懸命ずっと吠えています。
接近・保護
タキスさんには、この犬がただ怯えているだけなのだとひと目でわかりました。
ゆっくりと、やさしく手を伸ばしていくと、少し静かになりました。でも油断は禁物。
大丈夫と思った次の瞬間にはこれですもの。
つまりこの犬は、おびえと自己防衛しか知らないのです。彼女はこれまでに、それしか経験していないのです。楽しい、嬉しい、喜び、そういったポジティブな体験をしてこなかった結果です。
犬が悪いのではなく、劣悪な環境と、劣悪な環境を作った人の責任です。
そして、重要なのは、ポジティブな体験は、これからでもたくさん、させてあげることができるということ。
リードをかけることはできましたが、頭をなでると、目に見えて震えています。
車中でも、まだうなってます。瞳が攻撃的です。
タキスさん、用心はしていたけれど、ちょっと咬まれちゃった。彼にとってそれは、イテ、咬まれちゃった、という、それだけのこと。それで犬をたたくなんていうことは、絶対にしない人です。
「信用してるって、彼女にわかってもらうんだ」と言います。
変身
そして翌日。
彼女は「フェイス」と名付けられました。「信頼」という意味です。
フェイスは後足で立ち上がって、しゃがんだタキスさんの肩に前足を置いて。確かに、「嬉しい、楽しい、大好き。」と言っています。たった1日で大変身です!
話はそれで終わりませんでした。実は、フェイスは妊娠していたのです。1週間後、4匹の子犬が産まれました。
話はまだあるんです。タキスさんが海岸に捨てられた2匹の子犬を発見して連れ帰ると、フェイスは自分の子として2匹を受け入れ、授乳などの世話をし始めたのです。白い2匹がその子です。
その後
フェイスと子犬たちは、Takis Shelterで元気に暮らしながら、里親さんとの出会いを待っています。攻撃的に身を守ることしか知らなかったフェイスは、保護されて、1日にして満ち足りた家庭犬になりました。その驚くべき変化を、動画でご覧ください。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter