犬の葬儀・葬式について 選び方から費用まで

犬の葬儀・葬式について 選び方から費用まで

誰しもが、愛犬の葬儀について考えたくないものです。しかし、必ず来る日に向けて後悔しないお別れ方法について考えておくことはとても大切なことです。昔と違って現在では、ほとんどの地域で犬の葬儀ができるようになりました。犬の葬儀を行う業者が増えたことで様々な葬儀の種類・サービスが展開されています。中には飼い主の信頼を裏切るような葬儀を行う業者も存在することも事実です。新聞やテレビのニュースでも時折、問題として取り上げられることがあります。飼い主にとって愛犬の葬儀は、たった一度限りとなる大切な日です。その愛犬の葬儀を後悔しないものにするために、気を付けるポイントを紹介していきたいと思います。

犬の葬儀を行う業者選びのチェックポイント

チェックシート

後悔しないための犬の葬儀を行う業者選びには、事前に情報を集めて「もしも」のときに使う場所の候補を持っておくことが大切です。愛犬が亡くなってからでは十分に時間がとれませんので、事前の情報収集を怠ると納得のいく葬儀ができない可能性があります。では、どのように犬の葬儀を行う業者を選べばいいのでしょうか。

以下のようなことだけでも最低限調べた上で、犬の葬儀をお願いする業者を決めることをお勧めします。

  • 犬の葬儀にかかる費用の目安
  • 口コミ、評判
  • 葬儀場の見学
    (1)清掃など管理が行き届いた施設かどうか
    (2)スタッフの人の対応、質問に丁寧に答えてくれるかどうか
    (3)あるはずの住所に看板など何も存在しないような場合は要注意

犬の葬儀にかかる費用の目安などはネットでもおおよその概算がわかると思います。後ほど解説しますが、犬の葬儀の費用は地域によって相場が異なります。

内訳の出し方が施設により異なりますので表向きの金額だけで概算を知ったつもりにならないよう確認が必要です。口コミ、評判もネット上である程度は調べることができます。

しかし犬の葬儀に限らずですが、ネット上で見ることのできる評判全てを鵜呑みにすることはとても危険です。ネットだけではなく、よく行く動物病院の先生やペットショップの店員さんなど信頼できる人に聞くことも一つの方法です。

もっとも、おすすめできる方法としては、ご自身でもしものときにそなえて現地を下見することです。いきなり犬の葬儀場を見学に行くことに抵抗のあるかたにはおすすめの方法があります。

ペット霊園併設のドッグランに遊びに行くことです。郊外のペット霊園ではドッグランを併設しているケースも多く、生前から愛犬を連れて遊びに行くこともできます。

ペット霊園のドッグランで遊ぶことを通じて、施設を見るだけでなく、どんなスタッフの方がいるのかを知ることもできます。その一方で下見に行った際に施設が存在するはずの住所に看板も出ていないような場合は要注意です。

火葬炉を積んだトラック一台で営業する訪問火葬である可能性が高いです。後ほど詳しく解説しますが、訪問火葬業者のごく一部にはトラブルがあるたびに拠点を変えるような悪質な業者も混在するので注意が必要です。

また、実際に見学に行きたくても近くにペット霊園が無く、見学が難しい飼い主さんもいらっしゃるかと思います。そんな飼い主さんにおすすめなのが、イオンペットさんが運営する「メモリアルなび」というWEBサイトです。

メモリアルなびに掲載されているペット霊園は、全てイオンペットさんが実際に足を運び審査を行っています。悪質な業者もいる中、膨大な情報が溢れているインターネットから正しい情報だけを探し出すのも難しいかと思いますので、ペット業界最大手のイオンペットさんが厳選した情報を参考にするのも良いでしょう。

犬の葬儀にかかる費用

お金と電卓と人形

先にもご紹介した通り、犬の葬儀の費用には地域ごとに相場が異なりますが、全国的な目安としてはおおよそ以下の通りです。

小型犬(チワワ、ポメラニアンなど)の葬儀にかかる費用の目安 25,000円~50,000円
中型犬(ビーグル、ブルドッグなど)の葬儀にかかる費用の目安 35,000円~70,000円
大型犬(ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーなど)の葬儀にかかる費用の目安 50,000円~100,000円

このくらいをみておけば後悔しない葬儀を執り行うことができるでしょう。地域の何箇所かを比較するとおおよその相場がわかってきますが、犬の葬儀にかかる費用を比較するときに気を付けなければならないポイントもあります。

犬の葬儀にかかる金額が火葬の費用だけとは限らない

注意を促している犬

犬の葬儀にかかる費用の一例

最低限必要になる費用
  • 火葬料
主なオプション費用
  • 骨壺/骨袋(ほとんどの場合で必要になります)
  • 納骨費用/返骨費用/永代供養費用
  • 出張費用

