犬の扁平上皮癌について ~原因や症状、治療法~

犬の扁平上皮癌について ~原因や症状、治療法~【獣医師監修】

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愛犬に今までなかったしこりを発見したことはありませんか?それはどこかにぶつけたコブではなく、もしかしたら扁平上皮癌かも知れません。扁平上皮癌は、早期発見がとても大切な病気です。この記事では、早期発見をするためにも、扁平上皮癌について詳しくご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。仙台市の動物病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

扁平上皮癌の原因とかかりやすい犬種

白いスコティッシュテリア

扁平上皮癌は、皮膚や粘膜をつくる扁平上皮に癌が発生している状態をいいます。

癌の45%は皮膚に起きている

犬の腫瘍の約45%は皮膚に発症しているほどで、癌の中でも扁平上皮癌はとても発症しやすい病気です。特に中年齢以降に発症しやすく、発症平均年齢は10歳〜12歳と言われています。

扁平上皮癌の原因

現在のところ、はっきりした原因は特定できていませんが、次のようなことが原因になる可能性があります。

  • 日光
  • 皮膚色素の減少または欠損
  • 被毛の減少

このため、被毛が白い犬種が、扁平上皮癌になりやすいと言われています。

代表的な白色の犬種

  • スコティッシュテリア
  • ダルメシアン
  • ウェストハイランドホワイトテリア など

扁平上皮癌が発症する場所

特に多い部位は、次のとおりです。

  • 肛門
  • 陰嚢
  • 口腔
  • 皮膚

皮膚がある場所であれば、どこでも発生します。また口腔内や乳腺にも発生します。

扁平上皮癌にかかった犬の症状

犬の皮膚にできた腫瘍

  • 多くはしこりが現れる
  • 毛が抜ける
  • ただれや潰瘍を引き起こす
  • 血が出ることがある

扁平上皮癌ができた場所によってかわってきます。お口の中にできれば、よだれなどもひきおこします。
扁平上皮癌が発生すると、ぶつぶつしたしこりや、赤く硬いしこりが出来ることが多く、これを見た飼い主は、別の皮膚病と勘違いしてしまうこともあります。

また、皮膚に発生した場合は、爪の周りやお腹周りなどの毛が抜けてしまい、ただれて潰瘍を引き起こします。ひどいときには、出血も引き起こします。粘膜に発生した扁平上皮癌は、リンパなどへの転移が起こりやすいので注意が必要です。

扁平上皮癌にかかった犬の治療法

口の中を診察される犬

主に外科手術と化学療法が行われます。

外科手術

癌が初期段階であり、全身麻酔をしても耐えられると判断された場合は、外科手術をして腫瘍部分を除去していきます。また、癌細胞は内部にまで深く浸透しているので、広範囲の除去が必要です。外科手術のほうが治療としての効果は高いですが、老犬になるほど全身麻酔に耐えられる体力がなくなっていくので、希望しても行えないケースも少なくありません。出来るだけ早い発見が大切になります。

また、扁桃に発生した場合においては、転移する可能性が高く、また手術してもほとんどの犬が1年以内で亡くなっていることもあり、外科手術をせず別の方法を提案されることもあります。

放射線治療、抗がん剤治療(化学療法)

外科手術が行えない場合は、放射線治療や抗がん剤治療を行います。また外科手術を行った後に、補助として行うこともあります。

犬の扁平上皮癌の予防法

夏の浜辺にいる白い犬

扁平上皮癌は様々な原因から発生するため、明確な予防法はありません。しかし、紫外線が原因のひとつと考えられていることから、紫外線が強い季節、時間帯の外出はさけてあげると良いでしょう。

午前10時〜午後14時に、1日の約50%の紫外線が降り注ぐといわれています。また、夏の正午が年間を通して一番紫外線が強い時期です。愛犬を散歩させる時は、この時間帯を出来るだけさけてあげてください。
最近ではワンちゃん用の日焼け止めクリームも販売されているようですから、用法用量を守って使うのも一つかもしれません。

犬の扁平上皮癌は早期発見が重要

マッサージされて寝転ぶ犬

愛犬とマッサージなどのコミュニケーションをこまめに取ってあげるのが、早期発見への近道です。愛犬の身体にしこりや異変を感じたら、出来るだけ早く病院へ連れて行ってあげてください。また、しこりが癌であった場合、むやみに刺激をすると、癌細胞が広がってしまうことがあるので、注意が必要です。

犬の扁平上皮癌についてのまとめ

飼い主とラブラドール

扁平上皮癌は、決して珍しい病気ではありません。発見が早ければ早いほど、治療もしやすくなります。飼い主と愛犬がしっかりとコミュニケーションをとって、早期発見につなげていきたいですね。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 うつぼ

    ガンになりやすい犬種があるってことは、やっぱりガンも遺伝なのかな。進行性の病気はできるだけ早く気が付かないといけませんね。犬は具合悪いのを隠したりすると聞きますし、余計に心配です。
  • 投稿者

    30代 女性 ハリー

    うちの子もスコティッシュテリアなので扁平上皮癌はとても心配な病気です。なるべくストレスが掛けないようにしていますが、やはり発症を早期発見する事が重要そうですね。日頃からスキンシップは多めなので今から癌が出来やすい箇所にしこりが無いか、確認する習慣をつけておきたいと思います。
  • 投稿者

    女性 ミルク

    以前知り合いのマルチーズが頭部に赤いコブのようなものができて、これを疑われていましたが、検査の結果良性だったと聞いて安堵したのを覚えています。
    ガンは遺伝的なものなのでしょうか、なりやすい犬種があるということはそういうことなんでしょうね。このガンは、白毛の犬がなりやすいような記載があったので、紫外線や色素と何か関係があるのかな。
    眼で見てわかる症状ならば比較的早期発見ができそうですね。皮膚表面だったらすぐに気が付いてあげられるのではないでしょうか。
    昔飼っていた犬は別の箇所のガンでしたが、闘病生活は見ていてとてもかわいそうでした。転移する恐れのないように、早く見つけて切ってあげられたらいいのですが。
  • 投稿者

    女性 rui

    10歳のミニチュアダックスフンドと暮らしています。以前、前足にしこりのような出来物ができ、扁平上皮癌を疑って受診したことがあります。幸いにも、悪性の腫瘍ではなかったのですが、毎日ブラッシングを行い、全身のチェックをしていなければ気付くことができなかったのではないかと思います。犬も10歳を過ぎると目ヤニが出たり、口臭が強くなったりと様々な変化が訪れます。そのような変化に慣れてしまうと、受診が遅れ、重篤な病気の発見が遅れてしまうこともあるかもしれません。扁平上皮癌も早期発見、早期治療が要となる病気なので、少しでも異変を感じたらすぐにかかりつけの動物病院を受診するよう心がけたいですね。
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