飼い主の「万が一」のためにやっておくべき準備
1.犬を飼育してくれる人をあらかじめ決めておく
自分に万が一があった時、まだ動ける状態であったり、言葉を交わすことができるのであれば、だれかに愛犬のお世話を頼むこともできるでしょう。しかし、言葉を交わすことがいきなりできなくなることもあります。愛犬のお世話をだれかに頼もうと思っても、自由に動けないばかりか意識がなくなり、気がついたら何年も経過していた!なんてこともありえます。
自分にもしものことがあった時、お世話を頼める人や最後まで飼育してくれる施設などをあらかじめ決めておくことはとても重要です。家族や知人がいない、お世話を頼めそうな人が思い当たらないという方は、信頼できる施設や団体に預ける方法もあります。
犬や猫を終身介護してくれる民間施設も世の中にはたくさんありますので、自分にもしもの時があったら、誰に愛犬のお世話を頼むのかあらかじめ考えておきましょう。また、施設を利用する際には、あらかじめ必要な手続きを進めておきましょう。
2.緊急カードを装備しておく
「もしも」の事態が起こった時、身寄りも家族もいなければ愛犬は家に1匹だけで取り残されている状態になります。誰かが、お部屋に犬がいることに気がついて対応してくれればいいのですが、最悪の場合は、いつまでも帰ってこない飼い主を待ち続けながら、1匹だけ孤独にお部屋の中で死亡してしまうケースもあります。
「もしも」の事態が起こった時、愛犬が1匹だけでお部屋に閉じ込められることがないように、あらかじめ財布の中に「ペットの緊急カード」を入れておくことをお勧めします。緊急カードさえあれば、飼い主の意識がなくてもあらかじめ記載している「飼い主様の緊急連絡先」に連絡をしてもらい愛犬を保護してもらえます。
また、あらかじめ保護施設や団体に話をしていれば、もしもの事態が起こってもすぐに愛犬のお世話をしてもらえるはずです。一人暮らしで犬を飼っている方はぜひ、あらかじめカードを製作しておきましょう。
3.ペットのための相続信託
自分が亡くなった後、愛犬の生活費などを自分の遺産で賄ってもらいたい。そんな考えを持っている方は「ペットのための相続信託」を検討されてはいかがでしょう。これはあらかじめペットの生活に必要な費用などを「信託財産」として監督人などに預けておくシステムです。この信託財産を利用すれば、自分が亡くなった後でも、監督人が飼育に必要な費用を管理してくれるので安心です。
また信託財産を利用しなくても「負担付死因贈与契約」などを利用すれば愛犬に遺産を残せます。ぜひ、愛犬のためにも自分の死後の飼育費用を考えるようにしましょう。
4.かかりつけの動物病院を作っておく
意外にも見落としてしまうのが、かかりつけの動物病院を作りわかりやすい場所に明記しておくことです。自分の死後、愛犬のお世話をだれかに頼むにしても持病の有無や健康状態について詳しく説明している暇はないかもしれません。そこであらかじめかかりつけの動物病院を作っておけば、飼い主にもしものことがあっても、新しい飼い主様は動物病院へ行けば気をつけるべきことや持病の有無などを獣医師から聞くことができます。
せっかく新しい飼い主に保護されたのであれば、やはり幸せな生活を送ってほしいですよね。そのためにも、あらかじめかかりつけの動物病院を作り、もしものじたいが起こってもすぐに対応してもらえるように、動物病院をわかりやすいところに記載するなどの準備をしておきましょう。
まとめ
飼い主にもしもの事態が起こったら・・・。なんて考えたら恐ろしいですよね。愛犬のためにできることや、やるべきことはたくさんあります。自分に万が一のことがおこったときのために、あらかじめできることはしっかりと行うようにしましょう。