犬の拾い食いをやめさせるしつけ方

犬の拾い食いをやめさせるしつけ方

散歩の際に、犬が拾い食いして慌てたことはありませんか?犬にとって拾い食いは、本能的な行動の一つであり、放置すれば命に関わる危険性があります。飼い主も犬も安心して散歩できるように、しっかりとトレーニングを行いましょう。

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記事の監修

埼玉を中心に、しつけ方教室/問題行動のリハビリ/ドッグダンスレッスンまで行う。ドギーホームルームでは、愛犬のトレーニングのみにとどまらず、飼い主様のフォローに力を入れる事でQOLを向上させます。また、JCHA公認のハイドロセラピスト・フィットネストレーナーでもある為、愛犬の健康増進にも力を入れています。【埼玉・東京・横浜でオーナーレッスン随時開催】
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なぜ犬は拾い食いをするのか?

草むらを嗅ぐ犬

  • 本能や犬種
  • 心理的な要因
  • しつけ不足

本能や犬種

犬は野生の本能として、目の前に「食べられそうなもの」が落ちていれば、他の動物に取られる前に食べるといった行動をとる場合があります。また、狩猟犬と呼ばれる犬種は獲物を捕るために改良されていることもあり、優れた嗅覚と視覚を用いて、匂いがするものや動くものに反応して「拾い食い」してしまうことがあります。自分で獲物を捕ることに喜びを感じているともいえます。

心理的な要因

犬は落ちているものを食べる際に飼い主が騒ぐことで、「遊んでくれている」、「喜んでくれている」と思い、飼い主を喜ばせようとして拾い食いをすることがあります。また、喜ばせるだけではなく、スキンシップ不足による寂しさから、「自分に注目してほしい」、「構ってもらいたい」といったアピールのために拾い食いする犬もいます。

しつけ不足

犬は本来、リーダーに従って行動する動物です。犬がリーダーは飼い主だと認識していたら、飼い主の命令や許可なしで物を食べることはしません。犬が自分のことをリーダーだと思っている場合、自らの意思で拾い食いしていることになります。

犬の拾い食いを直すしつけ方

拾い食いを直すしつけ中の犬

  • 「待て!」
  • アイコンタクト
  • 「よし!」
  • 「ちょうだい!」
  • ごほうびをあげて十分に褒める

犬が自分自身のことをリーダーだと思っている場合、まずは飼い主がリーダーになる必要があります。日々のしつけで主従関係を明確にさせることが、拾い食いのしつけを行う上でもっとも重要なことです。

日々のトレーニングでは、まずご飯やおやつをあげる際に「待て!」の指示を出します。犬が「食べてもいい?」とアイコンタクトをしてくるまで待たせます。しっかりと飼い主へアイコンタクトをしてきたら「よし!」の指示を与えます。

次にオモチャ等、口へ入れたものを「ちょうだい!」といった指示で出させます。指示に従って口のものを出すことができたら、代わりに犬のお気に入りのおやつなど与え、しっかりと褒めてあげましょう。

このトレーニングを繰り返すことで、外に落ちているものであっても、リーダーである飼い主さんの「指示なしで食べる」といったことはしなくなっていくでしょう。万が一、犬が拾い食いをしようとして口にくわえたとしても「ちょうだい!」の指示で出させることができます。

上記のトレーニングが家でできるようになったら、次はあえて外で拾い食いができる環境を用意し、同じ手順でトレーニングをしてみましょう。なお、実際に拾い食いをしてしまった際に注意してほしいのが、無理やり取り上げて叱り付けるといったやり方です。

犬は自分の獲物を横取りされると思い、物が落ちていたら急いで飲み込んでしまうようになります。また、拾い食いをした後に叱ったとしても、犬はなぜ叱られているのかが理解できず、場合によっては拾い食いしたことで喜んでくれていると勘違いし、更に拾い食いをするようになってしまうでしょう。

また、飼い主が食べている物や、こぼしたものを犬が食べることができる環境の場合は、それが出来ないように環境の改善が必要です。

犬の拾い食いの危険性

ハートと聴診器

犬が拾い食いをすることは、しつけ上の問題だけではなく、健康問題に大きくかかわってくる重要な問題です。誰かが落とした食べ物以外でも、犬は人間が思ってもいないようなものを口にします。

例えば、タバコにプラスチック片やビニール、ティッシュや小さなおもちゃなどは器官を防いで呼吸困難となったり、内蔵を傷つけたりする危険性があります。道端の街路樹や草むらの植物には毒性があるものや、殺虫剤、除草剤が撒かれている場合もあります。

それらを口にした場合は中毒症状を起こして、死にいたる可能性もあります。また、他の犬の糞を食べることで寄生虫を取り込んだり、感染症の病気にかかってしまったりといったケースもあります。

もし愛犬が拾い食いをしてしまったら

診察中の犬

万が一、犬が拾い食いをしてしまった際は「速やかに吐き出させる」ことが重要です。その際に飼い主が大騒ぎすると、犬はかえって急いで飲み込んでしまう可能性があります。無理やり口に手を入れるのも飼い主も犬も怪我をする可能性があるため、冷静な対応を意識しましょう。

また、吐き出させた場合も、叱るのではなく褒めてあげることが重要です。なお、何を拾い食いしたのかわからない場合や、嗚咽(おえつ)しているなどの異常がある場合は、有害物質や中毒性のものを口にした可能性があるため、速やかに動物病院を受診してください。

まとめ

飼い主とスキンシップ中の犬

犬が拾い食いをするのは、犬のせいではなく100%飼い主の責任です。まずはリーダーを明確にして、根気強く、繰り返しトレーニングを行いましょう。食事という本能的な欲求への働きかけになるため、しつけの中でも難しく重要であり、命に関わるしつけの一つです。

諦めずにトレーニングを行い、犬にとっても飼い主にとっても、安心して外出ができるような環境にしていきましょう。なお、しつけの問題ではなく、単純にご飯の量が足りていない場合や、栄養不足の可能性もあるので、適正な量の食事を与えているかはよく確認をした上で、しつけを始めてくださいね。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    拾い食いをしないしつけと同時に、においを嗅ぐ癖もしつけておいた方がいいと思います。場所によっては除草剤など化学製品が撒かれていることがあります。においを嗅いだだけでも犬には毒です。
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