比較するときに気を付けるポイントとしては、一見すると相場より高く見えても、オプション費用に該当する部分がすべてプランの中に含まれていることもあります。

火葬の費用が安く見えても、例えば骨壺・骨袋などは火葬後に自宅でお骨を保管する場合も霊園に納骨をする場合でも、ほとんどの場合で必要になるアイテムです。

骨壺、骨袋については併せて5,000円前後をみておく必要があります。例えば火葬費用がA社は25,000円、B社は骨壺と骨袋込みの火葬費用が28,000円だった場合B社の方が割安と考えることができます。

骨壺・骨袋についてだけでも予め見積りを出してもらう段階で火葬費用に含まれるか含まれないかを確認しておくといいでしょう。

犬の葬儀で執り行うこと

葬儀に参列している人

犬の葬儀を行う当日はどのようなことをするのでしょうか。

葬儀に入る前に体重を計測してもらいます。ほとんどの葬儀社は体重を基準に費用を算出しているためです。体重の計測が終わりましたら、納棺です。

ご家庭で用意した箱などでそのまま火葬することもできますし、葬儀社で棺を購入した場合は移しかえます。犬の葬儀に入る前に生花の茎や葉の部分を切り、棺に入れてあげることができます。

また、犬が生前に大好きだったおもちゃや飼い主の方の匂いがついた服などを一緒に入れてあげてもいいでしょう。(葬儀場によっては入れられないものもあります)

納棺が終わったらお別れの時間です。場所によっては読経をしてくれる葬儀場もあります。セレモニーのあとは家族だけでお線香をあげるなど心行くまでお別れをします。

ご家族だけでお別れの時間をとった後に出棺、火葬となります。火葬炉に入るところまで立ち会えるところもありますし、つらい方はお別れ室など火葬炉以外の場所で最期のお別れをする方もいます。

そして犬の火葬後にはお骨上げをします。ここまで手厚く葬儀をしてあげることができれば、きっと愛犬も心から感謝しているはずです。

犬の葬儀のトラブルと対処法

トラブルに驚いている人

犬の葬儀を取り扱っている業者さんは大きく分けて二つのタイプに分かれます。

ひとつが建物を構えていてお葬式から火葬、その後の供養までできる一般的に「ペット霊園」と言われるタイプ。もうひとつが火葬炉を荷室につけたワゴン車やトラック(移動火葬車)で営業をしている「訪問火葬」タイプです。

移動火葬車で自宅にきて火葬を行ってくれる便利な訪問火葬ですが、気を付けなければならないポイントもあります。訪問火葬業者については行政への届出などをする必要がなく、火葬炉を積んだ車を購入すれば誰でも開業できます。

車があれば営業ができるため特定の拠点を構える必要もありません。したがって何かトラブルがあれば簡単に活動拠点や商号を変えて運営できてしまうのです。

もしも、犬の葬儀でトラブルがあっても「存在するはずの住所にいっても誰もいなかった」「電話がつながらなくなった」という事態になり泣き寝入りとなってしまうリスクもあります。

一方、ペット霊園としてその土地に根差して営業している場合は、ペット霊園を開業するに当たり周辺住民の同意や行政からの許認可が必要となるケースが多く、誰でも開業するというわけにはいきません。

万が一、犬の葬儀でトラブルが発生したからといって急に拠点を変えるということもできません。歴史のあるペット霊園では親の代から同じペット霊園で犬の葬儀をお願いしているリピーターの方も珍しくはありません。

まとめ

お墓の前に佇む犬

  • もしものときに備えて愛犬の生前から葬儀を行う業者の候補を決める。見学を兼ねてドッグランを併設したペット霊園で遊べば、遊びながら施設のことを知ることができるのでお勧め
  • 見学が難しい場合は、メモリアルなびのような安心して信頼できる情報を参考にし、悪質な業者とトラブルにならないように十分注意する
  • 犬の葬儀にかかる費用は地域によって相場が異なる。地域の数社を比較することは必要だが、骨壺骨袋の有無など葬儀にかかる費用の内訳が異なるためよく確認をする
  • ペット霊園執り行う犬の葬儀当日は家族で心行くまでお別れをすることができる

いかがでしたか?大切な愛犬の葬儀は誰しも考えたくないことです。ですが、生前からペット霊園併設されてているドッグランを利用することを通じて、安心して最期を任せることができる犬の葬儀を行う業者を決めておくことができると、いざという時も落ち着いて行動することができます。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 SUSU

