オス犬に多い病気とメス犬に多い病気

オス犬に多い病気とメス犬に多い病気【獣医師監修】

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おおよそ、犬の寿命はオス犬、メス犬とで大きな違いはなく、平均13年前後と言われています。もし、ご自分の大切な飼い犬が、将来、どんな病気にかかりやすいかを知っていれば、ス若いうちから予防できたり、シニア期に差し掛かった時に、体調の変化に気が付きやすいかもしれません。たとえば、性別が違うことで、かかりやすい病気に違いはあるのでしょうか?今回は、オス犬に多い病気、メス犬に多い病気について、ご紹介したいと思います!

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。仙台市の動物病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

オス犬とメス犬の違い

2匹の犬

それではまず、オス犬とメス犬、どう違うのかを考えてみましょう。

性格の違い

一般的にオス犬は、メス犬に比べて、飼い主に対して甘えん坊のコが多く、縄張り意識も強いと言われています。
そして、訓練するのも、人間に従うようにコントロールするのも、メス犬よりも受け入れやすいというドックトレーナーさんもいます。
そして、精神的に大人になって落ち着くようになるのも、メス犬より少し時間がかかるようです。

身体上の違い

人間のように、たいていの犬種は、オス犬の方が体が大きくなります。
我が家のアメリカン・コッカースパニエルのめいぷるは、男の子2、女の子4の6匹兄妹でして、生後10か月ほどの時に一堂に会したことがありました。
その時、めいぷるをはじめ、女の子たち大体が8キロ程度の体重だったのに対し、男の子たちは15キロとほぼ、倍の大きさでした。
けれども、人見知りで警戒心の強い女の子たちと比べて、男の子たちは天真爛漫で、まだまだ仔犬らしさが抜けておらず、「体は大人、心は子供」という女の子たちには見られないギャップに驚きました。

発情期の違い

メス犬の発情期は、生理での出血が見られる時期と、その前後です。
メス犬は、発情期とよばれる時期以外は発情していません。
そして、そのサイクルは、「春と秋」ごろが多いですが、それも犬の個体によってさまざまで、平均的に年に二回、発情の周期が訪れます。
一方、オス犬の発情期には周期はありません。
発情したメス犬の体から出るニオイを嗅ぐと発情するので、一年中、いつでも、発情できます。
そして、発情したオスにとって、発情しているのに交尾できない状況は、非常に大きなストレスになると言われています。

オス犬に多い病気

ミニチュアダックス

前立腺腫瘍

シニア期の犬に多く見られ、発見された時には手遅れになっていることが多い病気なので、特に注意が必要です。
痛みがでたり、ぎこちない歩き方になったり、尿が出にくくなる、血尿が出る、うんちが細くなる・出にくくなると言った症状が出てきます。

前立腺肥大

加齢により、オス犬のホルモンバランスが崩れることで起こると考えらています。
前立腺腫瘍と同じような症状が現れます。

精巣腫瘍

去勢していないオス犬が発症する腫瘍で、二番目に多いと言われているのが、精巣腫瘍です。
精巣腫瘍のなかには、オス犬なのに、乳房がメス犬のように腫れたり、体に左右対称の抜け毛がみられるような症状があるものもあります。

尿道結石

診察してもらう犬

オス犬の尿道は、メス犬よりも長く、せまいため、体の中でできた結石が詰まりやすく、そのため、尿道結石はメス犬よりもオス犬の方が多く発症すると言われています。
結石が出来る原因は、まだはっきりと解明できていない部分もありますが、犬自身の体質や食べているモノの成分にも大きく影響されます。
尿道結石が出来ると、排尿の度に激痛がするので、大きな声で鳴いたり、尿を漏らすこともあります。もちろんつまるので、おしっこがでなかったり、血尿をおこしたりもします。

会陰ヘルニア

お尻の部分を覆っている骨盤隔膜(こつばんかくまく)と呼ばれる筋肉が薄くなりその隙間から、骨盤内の臓器が外側へ飛び出してしまった状態のことです。
去勢をしていないわんちゃんに多くみられます。

メス犬に多い病気

トイプードル

卵巣腫瘍

シニア期にさしかかって、避妊していないメス犬に見られる病気です。
病気が進行してくると、おなかに触るとしこりがあるような触感があります。
腫瘍が大きくなると、腫瘍が破れて出血したり、痛がったりします。

乳腺腫瘍

ある程度遅くになって避妊したメス犬、あるいはまだ避妊手術を施されていないメス犬が多く発症する腫瘍です。
およそ50%は良性で、残り50%が悪性と言われています。

乳腺炎

なんらかの原因で乳腺に細菌感染がおこり、乳腺に炎症が起こります。

子宮蓄膿症

子宮内に細菌感染が起こり、子宮の中に膿がたまる病気です。
シニア期のメス犬が水をたくさん飲んで、おしっこをいっぱいする、元気がなく、子宮から出血が見られたり、膣、肛門から悪臭が感じられたら、子宮蓄膿症を発症している場合が多いそうです。
ただ、わんちゃんの場合は、子宮から膿などが出ている場合がすくなく体調不良から気づく場合も多いので、膣から出血や膿がでていなくても様子をみないで変だと思ったら病院にすぐに行きましょう。これは命にかかわる病気です。

膀胱炎

診察台でおすわりする犬

尿の色が濃くなったり、少量の尿を頻繁にしたり、排尿時に痛くて鳴くことがあります。
尿道が短いメス犬の方が、オス犬よりも発症しやすいとされています。

免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

なんらかの原因によって、自分の体の中の抗体が、自分の赤血球を攻撃、破壊してしまうという免疫疾患です。
軽度の症状であれば、食欲不振、無気力と言った症状が出ますが、進行すると、白目の部分が黄色く、黄疸が出て、尿の色も濃くなります。
コッカースパニエル、プードル、マルチーズなどが発症しやすいと言われています。
また、オス犬が発症する確率よりもメス犬が発症する確率は、2倍から4倍も高いそうです。

加齢後の不妊手術のリスクが高い

不妊手術は、オス犬とメス犬には所要時間に大きな差があります。
メス犬だとオス犬の施術よりもお腹をあけ複雑な手術になるため、体に大きな負担がかかります。
特に、シニア期になってからの不妊手術は、若い時にくらべれば大きなリスクがあるということも頭に入れておきましょう。

まとめ

柴犬とジャックラッセルテリア

オス犬とメス犬の体の違いは、生殖機能の差であり、それがそのまま、オス犬とメス犬とでかかりやすい病気の違いでもあることがわかりました。今回ご紹介した病気のほとんどは、小さいうちに避妊、去勢手術を行うことで防ぐことができるものでした。また、定期的な検査をすることで、重症にならずにすむものもあります。
ずっと幸せに、健康で長生きしてほしいと願うのなら、愛犬が健康なうちに、飼い主として出来るだけの予防をしてあげたいと思いました。

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