犬の集中力をキープすることがトレーニングの鍵
ヒトもそうですが、わんちゃんも何かを学習する時には集中力が大切です。
私達人間と暮らすわんちゃんは私達の言葉を200個くらい覚えるそうです。結構すごい数ですね。
「飼い主さんの指示に従って動く」というわんちゃんの能力を発揮させるには、集中力のコントロールが鍵になります。しかし、集中する時間はそうは長く保てないもの。
そこで集中とリラックスのリズム作りが重要になってきます。
学校や塾でも分かりやすく教える先生は、集中させる時間と身体を動かしたり、冗談で脳をリラックスさせる時間を上手く配分している印象はありませんか?それと同じなんです。
犬の集中力は5分程度
ヒトが集中できる時間は一般的に20分と言われていますが、犬は5分程度と言われています。
では、5分という短い集中時間にわんちゃんの能力を発揮させるにはどのようにトレーニングを行えば良いのでしょうか?
それには以下の3点に注意して行ってみてください。
- ①「長くトレーニングをするよりこまめなトレーニングを数回やる」
- ②「その合間に好きなこと(おもちゃ遊びなど)を取り入れる」
- ③「静的動的な指示を織り交ぜる」
①「長くトレーニングをするよりこまめなトレーニングを数回やる」
わんちゃんの集中できる時間を考慮して、様子を見ながら、短い時間のトレーニングを繰り返しするようにしましょう。わんちゃんが集中していると効率良く学習できます。
ここで注意する点は、わんちゃんが出来るようになってくるとついつい長めのトレーニングになってしまいがちですが、「トレーニング時間は短く、回数を多く繰り返す」ことで定着する効率も上がることをお忘れ無く。
②「その合間に好きなこと(おもちゃ遊びなど)を取り入れる」
トレーニングの合間には遊びを取り入れて息抜きをしてください。集中していた状況から一度解放してあげることで、再度の集中がしやすくなります。わんちゃんの好きな遊びで気分をリフレッシュすれば、飼い主さんと一緒にトレーニングする事が楽しいと印象づき、集中力も高まりますし、トレーニング成果も出やすくなります。
③「静的・動的な指示を織り交ぜる」
トレーニングメニューを工夫して、『「待て」の静と「サイド(を歩け)」の動』のように静的と動的な指示を組み合わせたトレーニングにすると、リズムができて身につきやすいです。人間においても、静的な「座学」と「実習」の組み合わせがあれば双方の定着が早いのと同じ事です。
両方を上手く組み合わせたトレーニングでわんちゃんと楽しくトレーニングしてください。
集中力の持続時間は犬種差や個体差がある
トレーニングする際は、まずわんちゃんのタイプを把握してトレーニングに挑戦しましょう。
わんちゃんは以下のどちらのタイプでしょうか?
トレーニングに対する集中力が長く続く傾向の犬
人間の指示に従って作業をこなしてきた歴史を持つ使役犬はトレーニングに対する集中力が高いです。
- 使役犬種(ラブラドールレトリーバー、ダックスフント、シェパード、コリー等)
- ご褒美であるおやつやおもちゃ、飼い主さんに対して執着があるわんちゃん
トレーニングに対する集中力があまり続かない傾向の犬
自己判断での行動を求められてきた犬種は人間の指示に対する集中力は低めです。
- 自立心の高い犬(ボルゾイ、サイトハウンド、ハスキー等)
- テリア系の犬種
- ご褒美類や飼い主さんにあまり執着しないわんちゃん
集中力の持続時間は犬種や個体によっても多少の差があります。それをしっかり把握してからトレーニングを行いましょう!
暑い時期は集中力が続かない
わんちゃん達にとって暑さは大敵。ヒトも暑いと集中しにくいものですが、特にわんちゃん達にとって暑さは集中の妨げになります。ハアハアと息が上がってばかりで集中できない事にもなります。
トレーニング場所は強い陽射しを避けた日陰で、また涼しい時間帯に行いましょう。気温の高い時期には、特にこまめな給水休憩をとって熱中症にも注意しましょう。
新しい環境は集中しにくい
イベント会場やお出かけ先、または引っ越し先等、新しい環境ではわんちゃんが見るもの、聞く音、匂い等、いつもと違う刺激が多くて集中することが難しくなります。落ちつきがない様子は飼い主さんならすぐに気づくと思いますが、そういう時には集中を取りにくいのでおやつ等を使って自分に集中を向けさせて安心感を持たせてあげれば集中しやすくなります。
まとめ
わんちゃんの集中力をキープすることがトレーニングの鍵。トレーニングに対して集中が長いわんちゃんなのか短めなわんちゃんなのかのタイプを念頭に置いて、短い集中時間を上手く利用して効率よくトレーニングをしましょう。