ペットロスってとてもつらい。でも、ずっとずっと大好きだよ。

ペットロスってとてもつらい。でも、ずっとずっと大好きだよ。

一昨年年末、12歳から一緒に過ごした愛犬を亡くしました。ペットロスという言葉の通り、家族がいなくなってしまった喪失感で悲しむひともいるのではないかと思い、私の思いをシェアします。

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犬を家族に迎え入れることとは

はじめまして

私たち家族にとって、犬を飼うことは初めてでした。訪れたペットショップには気になる子はおらず、店員さんのおすすめで他の店舗の犬たちをテレビ電話で見せてもらうことに。当時の条件は「小型犬で番犬になってくれる子」。小学生だったわたしは自分なりにリサーチをしてミニチュアダックスがいい!と決めていました。

出会ってしまったら最後

美人さん

私は、テレビ電話を通してレッドのミニチュアダックスに出会いました。この子がいい!と希望するわたしに、スタッフさんは「数時間待っていただければ連れてきます!」とのこと。「今日は見るだけだからね」という母との約束も忘れ、あっという間に子犬が目の前にやってきました。

私は、動物には全く興味がありませんでした。そもそも大きな犬は苦手でした。しかし、出会ってしまったら最後、その時の光景を今でもはっきり覚えています。
そのミニチュアダックスは他店舗から連れてきてもらったため、長旅で疲れていたのでしょう、ほふく前進で私たちに近づいてきたのです。あの瞬間に戻れたら、出会えた瞬間に戻れたらと心の底から願わない日はありません。

特別犬好きでもなかった私たち家族が愛犬を迎えた理由

おやすみ

特別犬好きでもなかった私たち家族が愛犬を迎えたことには理由があります。

共働きの両親で一人っ子だった私は、学校が終わってから家で1人で過ごす時間ばかりでした。誰もいない家に1人で帰り、両親がかえってくるまで暇をつぶす。そんな毎日を過ごしていました。

いつも通りテレビをみて過ごしていたあの日、隣の部屋の窓のカーテンがふわっと揺れました。
おかしいな?窓あけていたかな…不審に思いながらぼけーっと呑気にカーテンを見つめていました。そして次の瞬間、衝撃的な出来事が起こります。

なんと、人の腕が家の中に入ってきたのです。そう、空き巣です。

さすがにこれはおかしい!子供だった当時の私でもわかります。しかし悲鳴をあげることもできず…一目散に玄関からパジャマ姿のまま裸足で逃げ出しました。

その音に驚いたのでしょうか、空き巣も何も盗らずに逃げていきました。(ちなみにマンションに住んでいたので沢山の方が助けてくれました)

そんな事情があり、それ以降は怖くて1人では過ごせなくなってしまいました。部屋に入ることさえ、怖くなりました。しかし普段の生活から急には抜け出せず、家では過ごさなければいけない状況…どうすればいいのかわかりませんでした。

私は覚えていないのですが、当時母から聞かれたそうです。

「どうすればまた留守番できるようになるかな?」

そして当時の私は、

「犬がいれば」

と答えたそうです。大人になってから思うことがあります。きっと、たぶん、1人で寂しくて怖かったんだろうなと思います。

あの子を迎えた日

ベランダでも待つ

かわいらしいミニチュアダックスに出会ってしまったらもう最後。連れて帰らない手はありません。なぜだかわからないけれど、どうしてもその子が良いと強く感じたのです。
ヨチヨチ歩きで近づいてきてくれる姿。匍匐前進で不安げな姿。全部、全部がとてもかわいかったのです。

その場で契約をしましたが、子犬だったため家に誰かがいる状態の際に飼ったほうがいいというアドバイスのもと、私の夏休みまで待つことになりました。家に来てくれるのを、どれだけ楽しみにしていたことか。
そして夏生まれの私。これからも沢山誕生日を迎えるけれど、この子以上のプレゼントはありません。出会ってくれてありがとう。家にきてくれてありがとうと、毎日のように想います。

親友ができた

家族をまつ

迎え入れた子は「ココ」と名付けました。私のニックネームを彼女へ譲りました。ココはわたしの名前を引き継いでくれたはじめての親友であり、妹でした。1人っ子の私にとってどれだけの存在であったか言葉では言い表せません。本当に本当に大好きで、かわいい子でした。

家にきたその日から親友になった私達。両親に怒られている私を見ると、両親にむかって吠え、私を守ろうとしてくれました。
雷が酷い日には家族全員を一つの部屋に集めようと必死になり、みんなのところを回って、まるで「みんなで過ごしたほうが安全でしょ!」と言いたげに。
車いすで歩行が困難だった祖父とのお散歩では、普段好き勝手に歩いていたココが祖父を心配するかのように、決して車いすの前には出ず、後ろから大丈夫かな?と心配そうに見つめていました。
お散歩中、小さい子が触りたい!といえばふせをしてあげておとなしく触らせてあげるとても優しい子でした。また、病気知らずで元気な子でした。

