犬との時間を過ごしたい、でも飼えない、そんな人のための解決策
アメリカのニューヨーク・シティに13の店舗を持つ、「ビスケット&バス」というドッグ・デイケアは、飼い主が留守の間、ただ犬を預かるだけではない、ユニークなプログラムを運営しています。
その中の1つ「バディ・プログラム」と呼ばれるプログラムは、犬が大好きで一緒に過ごしたり、遊んだりしたいけれど、いろいろな理由で犬を飼うことができない人のための解決策として、人気を呼んでいます。
プログラムに参加する人たちはもちろん、店にとっても、犬たちにとってもメリットのあるプログラムをご紹介します。
アルバイトやボランティアよりも気軽に参加できるバディ・プログラム
バディ・プログラムはメンバーとして登録すると、NY市内にある13のビスケット&バスの店舗に出て、そこで預かっている顧客の犬たちと遊ぶことができるというものです。
もちろん大切な顧客の犬と触れ合うのですから、どんな人でも受け入れるというわけではありません。
バディメンバーになるためには、オンライン申込書を記入した後、登録手数料の支払い、3名からの人物照会状の提出、面接など、厳格な審査に合格しなくてはなりません。審査に合格した候補者は、ドッグデイケアの仕組みについてオリエンテーションを受けた後、チームのメンバーとして歓迎されます。
このようにメンバーになることは簡単ではないのですが、メンバーとして登録することができれば、いつでも自分の都合の良い時間にだけ、都合の良い場所に行って、犬と遊ぶことができます。アルバイトやアニマルシェルターなどでのボランティアで、シフトや時間に縛られることができない人には好都合です。
店の方では、犬たちの安全確保のためには人の目が多い方が良いのですが、人件費など使える予算には限りがあります。バディメンバーには責任のある仕事は任せませんが、スタッフだけでは目の届かない部分への補助の役目にはなります。また犬たちは、より多くの人と出会い、遊びの相手が増えるというメリットがあります。
バディメンバーには、自分のための保護犬譲渡会も!
バディメンバーが自分だけの犬と暮らせる環境になって、犬が欲しいと思ったときには、ビスケット&バスが提携しているニューヨークの動物保護団体と協力しあって、店舗での保護犬譲渡会を開催してくれます!この譲渡会は一般に公開されていて、誰でも訪れて家族に迎えたい犬を探すことができます。
ビスケット&バスでは、他にも保護犬の譲渡イベントやアニマルシェルターとの提携に力を入れています。
そのようなイベントで犬を迎えた人は、ドッグデイケアの有力な顧客候補になるので、保護犬を助けつつビジネスにもプラスになるという賢い方法ですね。
まとめ
ニューヨークにある、ユニークなプログラムを実施しているドッグデイケアのことをご紹介しました。
犬と暮らしたいけれど、様々な理由でそれが叶わない人に犬と触れ合う場の提供をする。
また、店側は人件費を抑えながら、犬の遊び相手を確保する手段として、なかなか良い考えではないかと思います。
預かり施設が保護犬の譲渡会に積極的に携わっているのも、良いアイデアですね。
人を楽しませながらビジネスチャンスも保護犬への注目も得ることができるという、素敵なサンプルではないかと思います。