アメリカの「犬に優しい街」1位は?
アメリカの不動産会社と、ドッグシッターの紹介サイトの会社が共同でリサーチを行い「アメリカの犬に優しい都市ランキング」を発表しました。その結果は1位シアトル、2位シカゴ、3位デンバーというものでした。「アメリカの話なら関係がないなあ」と思われるかもしれませんが、日本の飼い主さんにとっても身につまされたり考えさせられたりする面のあるランキングです。そもそも「犬に優しい」「犬と住みやすい」の基準ってどんなものなのでしょうか?
「犬と住みやすい」の基準はどんなもの?
リサーチの対象になったのは全米14,000以上の都市でした。そしてランキングの基準になったのは、
- 犬用のオフリードエリアのある公園の数
- 犬の立入りが禁止されているエリアの数
- 犬の飼育OKの不動産の数
- 不動産の情報に犬へのメリットが強調されている割合
- ドッグシッターやドッグウォーカーの登録数
- ドッグシッターやドッグウォーカーの平均散歩時間
リサーチを行った不動産会社と、ドッグシッター登録サイトのデータを駆使してはじき出されたのが、このランキングです。犬と暮らすと言えば郊外の暮らしを連想する人が多いのですが、このランキングでは先に挙げたベスト3の他にも、ベスト10に入っている都市はマンハッタンやロサンゼルス、サンフランシスコ、ワシントンDCなど、日本人にも馴染みのある大都市の名前が多く入っていました。
もちろん大都市では地価の高さから、広い庭のある家に住むのは難しいという事情はありますが、その分各種サービスが整っているという環境があるようです。これは日本でも同じような傾向が見られる部分です。東京などの大都市では居住空間は小さくなってしまいますが、整備されたドッグランやペットホテルなどの数は、都市部の方がたくさんあります。
ランキングは一つのデータ、大切なのは?
「犬に優しい街」ランキングは、リサーチにどのような項目を取り入れるかで、その結果も変わってきます。例えば、このランキングには含まれない項目ですが「犬に関する条例」がどのようなものかというのは、犬との生活に大きく影響してくる要因のひとつです。
日本でも自治体の条例によって、犬をケージに入れるか鎖でつなぐことが義務とされている所もあります。私たちは犬を家族に迎えようとするとき、自分たちの生活時間や居住空間のことのみに注意を払いがちですが、このような地域全体の環境のことを知っておくのも大切なことです。「犬に優しい街」ランキングは、そういう忘れがちなことを気づかせてくれるという面がありますね。
そして忘れてはならないのは「犬に優しい街」を作るのは、他ならぬ犬の飼い主一人一人でもあるということです。オフリード禁止の場所で犬を放したり、犬のフンを放置したりという最低限のルールを守れない人が増えれば、犬立入禁止の場所が増えたり、犬お断りの不動産物件が増えたりしてしまうという事態につながります。大切な愛犬が社会に受け入れられるようにするのは、飼い主の重要な役割です。一人一人がその役割を果たすことで、犬に優しい街、犬と住みやすい街が増えていきますね。
まとめ
アメリカで発表された2019年版の「犬に優しい街」ランキングのニュースをご紹介しました。
広々とした敷地があって、大型犬も自由に走り回れるというイメージのあるアメリカの犬環境ですが、意外と日本と共通する部分もあるのは興味深いですね。
このようなニュースをきっかけに「犬に優しい街って具体的にどんなことだろう?」と飼い主さんが立ち止まって考えてみるのは大切なことだと思います。犬と一緒に住みやすい街のために自分が何かをしたいと思ったとき、具体的なイメージを持っていることがまずはスタート地点です。
《参考》 https://www.redfin.com/blog/most-dog-friendly-cities/