仕事中のネットサーフィンと可愛い犬の画像の関係?
仕事中に職務に関係のないネットサーフィンやSNSのチェックをすることは、当然ながら職務に支障を来たし生産性を低下させることで世界的に問題視されています。
しかしアメリカのタルサ大学の産業組織心理学の教授と研究チームは、仕事中のインターネット閲覧にも有益な効果もあることを証明しようという研究を進めています。
インターネット閲覧が仕事に有益かどうかの決め手は、閲覧する対象が可愛らしい犬や猫の画像であるということです。仕事中に可愛い犬の画像を見ることは生産性を向上させるのでは?という仮説をテストするために研究チームが計画している研究をご紹介します。
「可愛い犬画像」の効果をどうやって測定する?
研究チームが計画しているテストはまだ実行はされていませんが、ウォール・ストリート・ジャーナル紙がその興味深い内容を取材して記事にしています。
テストには150名の参加者を募り、参加者全員にストレスの多い作業を割り当てます。実際の仕事の場面でよくあるように、自分の割り当て分が終わりそうだというタイミングで同僚役の人から別の業務に関するメッセージが届くというような状況も作り出します。
参加者はこのようにストレスを感じながら作業を続けていくのですが、ストレスを軽減するためにプログラムされた休憩時間も与えられます。
参加者は3つのグループに分けられ、グループごとにストレス軽減のプログラムが違っています。
1つのグループは休憩時間中にパズルに取り組み、もう1つのグループは瞑想を行い、最後のグループは休憩時間中に可愛らしい犬や猫の画像を見せられます。そうして3つのグループの参加者のストレスレベルを測定して、どのプログラムが最もストレスを緩和したのかを判断するのだそうです。
このテストが実行されリサーチが完了して論文が発表されるまでにはまだ数年かかりそうだということですが、その結果が気になりますね。
可愛い犬の画像を見続ける研究者たちのストレスとは?
上記のテストに使用する可愛い犬猫の画像を選択する際に、ちょっと皮肉で面白い側面が現れたそうです。研究チームは大量の可愛い犬猫画像を集めて、協力者たちにそれぞれの画像の可愛らしさを1〜100点で評価するよう求めました。
次に研究者たちが、最も高いレベルで可愛いと評価された画像をフィルタリングしてさらに選別を行いました。皮肉なことに。この可愛い画像三昧の選別作業が研究者たちにややストレスを感じさせたというのです。
可愛い画像を見ること自体は良いのですが、自分が「最高レベルに可愛い」と思った画像について他の人が「そうでもない」「可愛いけど最高ではない」など同意してくれなかった時にストレスを感じたのだそうです。人間にとって「可愛い」という感情が、想像以上に大きな位置を占めていることを示すようで面白いですね。
まとめ
仕事中に可愛い犬や猫の画像を見ることでストレスが緩和され、作業効率や生産性が向上するのではないか?という産業組織心理学の研究を進めている研究者がいるというニュースをご紹介しました。
仕事中にお茶を飲んだり軽くストレッチをすることは職務内容には関係のないことですが、作業効率をアップさせることはよく知られている通りです。可愛い犬の画像を見ることも、仕事中の心のストレッチだと考えると納得が行きますね。
もちろんお茶の時間もストレッチも画像の閲覧も、度を越すと職務逸脱行為になってしまうことは言うまでもありません。
何はともあれ、可愛い犬画像が仕事のストレスを緩和してくれる効果についての結果発表が楽しみです。