夏に増える事故①熱中症
昨今の、この尋常じゃない暑さは何なのでしょう。
人間の私たちですらこんな状態ですから、地面の近くを歩いている犬たちはもっと暑いと感じているはずです。そして熱中症で命を落とす子がいるのも事実。外だけでなく、室内も注意が必要です。扇風機やエアコンが効いていない部屋や、窓を閉め切った部屋にお留守番をさせるのは、絶対にやめましょう。熱中症を助長するだけでなく、フードや水の温度も上がってしまいます。
飼い主さんは細心の注意を払わなければなりません。
犬が熱中症を引き起こす状況は3つあります。
- 部屋での留守番
- 車内などの風が通りにくい環境
- 昼間の暑い時間の散歩
熱中症にならないための対策
エアコンの設定温度は?
気温22℃、湿度60%と超えると、犬は熱中症になるリスクが高くなると言われています。エアコンの温度は25~27℃に設定しましょう。そんなに高くて大丈夫なの?もっと低い方がいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、あまりに低く設定してしまうと、外から帰ってきたときとの激しい気温差によって体調を崩してしまうかもしれません。犬種や毛の種類、年齢などによって異なりますが、犬が快適だと感じる温度は25~27℃が最適だと思われます。また、除湿をすることで湿度を下げることも効果的です。
扇風機は?
犬には汗腺がないため、実は「風が涼しい」と感じることがないのです。そのため、エアコンの代わりに扇風機を使っても意味がありません。扇風機は、エアコンの風の循環のために使うと良いでしょう。
ハウスの場所は?
ハウスは風通しの良いところに配置しましょう。ハウスの下に、すのこなどを挟むことで下からも風が通るため、涼しく感じることできます。
散歩の時間は?
気温が比較的落ち着いている早朝か夕方以降がオススメです。地面のアスファルトの熱も比較的下がっているでしょう。
夏に増える事故②水難事故
犬は基本的に泳ぎが得意な動物ですが、意外と多いのが水難事故です。海や川だけでなく、自宅のお風呂の浴槽に落ちて溺れてしまうというケースもあるので、油断できません。特にミニチュアダックスフンドなどの短足の犬種や、パグなどの鼻ぺちゃの犬種は、泳ぎがあまり得意でない傾向にあります。
水難事故に遭わないための対策
海や川ではどうすればいい?
海や水の流れは、予測ができないものです。見た目は穏やかに見えても、いざ入ってみると水の強さに驚くばかり。水遊びに夢中になって犬とはぐれてしまわないよう、常にそばにいて見張っておきましょう。はしゃぎすぎてるな、そろそろ疲れが見えるな、と思ったらすぐに呼び戻しましょう。
お風呂の浴槽で気を付けることは?
基本的に、お風呂のドアは常に閉めておきましょう。浴槽に水を張っている場合は、必ずフタをしてください。犬はいつお風呂場に忍び込むか分かりません。飼い主さんが気付かないうちに、浴槽に入っているかもしれません。特に小型犬は浴槽のふちに手が届かない可能性があります。十分に注意しましょう。
夏に増える事故③花火の音で脱走
人間にとって、花火は花火です。どのような存在か、どのような音が鳴るのか、どれくらいの音量なのか、人間は理解しています。しかし、犬は全く知りません。得体のしれないものから急に大きな音が鳴ったら、ビックリするのは自然のことです。パニックになって脱走し、そのまま迷子になってしまうこともあるのです。
花火の音で脱走しないための対策
そばにいてあげる
花火の音が鳴って、犬がパニックになっているとき、飼い主さんは毅然とした態度でいましょう。ここで飼い主さんも戸惑ったり焦ったりしてしまうと、犬にもその感情が伝わり、パニックが助長されてしまいます。何事もなかったかのように、いつものように優しく「大丈夫だよ」と声をかけてあげてください。
布や毛布などで包み込む
フィリピンの動物愛護団体が公表した、犬を落ち着かせる方法です。犬を布や毛布などで包み込むことで、精神的に安定するそうです。また、花火の時間だけ、ケージやクレートに入れて目隠しをしてあげるのも一つです。
そもそも花火を聞かせない
花火の大きな音で犬がパニックになる可能性があると分かっている場合は、花火が上がるであろう時間や場所に近づかないことが最善の策です。花火が上がる会場の近くに住んでいる場合は、窓を閉めて、オモチャなどで遊ぶことで気を紛らわすことも良いでしょう。特に、ふだんから大きな音が苦手な子や臆病な子の場合は、一番効果的かもしれません。
まとめ
夏の事故、意外と身近に起こりうるものが多いので、気を付けなければいけませんね。特に自宅の浴槽での水難事故は、想像しただけでゾッとします。愛犬の健康や事故は、飼い主さんの手で守っていきましょう。