アメリカンブルドッグとは?性格や飼い方、かかりやすい病気を解説

アメリカンブルドッグとは?性格や飼い方、かかりやすい病気を解説

アメリカンブルドッグという犬をみなさんはご存知ですか?迫力満点の容姿から恐怖心を持つ方もいるかもしれませんが、アメリカンブルドッグは「真実の愛」と「献身の心」を持った犬と称されています。今回は、あまり知られていないアメリカンブルドッグの特徴や性格、歴史について紹介します。

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アメリカンブルドッグの特徴

アメリカンブルドッグ

アメリカンブルドッグは本来イギリスから入ってきた犬種で、イギリスのブルドッグを交配して誕生しました。元々イギリスのブルドッグが闘犬仕様として誕生した犬種ですので、アメリカンブルドッグもその名残を感じるような、筋肉質な体格をしています。

アメリカンブルドッグは3タイプに分類される

闘犬として誕生したアメリカンブルドッグは、交配を繰り返した結果、現在では3種類のタイプに分類されます。

  • スコットタイプ…切れ長の目が印象的で足の長いタイプ
  • ジョンソンタイプ…筋肉質で胸部分が進化したタイプ
  • ハイブリッドタイプ…スコットタイプとジョンソンタイプの間に誕生したタイプ

見た目に多少の違いがあるものの、ブルドッグならではの力強くて機敏という魅力をどのタイプのアメリカンブルドッグも受け継いでいます。

アメリカンブルドッグの大きさ

  • オス 体高約50~70cm、体重40~60kg
  • メス 体高約50~60cm、体重30~40kg 

アメリカンブルドッグは性別によって体格が違います。オスの体高は50センチ~70センチ前後、メスが50センチ~60センチ前後。オスの体重は40キロ~60キロ前後、メスが30キロ~40キロ前後と言われ、オスとメスの体格にはひとまわり程の差があります。

アメリカンブルドッグは大型犬の中でも大きい部類に入るのですが、中型犬ながらも世界最強の犬として知られる「ピットブル」と間違われることもあるようです。

アメリカンブルドッグの歴史

伏せ座りのアメリカンブルドッグ

アメリカンブルドッグはアメリカ原産の犬種です。18世紀の植民地時代にアメリカに移住したイギリス人の手によって持ち込まれたオールド・イングリッシュブルドッグが祖先犬だと言われています。

オールド・イングリッシュブルドッグは、娯楽として人気を集めていた”ブル・ベイティング”という闘技に出場するために、大きくたくましく改良された犬種です。ブルドッグの”ブル”とは雄牛を意味し、この闘技が名前の由来となっています。

牛の角が当たっても深手を負いにくいたるんだ皮膚、牛の角で体をすくわれても飛ばされないための重心の低い体付き、牛に噛みついた際でも呼吸ができる低い鼻は、闘牛犬として改良された結果と言えます。1835年に禁止され闘技の歴史に幕が下りると、ブルドッグを愛するブリーダーたちによって、ペットとして飼うことができるよう改良が進められました。

アメリカンブルドッグの性格

アメリカンブルドッグの顔正面

  • 忠誠心が強い
  • 縄張り意識が強い
  • 注意深い  
  • 温和
  • 遊びが大好き

アメリカンブルドッグは、家族への愛情の深さや温和で友好的な性格から、家庭犬に向いている犬種と言われています。また、飼い主さんを勇敢に守り抜く誠実な一面もあるので番犬にも向います。

ただし、縄張りを守る意識が極めて高く用心深い性格なので、育て方によっては攻撃的になってしまうこともあります。大型犬であるアメリカンブルドッグには、しっかりとしたしつけが必要であるということを覚えておきましょう。

アメリカンブルドッグを迎える方法

アメリカンブルドッグの子犬

里親

アメリカンブルドッグは日本では珍しい犬種のため、国内で取り扱っている里親情報は少ないようです。里親募集を行っているサイト「ペットのおうち」や「いつでも里親募集中」などで、ブルドッグについての情報を取り扱っているので、こまめにチェックしてみてください。

ブリーダー

アメリカンブルドッグの取り扱いのあるブリーダーは日本では稀のようです。ブルドッグを専門としているブリーダーさんとコンタクトを取り、アメリカンブルドッグについての情報を集めてみるのもよいでしょう。

ペットショップ

アメリカンブルドッグは、大変希少犬種なため日本のペットショップではほとんど取り扱っていません。人気のある犬種ではありますが、子犬の値段や販売に関する情報を得るのも、日本ではなかなか難しいようです。

