お散歩や来客の際に飼い主以外の人へ唸ってしまう場合や、逆に怯えたように逃げたり隠れたり、震えたり…これって人見知り?とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
犬も「人見知り」をすることがあるのでしょうか。今回は犬が人見知りをする理由から、解消するためのトレーニング方法まで紹介します。
犬が人見知り?
犬の人見知りとはどういうことでしょうか。そもそも犬が人見知りをするのでしょうか。
実際には「犬の人見知り」は、人間が「人と接するのが恥ずかしいな~嫌だな~」というような、いわゆる「引っ込み思案」の人が陥る人見知りとは異なります。犬は例えば「この人が人間で、自分は犬で、あの動物は猫だな」などというような理解はしていません。
犬にとっては、あくまでも「飼い主と自分、それ以外の生物」です。また、犬は本能的に「自分より高い位置から見下ろしてくる生物」を警戒します。
つまり犬にとって見知らぬ人間は「飼い主以外の生物」であるうえに「高い位置から見下ろしてくる生物」という、無条件で「怖い対象」なのです。そういった怖い対象と対峙した時に見せる態度が「人見知り」だといわれており、犬の人見知りは「恐怖ゆえの行動」であるといえます。
何度叱っても見知らぬ人間に吠えたり怯えるのは、決してその犬が頭が悪いわけではありません。叱ることで解消されるようなものではないのです。愛情をもってトレーニングをするだけで、軽減させてあげることができるものです。
監修ドッグトレーナーによる補足
人見知り解消のトレーニング
犬の人見知りは「本能から抱く恐怖心」であることが分かりましたが、そうはいっても人見知りをしてしまうと、来客や散歩以外にも、どうしても飼い主が留守にする際などに困りますよね。
次はそんな犬の人見知りを解消するためのトレーニングをご紹介します。
飼い主以外の協力者へ依頼する
犬は見知らぬ人を「飼い主以外の生物」だと認識しています。その「飼い主以外の生物」が恐怖の対象になってしまっているため、「飼い主以外の生物も怖くない」という点を覚えさせる必要があります。
協力してくれる友人を見つけたら、以下のことを守って接してもらいましょう。
- 怖がらせない距離を保つ
- 追いかけたり触らない
- しゃがんで目の高さを合わせる
- 自分から近づくのを待つ
まずは犬に「怖がらなくて大丈夫」ということを見せるために、協力者はある程度の距離を保って、犬が自分から近寄ってくるまで待ちます。必ず犬自身が自分から近づいて様子を確認しにくるため、焦らずにじっと待ちましょう。
犬が近寄ってきたらニオイを嗅ぎ始めます。この際に突然立ち上がったり抱き上げて怖がらせないように気を付けて、犬に協力者のニオイを嗅がせます。犬が落ち着きを取り戻してから、犬が嫌がらない背中などに優しく触れます。上手に触れ合うことができたら、たくさん褒めてあげましょう。
初めのうちは協力者が姿を見せただけで吠えるかもしれませんが、飼い主は決して叱ったり抱き上げたりしないようにしましょう。犬に触れる場合は頭や尻尾、足先など、犬が嫌がるところは触らないようにしましょう。なお、どの部位であっても突然触るのは絶対にNGです。
恐怖心は1回で取り除けるものではありません。とにかく人間は「怖くない」ということを「根気よく」覚えさせましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
まとめ
犬は「本能」で「恐怖心」から人見知りになっていることが分かりました。しつけの際には飼い主は叱らないこと、焦らないことが大事です。「褒めること」を重視して育ててあげましょう。
なお、どんなにトレーニングをしても、どうしても人を怖がる子もいます。その場合は、その子の性格の一つであることも理解して、無理に人と触れ合わせることはしないように気を付けてあげましょう。
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