愛犬が突然行方不明になった場合の対処法
飼い主さんの心得
室内飼いだからと安心していても、ちょっとの油断から愛犬が行方不明になるケースが多いのはご存知でしょうか?
自分で器用にドアを開けて出て行く子もいます。
また、飼い主さんの油断から、開けっ放しの窓やドアから出て行く子もいます。
地震の揺れや花火などの大きな音など、突発的なことでパニックになり、ドアや網戸などを破壊して出て行くこともあります。
そんなまさかの時に備えて、たとえ室内飼いでも首輪をつけて、犬鑑札登録票や狂犬病予防接種票、迷い札、あるいはマイクロチップなど、犬の身元が判明するものを必ずつけておきましょう。
それさえしておけば、保護された時、100%、あなたの元へ愛犬は返されます。
外飼いの場合
よくあるのが、首輪やリード、鎖やチェーンの劣化からの脱走です。
これらはどんなに頑丈そうでも、消耗品です。
購入時にパッケージなどに、消耗期限の目安が書いてあると思います。劣化が見られたら、新しいものと取り換えましょう。
いたしかたなく外飼いする場合は、それは最低限のルールだと覚えておきましょう。
(※ただし筆者は外飼いは推奨しておりません)
写真は、劣化したチェーンが壊れて外れ、チェーンを引きずったまま脱走し、そのチェーンが溝にはまって動けなくなったところを保護した犬の現場写真です。場所が場所なら犬は交通事故の犠牲になっているところでした。
脱走した場合
飼い主さんがまずやるのが、周辺を愛犬の名前を連呼しながらの捜索です。
それで見つからないと「いずれ帰ってくるだろう」と諦めてしまう人が、実はかなりいらっしゃいます。
今の日本は、犬が単独で歩いていると、警察や保健所(センター)に通報されるのが通常です。通報があれば、警察も保健所も捕獲に乗り出します。
警察が保護したとしても、最終的には保健所にまわされます。
保健所に収容されると、命のカウントダウンが始まります。殺処分ゼロと宣言された地区でも、処分しなければならない理由(咬むなどの狂暴性や病気や事故の怪我などで苦しんでいる場合など)があれば処分しているのが現状のようです。
愛犬がいなくなったら、まず、その地区を管轄している保健所とその周辺の保健所にも連絡をしましょう!連絡をしておけば、後からでも保護されれば連絡が入ります。
脱走癖
1度脱走して保健所が収容し、飼い主さんがお迎えに来た数ヵ月後、あるいは数年後に再び脱走して、保健所に収容される犬は珍しくありません。
飼い主さんも、最初の脱走で鑑札などをつけるように保健所から指導されても、それを怠っている人が多いです。
1度脱走してしまった犬は、脱走癖があると思っておいた方がいいでしょう。
何度も脱走しないように、注意するのは当然ですが、万が一脱走しても保護されればすぐに連絡が来るように、連絡先を付けておくこともとても大事です。
脱走壁のある犬は、去勢されていないオスの場合が多くあります。発情してメス犬を探すために、脱走するためですので、去勢を考えてください。
避妊・去勢をすることで、将来の生殖器の病気の発生のリスクを抑えることにもなります。
迷子の犬を保護した場合
よく耳にするのが「捨て犬を拾ったから、可愛そうだから自分で飼っている」という言葉ですが、今時、捨て犬の確率は少ないです。
山の奥で発見して保護したとしても、誰かの犬が脱走してさまよっているのかもしれません。
保護した場合も、警察と保健所に届け出ましょう。
犬は拾得物として日本の警察では処理されます。
保護して一定の期間以内に警察に届け出なかった場合、その後、犬を保護していることが判れば強制的に取り上げられ、保健所に収容されてしまうケースがあるので、ご注意願います。
保護主には拾得物として、警察にすぐに届け出る義務があるのです。
愛犬が迷子になった後、誰かが捨て犬と勘違いしてそのまま飼われてしまわないためにも、首輪に鑑札迷子札をつけておくべきでしょう。
マイクロチップは一般の方には判別ができませんので、マイクロチップの有無に関わらず必ず首輪で連絡先がわかるようにしておきましょう。
最後に
あなたの大事な愛犬が、突然行方不明になってしまったら、すぐに管轄とその周辺の保健所に届け出をすることがその犬の生死を分けることになります。
その前に、大事な愛犬が脱走しないように十分に注意することは、飼い主さんとしての当然の義務です。
保健所だけでなく、捨て犬としてそのまま別の人が飼ってしまったり、迷い犬が交通事故に遭ったり、山に入ってしまい不法な罠にはまってしまうケースは、消して珍しくないことを覚えておいてください。
飼い主さんなしでの犬の単独歩きは、書ききれないくらい危険がいっぱいなのです。