こんな物まで食べちゃうの?実際にあった犬の誤食ケース3選

こんな物まで食べちゃうの?実際にあった犬の誤食ケース3選

犬の誤食は、動物病院でもよく見かけるトラブルの1つです。なんでも口に入れてしまう子犬の頃はもちろん、成犬になってからも注意が必要です。この記事では「こんな物も食べちゃうの?」と思うようなケースを3つご紹介します。

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誤食ケース1「かえしが付いていて外れない!」

砂浜でお座りをする柴犬

その日誤食で受診したのは、若い柴犬でした。柴犬君は、来院した時点で興奮状態、落ち着いて診察ができる様子ではありませんでした。

飼い主さんに伺うと、誤食したものが口の中に刺さっているので、外そうとしたが、その痛みで大暴れしてしまったとのことでした。

柴犬君が口に入れてしまったものは、なんと「釣り針」!柴犬君の口からは、釣り糸が垂れ下がっています。

皆さんは釣りをしたことはありますか?釣り針には「かえし」が付いていて、釣った魚が逃げないようになっています。犬に刺さったときには、この「かえし」のために、なかなか犬から針を外すことができません。うっかり自分に釣り針を刺してしまったことがある方に聞くと、自分で抜くのは痛みもあってかなり大変とのこと…。

柴犬君は、来院時点で興奮していて、釣り針を見ることもできないほどでしたので、鎮静剤を使って、少し落ち着いてから処置をすることになりました。薬が効いてからお口の中を見せてもらうと、手で届くところに釣り針が刺さっています。

小さな釣り針であれば、針を突き抜けさせてそのまま抜き取る処置をします。柴犬君の場合も、同様の処置を行いました。痛みのある処置になってしまうので、鎮静や麻酔をかけて行うこともあります。

ご家族の釣り道具をイタズラしたり、落ちていた釣り針を口に入れてしまったり、犬に釣り針が刺さる事故は珍しくありません。

口の中にある場合は処置もしやすいのですが、飲み込んでしまった場合は、手術が必要になる場合もあります。まずは落ち着いて動物病院を受診しましょう。

誤食ケース2「骨を丸呑み!さらに胃の中には…」

骨の絵を見るトイプードルの後ろ姿

プードル君が、ごみを漁って大きな骨を丸呑み、その後元気がなくなったということで来院しました。早速レントゲンを撮ってみると、確かにあるはずのないところにしっかりした骨が。その大きさなんと20cm!どうやって飲み込んだのか、スタッフ一同驚きました。消化したり、排泄できたりするような大きさではなかったため、手術でお腹を開けて取り出すことになりました。

お腹を開けてビックリです。プードル君の胃の中には、骨以外にも様々な異物が…。お菓子の袋や布切れなどが一塊になっていたのです。どうやらプードル君は、イタズラ食いの常習犯。

今回の出来事以前から、飼い主さんの目を盗み、色々と食べてしまっていたようでした。異物の塊が大きくなってしまい、吐き出すことも排泄することもできなくなっていたようです。手術では、それらの遺物も一緒に取り除いて胃の中を綺麗にしました。

飼い主さんには、お家の誤食対策をしっかりしてもらい、散歩中もしっかり見張ってもらうようお願いしました。

誤食癖のある犬は、成犬になってからも何度も誤食を繰り返します。吐き出しや排泄ができるものなら大事には至りませんが、いつかは命に関わるようなものを口にしてしまうかもしれません。中には異物除去の手術の傷がいえる前に、また誤食をしてしまうような犬もいるのです。

誤食ケース3「原因不明の嘔吐 原因は1年前の…」

チューリップ畑にいるコーギー

「吐きやすくなった」という主訴で来院したコーギーちゃん。血液検査やレントゲンでは原因が見つからず、内視鏡を行うことになりました。

内視鏡で胃の中を確認したところ、そこで見つかったのはなんと、「3~4cmの黒く丸い物体」でした。なんとか内視鏡で取り出すことができ、コーギーちゃんの吐き気はおさまりました。

この「3~4cmの黒く丸い物体」の正体は、何だと思いますか?取り出した時点では、何かの植物の種のように見えました。術後、飼い主さんに取り出した異物を確認してもらいます。その際に異物に心当たりがないか尋ねてみました。飼い主さんはしばらく悩まれた後、驚くようなことを言いました。

なんと、1年前に桃を種ごと食べてしまったことがあると言うのです。食べてしまった直後は、特に体調に問題がなかったため、今まですっかり忘れていたとのことでした。

このように、食べた直後に問題がなくても、時間をが経ってから体調を崩してしまうケースがあります。桃の種はレントゲンにも写りづらいものなので、内視鏡をするまで獣医師も飼い主さんも気がつきませんでした。吐き気の原因が分からないときには、内視鏡検査も検討しましょう。

まとめ

テーブルの上の魚を狙う犬

犬の誤食にまつわる3つのケースについてご紹介しました。

どのケースも大事には至りません出したが、誤食は命に関わることもあるため、軽く考えてはいけません。
中毒を起こすようなものを食べてしまった場合や、腸閉塞を起こした場合など、誤食が原因で命を起こすことも、決して珍しくはないのです。

今回ご紹介した3つのケースでは、釣り道具についた魚の匂いや、肉や桃の匂いといった食べ物の臭いにつられて誤食してしまったことが考えられます。飼い主さんの匂いが付いたものばかり誤食する犬もいます。

犬が口にしたくなるような物は犬の届かない所に片付け、外出先でも犬が興味を持っているものを確認するようにするなどの対策をしましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 匿名

    犬は肉食動物なので野良を施設から引き取った場合、赤ん坊や幼児がいると危険ですか?
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