アメリカンブルドッグの飼い方

アメリカンブルドッグ

生活環境

大型犬のアメリカンブルドッグにとって、広いスペースのある環境は理想的ですが、1日中走り回る必要はないので室内でも飼うことが出来ます。広い庭に放し飼いにした場合、縄張り意識の強さから神経を使い過ぎてしまい、ストレスを溜めてしまうことがあります。自由に動き回れる場所とは別に、安心して休める場所を確保することをおすすめします。広いケージやサークルに、お気に入りの毛布やベッドを置くなどの工夫をして、安らぐ寝床を作ってあげましょう。

運動量

アメリカンブルドッグの1日の散歩時間は2時間、距離にして6キロが最適と言われています。大型犬の中でも極めて大きい体格をしているため、一般的な大型犬に比べて運動量はやや多めです。

アメリカンブルドッグは肥満になりやすい傾向があります。家の中では自由に動き回れる環境を整えることや、ドッグランで思い切り走らせてあげる日をもうけるなど、運動不足にならないように心掛けましょう。ただし体力には個体差があるため、犬の様子を見ながら運動量を見極める必要があります。

アメリカンブルドッグは、足が速いのでボールやフリスビーを使って走り回る遊びも得意です。運動やスポーツを楽しむことはブルドッグの寿命を延ばすとも言われてますので、上手に取り入れてみてください。
 

食事

犬に必要な栄養素の中でも、タンパク質とカルシウムは特に重要だと言われています。アメリカンブルドッグは、これらの栄要素をバランスよく含んだドックフードを主とし、肉類や魚、チーズなどを入れた混合食を1日1~2回与えるとよいとされています。

肉を与える際には、余分な油分を落とすため湯通しを行うとよいでしょう。ブルドッグは肥満になりやすいので過食とカロリーオーバーには注意して下さい。

アメリカンブルドッグのお手入れ方法

アメリカンブルドッグ

アメリカンブルドッグの被毛は固く短毛なのが特徴です。短毛なことで比較的お手入れはしやすいですが、換毛期にはこまめなブラッシングで抜け毛を取り除いてあげて下さい。

また、ブルドッグ特有の皮膚のしわやたるみを清潔に保つことを心掛けましょう。口元や鼻など皮膚が重なっている部分は細菌が繁殖しやすいので、こまめに拭き取ってあげます。

アメリカンブルドッグのシャンプーは月に1~2回程度で十分ですが、体の汚れが気になるようであれば、固く絞ったタオルで拭きとるのもよいでしょう。

アメリカンブルドッグがなりやすい病気

伏せるアメリカンブルドッグ

熱中症

アメリカンブルドッグのように鼻の低い短頭種は、喉の入り口が狭く鼻の穴が小さい傾向があります。犬はパンディングをして舌や口の中の水分を蒸発させることで体温を下げています。短頭種の犬は息の通り道が狭い分、高体温状態に陥りやすく、熱中症のリスクが上がります。

熱中症の初期症状は体温が40~41℃以上に上昇し、呼吸数と心拍数が増加します。暑い日のお散歩や運動、締め切った暑い部屋でのお留守番の後など、なかなかパンディングがおさまらない場合には注意しましょう。熱中症を重症化させると意識障害やふるえ、発作などさまざまな障害が起きてきます。初期症状を見逃さず早めに動物病院を受診しましょう。

皮膚炎

アメリカンブルドッグは、皮膚炎になりやすいと言われています。顔のシワに汚れが溜まりやすく炎症を起こしやすいので、皮膚のシワ部分や皮膚の擦れ合う場所は注意深く観察し、少しでも異常が見られたら獣医師に相談しましょう。日頃のブラッシングも毛並みに沿うように丁寧に行って下さい。

股関節形成不全

股関節形成不全は、骨の発育過程で股関節の形成に異常が起こり、太ももの骨と骨盤を結合する部分がかみ合わなくなる病気です。アメリカンブルドッグのような大型犬は股関節形成不全になりやすいので、症状がみられなくても1~2歳の間にレントゲン検査を受けることをすすめられています。

座る時に横座りになる、歩行時に左右に腰が揺れる、頭を下向きにして歩く、などのの姿を見かけたら、病気の可能性があるので受診しましょう。大型犬の肥満は股関節形成不全を引き起こす原因になるので、適度な運動も心掛けましょう。

まとめ

二匹のアメリカンブルドッグ

アメリカンブルドッグは日本での知名度はまだまだ低く、あまり見かけることができませんが、海外では警察犬としても活躍しています。

愛情を注いだ分だけかえしてくれる忠誠心の強い犬種と言われていて、ペットとしてもとても人気があります。興味があるという方には、アメリカンブルドッグの動画サイトを見るのもおすすめです。気長に赤ちゃんの遊び相手をする姿に心が温まります。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 HONU

