NYに戻ってきたAKCドッグミュージアム
各国のケネルクラブというと、純血種の犬種クラブ、血統書の発行、ドッグショーの開催などを思い浮かべる方が多いかと思いますが、その役割は多岐に渡ります。アメリカンケネルクラブは、犬に関連する美術品のコレクターという面を持っています。何世紀も前の絵画や彫刻の中の犬たちは、現在の犬種の姿とは違っている面も多く、犬種の歴史を辿る上でも貴重な資料となっています。
それら膨大なコレクションは、AKCドッグミュージアムとして一般にも公開されています。1980年代にニューヨークのマンハッタンにオープンした美術館は、程なくしてミズーリ州セントルイスに移されました。しかし、2019年2月、AKCのコレクションは30年ぶりにニューヨークへと戻ってきて、ドッグミュージアムが再オープンの運びとなりました。
とても魅力的な展示内容
美術館の展示のメインはもちろん油絵や彫刻です。言うまでもなくそのテーマは全て犬!コレクションの数が膨大なので全ては展示しきれず、定期的に様々なテーマに沿って展示が変わります。絵画の中の猟犬が疾走する姿、豪華な調度品に囲まれた愛玩犬のポートレート、生きて動き出しそうな陶製の犬の置物など、見ているだけで時間を忘れそうな魅力的な美術品がたくさんあります。
もちろん現地に出かけていって実物を見ることができれば一番なのですが、それは難しいという人のためにインスタグラムで美術作品がたくさん公開されています。興味のある方は是非チェックなさってみてくださいね。
デジタル技術を駆使したハイテク展示も
展示された美術品を見て回るだけでなく、デジタル技術を利用して来館者が参加して楽しめるアトラクションがあるのも特筆すべきポイントです。
これはAKCドッグミュージアムの紹介ビデオです。前半には上に書いた美術品の一部が登場しています。
私によく似た顔の犬はどれ?
等身大の大きなタッチスクリーンの前に立ち、スクリーンを操作して自分の正面顔の画像を撮ると、AKC登録の犬種のデータの中からよく似た顔の犬が検索されて、自分の顔と並んで表示されます。表示された画像はそのままSNSに貼り付けたり、友達にメールで送ったりすることもできます。ビデオの1:47のところで、このタッチスクリーンが紹介されています。
犬種について学ぼう!
AKCに登録されている約1000種の犬種に関する様々な情報が、大きなテーブル状のタブレットによって提供されています。展示された情報を読むだけよりも、大人も子供も楽しみながら学べる工夫がされています。ビデオの2:18でタブレットを操作している人たちが移されています。
ラブラドールのモリーと遊ぼう!
これも等身大の大きなスクリーンが有り、そこにデジタル犬のラブラドールのモリーがお座りしています。スクリーンの前でジェスチャーをすると、モリーは生きている犬のように反応します。画面上にあるボールやトリーツを与えることもでき、モリーに合図を出してトレーニングをすることも可能です。上のビデオでは5:57のところで、モリーが登場しています。
まとめ
2019年ニューヨークに再オープンしたアメリカンケネルクラブのドッグミュージアムをご紹介しました。美術品なんて敷居が高いという方も、犬がテーマなら楽しく鑑賞できるのではないでしょうか。
インスタグラムの他、上にリンクを貼ったYouTubeのチャンネルでもたくさんの素敵な作品が紹介されています。本当に息を呑むような美しい絵画や彫刻が拝見できるので、とてもお勧めです。
《参考》 https://www.akc.org/expert-advice/news/akc-museum-of-the-dog-to-open-in-nyc/