元気だったのに…

待ちくたびれて寝る

ココは、6歳まで元気でした。しかし、ダックスに多いヘルニアを発症してしまい、すぐに手術を行いました。手術がうまくいかなかったのか、それを失敗と呼ぶのか私達にはわかりませんが…。

結果として、ココは歩けなくなってしまいました。それだけではなく、耳は聞こえなくなり、目も見えなくなってしまったのです。さらにてんかんの発作などもあり、1日に8種類もの薬を飲まなければ繋げられない命となってしまいました。

沢山の後悔

車いすで散歩

今想うと、私と全く同じ思いをしていたココ。独りぼっちでのお留守番。だから、帰宅したときあんなにも嬉しそうにしてくれていたんだね。玄関の前に階段があるのですが、いつもそこでみんなの帰りをまっていました。1番に帰ってきた姿が見えるから。

私も学生となり友人たちと過ごす時間が多くなる中でも、ココは私の成長を見守ってくれました。それなのにも関わらず、家にいる時間が少なくなり、海外へ長期間いき、大好き大好きといいながら私はココを沢山1人ぼっちにしてしまったのです。当時の私の気持ちと、同じだったのかもしれません。

あのとき、もっと一緒に過ごしていればという後悔は拭えません。

沢山の試練と戦った子

お花見

歩けず、聞こえず、見えず。

想像しただけで、ココがどんなに辛かった、ココがどんなにつまらなかったことだろうと思います。

私達の勝手で生きさせてしまったのではないかとさえ思います。幸せでなかったのではないかな?と、暗い考え方をするようにもなりました。

しかし、ココはいつもいつも幸せそうに過ごしてくれました。文句も言わず(ときに吠えて何かを主張してくれたけれど)、匂いだけで私のもとに前足だけできてくれる。

私が帰宅すれば、寝ていたにもかかわらずその匂いで起きて、喜んでくれました。尻尾をふることもできなくなってしまったけれど、約6年も闘病をしたけれど、ココはいつも私に愛情を注いでくれました。

また会おうね

きれいな横顔

ココは約6年の闘病の末、13歳と8か月でこの世をさりました。あと数日で新年が迎えられた日に、あと数か月で14歳の誕生日だった日に、亡くなりました。

私があれほど泣くことは、今後もうないかもしれないです。これほど辛くて、どうにもならないことがこの世にあるのかと感じました。

「ペットを飼い始める」というのはとても簡単なことです。しかし、難しくてもその別れの日を想像しなければなりません。私はしていなかったのです。どんなことがあってもココは生きてくれると思っていたのです。

何度も具合が悪くなっても、そのたびに元気になってきた強い子でした。だから今回も、元気になるものだとばかり思っていました。

虹の橋という言い伝えがあるけれど、もし本当ならココには幸せでいてほしいです。誰よりも何よりも、幸せだと思っていてほしいです。

そして今、ココが経験していた寂しさを私たち家族が味わっています。ココがいない我が家はどれだけ辛く寂しいことか…。

床をあるくとき、爪があたってカチカチカチという音や、みんなどこ?ときゅーんと悲し気な声も、ご飯まだ?!わんわん!というちょっと怒った声も全部全部恋しいです。

さいごに

悲しいお話になってしまいましたが、ペットロスで苦しんでいる方、私はペットロスのままでもいいと思います。

語弊があってはいけないけれど、いつまでも彼らを思う気持ちがあることはとても素敵なことだと思うのです。

私は、一生ココのことが大好きです。

きっと一生ペットロスなんだろうなとも思います。

理解してくれない人もいることでしょう。

無理に人に共感してもらおうとせず、泣きたいときは泣き沢山思い出しましょう、沢山の日々を。

ペットロスで苦しむ方々の助けに少しでもなりますように…。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 ひまわり

    1月に14才と半年のチワワが末期ガンで旅立ちました。

    最期を看取ることができませんでした。その日の朝に異変を感じていたのに、夜までもつだろう、と仕事に行ってしまいました。

    他に介護中のダックスもいたので、ちょこちょこ家に帰るようにしていたのですが、14時過ぎに家を出て18時過ぎに家に戻るとチワワが亡くなっていました。

    後悔しかありませんでした。
    朝からチワワの様子がおかしく、会社にも明日は休むかもと連絡していましたが、何故、今日休まなかったのか、と。
    仕事なんて行かなければよかった。

    その気持ちが強く、仕事を辞めてしまおうかとも思いました。

    3日間休みをもらいましたが、休み明けいざ仕事に行こうと家を出ると胃痛と吐き気がひどくそれが今でも続いています。

    家を出るのが怖くて仕方がありません。
    何もしたくないし、すぐ涙が出てくるし、自分を責めてばかりです。
    他にも高齢な犬たちがいるのでお世話で気が紛れていますが、いなかったら何もせず家にひきこもっているでしょう。
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