    いつか必ずやってくると頭では分かってはいるつもりでも、想像しただけで涙が出そうになるほど考えたくはないことですね。でも、心ない業者が問題になっているのも事実であり、悔いを残さない為にも知っておかなければならない情報だと思います。
    友人のワンコのお別れで2回程、葬儀に立ち会ったことがあります。1回は昔からあるいわゆるペットの葬儀場と呼ばれる場所で、納棺からお経、お別れまで一括して行える場所でした。会場に着くと入り口にその日の葬儀予定が記されており、人間と同じシステムだなといった印象を持ちました。1ヶ所で全ての行程を行えるため、お別れの場所まで連れていく必要もなく、ゆっくりと時間を使うことが出来る点はとても良いのかなと思います。残念に思ったのは、エレベーター内がわりと狭く、大型犬の子だったために連れてきた箱を職員さんがエレベーターに乗って上がる際に二人で持っていることが出来ず、下に置いてしまったことです。大切な大切な家族の最後のお別れに向かう際に、エレベーターの中とはいえ、下に置かれたことに友人は少なからずショックを受けていました。葬儀場を決める際にエレベーターの広さまで下見することは不可能に近いと思いますが、ちょっとした気遣いがとても大切な日であり、少し配慮を頂けても良かったのかなと思ってしまいました。
    2回目は、業者さんが家まで送迎に来て葬儀場(無人)に連れていってくれるパターンでした。とても良心的な方で家族の悲しみにそっと立ち会ってくれ、気遣いも有り難い場面がたくさんありました。ただ、その葬儀場は近隣住民からの反対も多いようで、入り口付近には反対の声が記されたのぼりがたくさんあり、とても悲しい気分になってしまいました。これは事前のチェックで確認することは可能ですが、業者さんが連れていってくれる場合にはその業者さんの評判はチェックしてもその先にある葬儀場まで調べることは、悲しみで一杯で余裕のない中ではなかなか難しいことかもしれません。

    実際に使ったことがある方にお聞きするのが経験者の話として一番分かりやすいのですが、悲しい日の感想をお伺いするのは躊躇してしまい、なかなか聞きづらいものですね。私も2回立ち会いましたが、その日のことを後にご家族の方にお聞きしたことはありません。
    動物病院やペットショップのスタッフ、又はトリミングサロンやペットシッター、ペットホテルの方など、自分が信頼している方のお客さんの話として質問するのが無難なのかなとも思います。
  • 投稿者

    30代 女性 ちゃこ

    初めて愛犬を亡くした時のことを思い出しました。その時は病気が原因でなくなったこともあり、ある程度死を覚悟していたので、ペットの葬儀場についても少し調べていました。とはいえ、現実を受け入れるのに時間がかかり、電話したり料金を確認したりと細かいことまではできなかったんですが…。
    葬儀場で優先したことは自宅からの近さでした。思い立ったらすぐにお墓参りに行きたかったんです。それにそばにいたかった。
    結局自宅から一番近いところでお願いをして、共同墓地に入れていただきました。はじめてのことでわからないことだらけでしたがとても丁寧に接していただき、少し心が落ち着いたのを覚えています。後日、名前などを彫ったプレートを作成していただき共同墓地の背面に他のお友達と一緒に並べて取り付けていただきました。
    プレートひとつあるだけで、「ここにあの子がいるんだ」ということが実感できますし、つくっていただいて本当によかったです。
  • 投稿者

    40代 女性 まかぶらたると

    わが家には3匹の小型犬がいるのですが、いちばん上の子でも現在4歳。どの子も健康で病気とは無縁だったことから、まだいつかお空にいってしまうこととか、葬儀とか、具体的に考えたことはありませんでした。
    しかし何年か飼っているうちには、わんこ友だちの輪も広がり、その中にはとても若い幼犬もいれば、もうかなりおじいちゃんおばあちゃんになっている子もいます。
    この冬はとても悲しいことに、その仲良しわんちゃんが立て続けに2匹もお空に行ってしまいました。仲良くしていただけに人ごとではなく、とてもつらくて悲しい瞬間でした。同時にわんちゃんとの最後の迎え方をどうするのがいいのか、まだ早いかもしれないと思いつつも、すこしずつ考えていかないといけないなかな、とも考えるようになりました。
    どうするのが一番いいのかは、自分で決めること。葬儀をするのがいいのか、それとも家族で家で大切に見守ってあげながら見送るのがいいのか。私の中でちゃんと決めておいてあげたいと思います。
    ちなみに各自治体にある火葬場は、わんちゃんの火葬への対応に差があるのが現状。私の自治体はすでにリサーチ済みで、個別での火葬がどんな小さな小型犬でも可能。犬猫だけでなくウサギなどの小動物でも大丈夫とのこと。個別なのできちんとお骨を拾ってあげることができるそうです。
    でも自治体によっては動物の火葬はできるけれど、まとめてしか駄目なところも多いようです。どれが自分の子のお骨なのか分からないのが欠点ですね。そうした自治体の場合は、この記事にもあるような火葬場を備えた動物霊園や、移動式の火葬車を利用する割合が高くなりそうですね。
    いざという時のために、あらかじめ自身の自治体における火葬場の現状をリサーチしておくことも必要かと思います。
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