他人の犬に勝手にオヤツを与えるのはNG
可愛い犬を見ると、何か食べ物を与えたくなる気持ちは分かります。しかし、他人の犬に勝手にオヤツを与えるのは絶対にやめましょう。なかには「犬用オヤツだったら大丈夫でしょ?」と考える人もいるかもしれませんが、いくら犬用オヤツであってもその子の健康を害することもあるのです。
そこで今回は、他人の犬に勝手にオヤツを与える危険性についてご紹介します。ときには犬の命を脅かすほど危険な行為なので、思い当たりのある人は今すぐやめましょう。
食物アレルギーがあると体調不良に
私たち人間と同じように、犬も特定の食品に対してアレルギー反応を起こす場合があります。食物アレルギーをもった犬は決して珍しくはなく、犬の約4割は食物アレルギーの疑いがあるといわれています。
食べ物の中でも、とくに犬がアレルギーを起こしやすいといわれているものをみてみましょう。
- 牛肉やラム肉などの肉類
- 卵
- 大豆
- 小麦
- トウモロコシ
- 乳製品
アレルギー反応を起こしてしまう犬は、オヤツの中にほんの少し特定の食材が配合されているだけでも目・耳・口・股周りが赤くなったり、痒くなったりしてしまいます。また、下痢や嘔吐といった体調不良の原因になることもありますし、ひどい場合はけいれんを引き起こすことが。
安易な行動が犬の体調不良を引き起こすと思うと、他人の犬に勝手にオヤツを与えることがいかに危険なことか分かりますね。
持病があると病状が悪化する危険性
持病がある犬のなかには、決められた食べ物以外口にしてはいけない子もいます。もし勝手にオヤツを与えた犬に持病があった場合、病状が悪化してしまう可能性が高いのです。
もしかしたら「クッキー1枚だけなら大丈夫だろう」と思っているかもしれませんが、体の小さい犬にとってはクッキー1枚は少量ではありません。
毒となる食べ物を与えると命にかかわることも
チョコレートを食べるあなたを、散歩中の犬がじ~っと見つめてきたとしたら……。犬を飼ったことがない人なら、一口ぐらい分けてあげたいと考えるかもしれません。しかし、犬にとってチョコレートは毒となります。カカオに含まれる苦み成分である「テオブロミン」をうまく分解できない犬は、中毒症状を引き起こしてしまう場合があるのです。
早急に処置できれば大丈夫だといわれていますが、手遅れになると麻痺や昏睡状態に陥り、最終的には死に至ることもあります。
カロリーオーバーになるリスク
ぽっちゃり体型の犬は愛らしく思えますが、肥満は足腰に負担をかける上に病気を発症するリスクがあります。そのため、近所を散歩している犬のなかにはダイエット中の子も少なくありません。
もしオヤツを与えた犬がダイエット中だったなら、飼い主さんが綿密に計算したカロリーをオーバーすることになります。
また、添加物が入っているものは一切与えないようにしている飼い主さんや、信頼できるところで作られたオヤツしか与えないようにしている飼い主さんもいます。愛犬の健康を考える飼い主さんに不快な思いをさせてしまわないように、注意したいですね。
飼い主さんとの信頼関係を崩してしまう可能性
もし犬のしつけの最中なら、知らない人が勝手にオヤツを与えてしまうことで飼い主さんと犬の信頼関係が崩れてしまうかもしれません。たった1つのオヤツがそれまで上手くいっていたしつけを無かったことにする可能性もあるのです。
また、リードに黄色いリボンを付けている犬は、健康上の問題や過去のトラウマを抱えているためトレーニング中だと覚えておきましょう。黄色いリボンは「そっとしておいてほしい」という意味なので、安易に撫でたり近付いたりしないようにしたいものです。
まとめ
他人の犬に勝手にオヤツを与える危険性についてご紹介しました。
たとえオヤツを与えたいと思っても、他人の犬に勝手にオヤツを与える行為はNGです。どうしてもオヤツをあげたい場合は、必ず飼い主さんに「このオヤツを与えても大丈夫ですか?」と許可を得ましょう。