イギリスの外科医協会が犬のリードの使い方に注意喚起

イギリスの外科医協会が犬のリードの使い方に注意喚起

イギリスの外科医の協会が、犬の飼い主がリードによって怪我をすることを予防するための注意喚起を発表しました。その内容をご紹介します。

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手の外科手術専門医から犬の飼い主に注意喚起

散歩する犬と男性の後ろ姿

イギリスの手の外科手術専門医の協会が、犬のリードや首輪の誤った扱い方が原因で起きる深刻な手の怪我について注意を促す発表を行いました。イギリスでは成人全体の約24%が犬を飼っているのだそうです。犬のリードや首輪が原因で、一般の病院から手の専門医への紹介が必要になるほど深刻な怪我を負った人が、2018年の1年間で30人にも上ったことで、今回の注意喚起が行われました。専門医にかかるほどではなくても、犬のリードや首輪が原因で起きた怪我で治療を受けた人は、もっと多いということでもあります。

犬のリードや首輪が引き起こす深刻な手の怪我とは?

包帯を巻いた女性の手

犬のリードや首輪によって起きる手の怪我とはどんなものでしょうか?そのほとんどは、飼い主が手首、手、指にリードを巻きつけたり、犬の首輪の下にヒョイと指を引っ掛けたりしたときに、犬が突発的に動いたことで引き起こされました。手首や指の骨折や靭帯の損傷、リードの摩擦による火傷や裂傷などが怪我の内容です。首輪の下に指を引っ掛けたときに犬が予期せぬ動きをすると、ねじれや引っ張りにより複雑な骨折が起きる可能性も警告されています。

このような深刻な怪我は治療に長い時間がかかり、機能損失の原因となることもあります。手の怪我はふだんの生活にも大きく不便を来しますし、仕事を休まなくてはならなかったり、職種によっては復帰ができなかったりする事態にもつながる経済的損失の大きいものです。このことが、今回の異例の注意喚起へとつながりました。

深刻な怪我を防ぐためのちょっとした注意事項

伸縮式リードとカラー

怪我を予防するための注意事項の一つ一つはシンプルでちょっとしたことばかりです。専門医の協会が挙げている注意するべき点は次のようなものです。

  • 犬の首輪の下に指を引っ掛けない
  • 犬を咄嗟に捕まえなくてはいけないときのためにはハンドル付きのハーネスを利用
  • リードを手や手首に巻き付けない
  • リードを指に引っ掛けない
  • 広い所で運動するときはロングリードではなく伸縮式リードを使用する
  • 大型犬種のリードは常に短く持つようにする

この注意事項は、あくまでも怪我予防の観点から医師が推奨していることですから、ドッグトレーナーが勧めることと相反する部分もあります。特に伸縮式リードの使用は賛否両論あるところでしょう。しかし、伸縮式リードを使う場合についても、飼い主の脚や周囲の人、物を巻き込むことがないように、障害物のない広い屋外でのみ使用することという注意事項が付加されています。

また、大型犬は常にリードを短くというのも、賛否の分かれるところかと思います。これは大型犬が長いリードでスピードを出していて突然止まったり、方向転換をしたりしたときのショックを想定しています。また、イギリスでは広い場所でノーリードで運動できる場所がたくさんあるという環境から「リードを着けている時には短くしておいてOK」ということかもしれないですね。

まとめ

リードを咥えたジャックラッセルテリア

イギリスで、犬のリードや首輪の誤った扱いで深刻な怪我をする人のために外科医の協会が注意喚起を行ったというニュースをご紹介しました。日本とは多少事情の違う面もありますが、リードを手首や手に巻きつけない、首輪の下に指を入れて引っ張らないなどは、全ての飼い主が気をつけておきたい点です。せっかくの犬との楽しい暮らしを休んだり失ったりしないように、心に留めておきたいですね。

《参考》 https://www.bssh.ac.uk/about/news/142/bssh_warn_of_serious_hand_injuries_from_dog_leads_and_collars#_ftn1

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