専用のフードを備蓄しておく
災害発生後にはさまざまな救援物資が届きますが、やはり人命が優先となる手前、わんこ用の物資についてはまだまだ手薄なのが実態です。
人間については最低3日分の備蓄があれば、後は救援物資で何とかなるといわれていますが、わんこについてはそうもいきません。
特にシニアのわんこや持病のあるわんこの場合には、シニア犬用フードや専用の療法食を常食にしている場合が多いかと思います。
若くて元気なわんこであれば、人間用の白ごはん等で急場をしのぐこともできるかもしれませんが、シニアや持病のあるわんこではそうもいきません。フードの消費期限は思っているよりも長いです。普段から、なるべく多めのフードを備蓄しておくと安心です。
スリングやカートなど移動手段を用意しておく
地震や水害等の災害の後には、倒壊した建造物や土砂などで道が荒れていることが多いかと思います。若くて元気なわんこであれば問題なく歩くことができても、足腰の弱ったシニアわんこでは思ったように歩くことができないことがあります。
そんなときのために、スリングやわんこ用バッグなど、わんこを入れて運ぶことのできるものを用意しておくと良いでしょう。スリングやバッグに入れるのが難しい中大型犬であれば、ドッグカートやキャリーがあると安心です。
キャリーケースやポータブルのケージもあるともし避難生活をしなければならない場合、それをお部屋がわりにもできるので便利だと思います。
体温を維持できるものを用意する
シニアのわんこは、若いわんこに比べて体温調節が苦手です。そのため、避難所での避難生活を送ることになった場合には、体温を維持できるようなものを用意しておくことが大切です。
冬場であれば、毛布やタオルなどを多めに用意しておくとよいでしょう。夏場であれば、接触冷感シートや濡らすと冷たくなるタオルなど、電気を使わなくても涼がとれるものを用意して、わんこがなるべく快適に過ごせるような工夫が必要です。
ワクチン証明書や治療記録等をまとめておく
災害時には、何かあったとしても、かかりつけの動物病院にすぐに行けなくなる可能性も多くあります。
そのため、狂犬病の予防接種証明や、ワクチン接種証明書はもちろん、病院での治療記録や検査結果表等の一式はまとめて保管しておくと、不慣れな医療機関を受診する際にもスムーズに対応してもらえます。
わんこの居住空間を見直す
シニアのわんこは動きがにぶくなりますし、もしかすると、すでに寝たきりで介護生活を送っているというわんこもいるかもしれません。そんなときに見直しておきたいのが、家の中でのわんこの居住空間についてです。
地震が起きた際に家具が倒れてきたり、ものが落ちてきたりしても、シニアのわんこはとっさに逃げることができません。ベッドやケージの周りに、倒れて危険な家具やものが置いてないかを確認し、危険がある場合には家具の位置を変えたり、固定したりして安全を確保できるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ここでご紹介した以外にも、水や包帯、迷子になってしまったときのためのチラシなどは、シニアわんこでなくても必要となります。
ペット連れの避難というだけで困難も多い中、シニアのわんこが一緒となると飼い主さんの不安は尽きないかと思いますが、普段の暮らしの中でシミュレーションを行っておき、それぞれ必要となるものを考えておくことが何より大切です。