リーダーウォークはワンコの性格によって必要性が変わる
散歩時に主人の顔を見ながら歩調を合わせ歩くワンコを見ると、『良く訓練されているなぁ』と思いますが、果たしてワンコは散歩を楽しんでいるのでしょうか?と私は疑問を感じます。
リーダーウォークは何故必要なのでしょうか?
リーダーウォークは、主人との主従関係を築くのに最適な躾の1つだと考えられています。
主従関係が出来ている主人とワンちゃんは、どの様な躾にも対応できるからとされています。
リーダーウォークの必要性に反論する訳ではありませんが、それはワンコの性格によって必要性を考えれば良いと思います。
引っ張り癖があるワンコであるのなら、リーダーウォークは必要でしょう。
しかし引っ張り癖の無いワンコであれば、リーダーウォークの躾けは必要ないと思います。
因みに性格のきついワンコは引張る傾向がある様です。
最初が肝心
まずは散歩デビューまでの躾をしっかりする事が大切です。
その時にアイコンタクトが出来ると躾がし易くなりますよ。
アイコンタクトをしながら愛情を込めて躾けて行けば、愛犬は主人の意志を汲み取ってくれます。
言う事を聞いたらオヤツや玩具などのご褒美を与えたり、大袈裟に褒めて上げれば良いのです。
言う事を聞けば【良い事がある】と学習させましょう。
もし散歩に出て引っ張る様なら、『だめ』と言って軽くリードを引いて下さい。
躾が上手く出来ていれば、これだけで引っ張らなくなるはずです。
ですから散歩デビューするまでの躾けが重要で【最初が肝心】なのです。
一般的にはワクチン2回接種後から散歩解禁となります。
それまではお家で、愛犬を疲れさせない程度に毎日躾をして行きましょう。
そうすれば、訓練士がする様な型にハマったリーダーウォーク訓練は必要ないと思います。
チョークチェーンはワンコの首を絞める道具
ワンコが引っ張る理由は、大好きなお散歩を自分がリードしたいという本能からです。
リーダーウォークの訓練にチョークチェーンを利用する方法がありますが、私は好きではありません。
チョークチェーンは引っ張ると首が絞まります。
そのため、ワンコは引っ張ると首が絞まるという事を学習するのです。
絞まらない様に調節して、「カチッ」と言う音だけで躾けるのなら未だ許せますが、首を絞めながら躾けるなんて私には考えられません。
少し大袈裟な言い方かも知れませんが、これは【虐待】だと思います。
ワンコはチョークチェーンが絞まって苦しいから言う事を聞くのに過ぎません。
激しく引張るワンコだと、逆に首が締まり続けて、苦しさのあまり更に引っ張るという事もありえます。
これが愛情ある躾と言えるのでしょうか?
私はチョークチェーンを【首を絞める道具】だと思っています。
引っ張らなければ良しとする
『リーダーウォークが出来ないと愛犬の安全が守れない。』
『主従関係が崩れる』
と言われますが、それは一概には言えません。
幼犬時代にある程度の信頼関係が築けていれば、主従関係は崩れません。
ダメと一言声をかければ直ぐに言う事を聞いてくれます。
言う事を聞かないのは飼い主が叱るべき時に叱らないからです。
もしご自分にお子様がいらっしゃるのなら、お子様にした躾を思い出して下さい。
ただし体罰は厳禁です。
あくまでも体罰ではなく、言葉で【愛の鞭】を振るって下さい。
恐怖を与える躾けですと愛犬との信頼関係は築けません。
しつけに関する参考動画です。
☟☟
https://www.youtube.com/watch?v=e4Rcju2P0r4
散歩の意義を考える
主人より少し前を歩くと危険なのですか?
車の往来が多い場所が危険だからですか?
そういう危険な場所は歩かなければ良いのです。
周りの人に迷惑をかけないようにしつつ、愛犬を守ってあげるのが主人の役目ではありませんか?
常識内のリードの長さであれば、咄嗟の場合でも愛犬を守って上げられると思うのですが、如何でしょうか?
私の場合は伸縮リードを使用していますが通常は1~1.2mくらいにしています。
常に主人の顔ばかり気にしての散歩など、散歩の意味があるのでしょうか?
傍から見れば確かに格好良く見えるでしょう。
しかし犬の気持ちはどうなのでしょうか?
本当に散歩は楽しいと思っているのでしょうか?
本来ワンコの散歩と言うものは、運動は当然の事ですが気分転換や脳に刺激を与えるためにするものでしょう。
これでは飼い主の【自己満足】に過ぎないのではありませんか?
【引っ張らなければ良し】として、あまり愛犬の楽しみを奪わない様にしたいものです。
結果よければ全て良し
私の愛犬は、曽(かつ)て甘噛みが酷くて大変困りました。
甘噛みは生後半年くらいになれば自然と治りますが、そのままにしては人に噛み付く可能性があります。
ですので相当頑張って躾をしました。
躾を初めて2ヶ月経っても治らないので、自分の無力さに情けなくなり、愛犬の前で不覚にも涙を見せてしまいました。
すると愛犬は私の目をじっと見つめながら、しばらく私を見ていました。
するとどうでしょう!
次の日から甘噛みが治まったのです!
ひょっとしたら愛犬は『私の気持ちを読み取ってくれたのかも知れない!』と、期待感を込めて良い方に考えています。
それからと言うもの、甘噛み用のガムを与えると愛犬はひたすらガムを噛んで楽しんでいました。
今から考えれば『親バカ丸出し』の躾かも知れませんが、親バカであろうと何であろうと言う事を聞いてくれれば良いのですから、【結果よければ全て良し】だと思います。
まとめ
つい先日テレビで犬のリーダーウォーク訓練をしているシーンを観たのですが、中年で恰幅の良い女性訓練士が、2匹の大型犬にチョークチェーンをきつめに調整したまま、犬達が転びそうになるほど思い切りリードを引っ張っていました。
お名前は忘れましたが、この方の訓練方法は見て【粗暴】だと感じました。
しかも言う事を聞かないからと言って鬼の様な形相をし、大声で怒鳴りながら握っていたチョークチェーンの持ち手の部分で犬達の頭を叩くのです。
その方は『ガツンとやらなきゃ駄目なんだ』などと言って自分のやり方を正当化していました。
それを見て私は思いました。
『ちょっと待てよ、他にも方法はあるだろう』と・・・
観ていて、とても不快な気分になりました。
もう一人の訓練士は若い女性の方で、この方の訓練方法は良かったですね。
とにかく【褒めて褒めて褒めまくる】と言うやり方です。
これは私も大賛成です。
ワンコって主人から褒められると凄く喜ぶじゃないですか。
深い信頼関係を築いて行くにはこの方法がベストだと思います。
今まで述べて来た様に、リーダーウォークは愛犬にとって必要だと判断したら訓練すれば良いのです。
引っ張られてどうにもならない場合にだけリーダーウォーク訓練をすれば良いのです?
「絶対に必要!」と躍起になるより、『臨機応変』に行けば良いのではないでしょうか。
躾の基本はリーダーウォークと言われていますが、私は散歩解禁までの躾が基本だと思います。
冒頭でも述べましたが、それには最初が肝心だと言う事です。
散歩デビュー前にアイコンタクトをマスターし、コマンドが入り易い状態にしておいて、愛犬と一緒に本来の散歩を大いに楽しもうではありませんか。