    以前、アメリカに住んでいたことがありますが、このアメリカンブルドッグを飼っている人がとても多かったです。また、アメリカンブルドッグのブリーダーさんも多かったので、アメリカでは人気がある犬種なのだと思います。実際に触ったことがありますが、とてもフレンドリーで可愛かったです!「ブルドッグ」と言われると、あの有名なソースに描いている通常のブルドッグ(イギリスタイプ)を想像すると思います。私もアメリカンブルドッグの存在を知らない時は、いつも短足のイカつい顔のブルドッグを想像していました。アメリカンブルドッグは足も長くて、まるでボクサー犬のようです。記事を読んで初めて知りましたが、アメリカンブルドッグの中にも3つのタイプがあるのですね!犬は本当に奥深いですね・・・。
  • 投稿者

    30代 女性 そらりん

    近所にジョンソンタイプのアメリカンブルドッグを飼っているご家庭がありますが、気が荒いという面は見当たらなく、穏やかで優しい性格でした。
    そうなったのも飼い主さんが子犬の頃からしっかりしつけ教室に通って躾をしたことにあるのではないかと思います。
    愛犬が子犬の頃、とてもやんちゃでピョンピョンはねて飛びついても動じることなくお座りをしてじっとしていました。
    ビックリさせないようにゆっくり動いてくれて、お尻も優しくかいで挨拶をしてくれていました。
    そういった面を見て面倒見が良いという部分は納得できました。お子さんのいるお家に向いているかも知れませんね。
    お散歩はやはりあまり好きではなさそうで、とぼとぼ歩いては立ち止まりを繰り返すようです。
    しかし飼い主さんは足が悪いため、アメリカンブルドッグのこの運動嫌いがとても合っていると仰っていました。
  • 投稿者

    30代 女性 りん

    アメリカンブルドッグという犬種がいるのですね!いわゆる一般的に知られているのがイギリスのブルドッグということですよね。足長のブルドッグはあまりみたことがないので多分アメリカンブルドッグに会ったことはないと思いますが、素人が飼うにはなかなかむずかしそうな犬種ですね。記事にも書かれていますが、最近では温和になりつつある性格でも本能的な部分が強く出るタイプで闘犬としての気質が強いタイプだったらかなりしつけをきっちりとしないと思わぬ事故やトラブルがありそうですね。これはアメリカンブルドッグが悪いとかそういうことではなく、飼う側の知識とか危機意識とかが必要だということなんだと思います。こういう犬種で事故が起きて犬が悪者になるのだけは嫌ですね。
  • 投稿者

    40代 女性 サンデー

    記事を読んでいてブルドッグなのに「足が速い」とか「フリスビー遊びが好き」とか。どうやら私の知っているブルドッグはイングリッシュブルドッグのようです。
    私の見たことあるブルドッグは、お散歩はヨッチヨッチ、たまにグイグイ、すぐ休憩。みたいな子ばかり。記事のスポーティーなイメージが全くなかったのです。日本ではあまり見かけない犬種なのかもしれませんね。
    確かにアメリカに短期滞在していたときは、ボクサー犬みたいなああいう顔で筋肉隆々の大きな犬を良く見ました。あちらの方の好きな顔なんだな、と思ったものです。日本では小さくてお人形さんみたいな犬が主流なので、ちょっと怖かったくらい。
    アメリカンブルドッグは、顔は恐いけど、穏やかなんですね。
  • 投稿者

    女性 コロ

    アメリカンブルドッグは筋肉質な体に対し横に長い足が特徴的ですね。ブルドッグと呼ばれているけれど口元も大きく違うので、違う犬種と間違えてしまいそうです。
    元闘犬で攻撃性の強い犬だったけれど、現在では家族を守る温和で勇敢な性格に改良されてきているそうです。心は優しい犬種なんですね。
  • 投稿者

    20代 女性 ひなママ

    アメリカンブルドッグ…まったく知りませんでした。私の知っているブルドッグのイメージとはだいぶ違うので、たぶん違う犬種ということなのかな…??系統がちがうとか??見た目がこわいのに優しくて遊び好きなんていいですね!そういうギャップ大好きです(*^_^*)
  • 投稿者

    40代 女性 はる

    ブルドッグってイラストでは、こわい描写が多いですがアメリカンブルドッグからそういうイメージがきているのかもしれないですね!性格は気性が荒い様ですが、ある程度はしつけで何とかなると思っています。やはり子犬からしつけ教室に通うなどするのが一番ですよね。アメリカンブルドッグは気性があらいから仕方ない!ではなくて気性があらいから、こうしよう!と考えればアメリカンブルドッグとも上手く付き合っていけそうです。
  • 投稿者

    20代 女性 ゆず

    ブルドックのあのなんとも間の抜けた顔が大好きです。原種のイギリスのブルドックは足が短くて骨太で性格は穏やかなイメージですが、アメリカンブルドックは足がスッとしていてそれでいて筋肉質なので頼れる番犬っていうイメージでした。確かに、怖いイメージはありましたが記事を読んでそれが勘違いだったことを知りました。日本でもこれから人気の犬種になるかもしれないですね。
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