犬がクリスマスに食べてしまったものとは
クリスマスといってイメージするものは何ですか?家族や友人とごちそうやケーキを食べたり、プレゼント交換をしたり、と楽しい時間を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
飼い主さんが楽しそうにしていると、一緒にいる愛犬もいつもより楽しい気分になるようです。
クリスマスの時期になると、動物病院には、クリスマスらしいものを誤って口にしてしまった犬が診察にやってきます。犬たちは、どんなものを食べてしまうのでしょうか。
1.チキンの骨
クリスマスに犬がよく食べてしまうものといえば、「チキンの骨」です。ゴミ箱を漁って、捨てられた骨を探し出して食べたり、飼い主さんがうっかり落とした骨付き肉を丸ごと食べてしまったりすることもあります。
チキンの骨は、調理法や骨の大きさによっては消化され、問題を起こさないことも多くあります。ですが、消化しきれずに腸で詰まってしまう場合や、割れ方によっては消化管を傷つける場合などがありますので、自己判断しないようにしましょう。
チキンの骨を食べてしまった場合には、早めに動物病院に連絡しましょう。その際、「いつ」「何を」「どのくらい(大きさ・本数)」食べてしまったのかを伝えましょう。
2.チョコレートクリーム
クリスマスケーキを犬がつまみ食いしてしまうことがあります。
ケーキにチョコレートクリームが使われていると、チョコレート中毒が心配になってしまいますよね。一般的なチョコレートクリームに含まれているチョコレートの量は、中毒を起こすほどの濃度ではないことがほとんどです。ですが、ブラックチョコレートやココアパウダーのように、カカオの濃度が濃いものを食べたり、食べた量が多かったりした場合には、中毒の恐れがあります。
犬が中毒量のチョコレートを口にした場合、症状が出る前から治療を始めるために、早めに動物病院に連絡しましょう。また、中毒を起こさなかったとしても、お腹を壊してしまうことがあります。しばらくはよく様子を見てあげてください。
3.ろうそく
ケーキといえば、ろうそくですよね。日本では約40%のお家で、クリスマスケーキにろうそくを立てているそうですよ。
ケーキを食べた後のろうそくは、クリームなどの臭いが付いたまま捨てられることが多く、犬たちはそれを漁って食べてしまうようです。
ろうそくは、食べてしまっても中毒を起こす恐れはありません。ですが、消化されるものでもありませんので、大量に食べてしまうと下痢をしてしまうことがあります。また、大きなものを丸呑みした場合には、動物病院で処置が必要になることがあります。
犬の誤食事故を減らすためには
犬の誤食事故を減らすためには、犬の届くところに食べてしまいそうなものを置かないことが大切です。ふだんはゴミを漁ったりしない犬も、クリスマスの楽しげな雰囲気に、ついふだんと違う行動をとってしまいがちです。いつも大丈夫だから今日も大丈夫、とは限りません。今一度お家の中を見渡してみましょう。
犬が食べてはいけないものを咥えていると、とっさに取り返そうとしていませんか?そうすると、犬は取られないように必死になり、結果飲み込んでしまうことがよくあります。そういったケースを防ぐためには、口に咥えたものを、飼い主さんに渡すようにしつけておくことも有効です。
まとめ
この記事で紹介したケース以外にも、プレゼントを包装していたリボンや、プレゼントされた子供のおもちゃ、クリスマスツリーの飾りなど、クリスマスには犬の誤食が増えがちです。食べてしまったものが、消化できるもので中毒性がなければ、お家でよく様子をみてあげてもいいでしょう。
ですが、大きいものや、少しでも中毒性があるものであれば、動物病院に連絡を入れましょう。判断に迷った場合も同様です。
動物病院で処置を受けるなら、誤食から2~3時間以内がいいでしょう。これは、食べたものが腸へ流れたり、身体に吸収されたりする前から処置を始められるようにするためです。
年末の忙しい中でも、クリスマスは楽しい特別な時間です。楽しい時間を愛犬と過ごせるように、誤食事故にご注意ください。