わんばぱのドッグレッスン♪Lesson14〜リードを付けて歩くにはの巻〜

わんばぱのドッグレッスン♪Lesson14〜リードを付けて歩くにはの巻〜

私わんぱぱが、犬と楽しく暮らすヒントを“わんぱぱ目線”で犬のあれこれ、しつけのあれこれ、業界のあれこれを真面目に?お話しさせて頂いる連載『わんぱぱのドッグレッスン♪』の14回目です。もちろん今回も皆さんのご質問にもお答えさせて頂きますよ〜♪

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プロローグ

皆様!こんにちは♪ども!わんぱぱです!

なんか一段と春に近付いて来ましたねぇ。朝晩はまだ寒いですけど。散歩に出る時、うちもそうですが愛犬にアウターを着せるか着せないか悩む時期ですねぇ。

僕はよく飼い主さんたちとお話しさせて頂いている時、耳にする言葉で気になる言葉がいくつかあるんです。その一つに「怖がらせるつもりなんかある訳ないですよ〜!」というのがあるんですね。例えば家でお風呂に入れる時に一目散に逃げる子だとか、掃除機を見たら震えだすだとか、トリマーさんのところに行くのを嫌がるだとか。一括りに「ビビリ犬」として思われがちですが、はてさてそうなのかな?当の飼い主さんは確かに怖がらそうなんて微塵も考えていないでしょうね。

でも犬の本質からいえば、「怖い」という心理ではなく『危険』と認識してしまうんですよ。だから例えば、家のお風呂なんかはシャワーの音とか洗面器の音なんか反響して犬の聴覚にはとてつもない爆音で聞こえる訳ですよ。そりゃ初めて入って大きな音の中に閉じ込めら、温かいお湯を初めて掛けられたら『危険』だと判断してしまうでしょう。その悪い印象を払拭してあげない限りそれは続きますよね。

そんなつもりはサラサラ無くても、愛犬に「悪い印象」を与えているかもしれないことを覚えておいて下さい♪

さぁ、今一度胸に手を当ててよく思い出して下さい。そして何でも「良い印象」に切り替えてあげて「安心」できる様に頑張りましょう!愛犬が「楽しいなぁ〜♪」「何か良いことあるかも♪」「落ち着くよね〜♪」と思わせれば大成功ですよ♪

よく言うじゃないですか!
「人間とは知らず知らずに人を傷付けている生き物」なんですね〜(笑)
僕は『無意識のリスク』と言っているのですが、またこのテーマはしつけにとってとても重要なので後々、連載中に詳しくお話ししたいと思います♪

では真面目にLesson14と参りましょう♪

Lesson14〜リードを付けて歩くには〜

ダックス2匹

リードを着けて歩く 基本編

特に力の強い犬を連れて歩くとき、いつもリードを張って歩かなければいけないと、散歩がとても苦痛なものになってしまいますね。

リードを付けて歩くトレーニングをしておかなければ、ほとんどの犬は、当然ながら飼い主さんの横に並んで歩くことより、我先に行って草や他の犬のお尻の匂いをかぎたいと考えるものです。中には飼い主さんの横にいたくなくてリードをぐいぐい引っ張る犬もいます。しかし理由はどうあれ、すべての犬はリードにつながれてマナーよく歩けなければなりません。俗に言うリーダーウォークですね。

でなければ、嫌気がさして全く散歩には連れて行ってもらえなくなります。

リードを使って脚側歩行(ツケ、ヒール)を教えるには、高い技術と時間を必要とします。それができたとしても、リードにつながれているときだけ行儀がよくなっただけです。リードをはずしたとたん、まったく別の犬になってしまいます。リードがないと安心して散歩もできませんし、家庭では常にリードをはずした状態ですから、まったくコントロールが効きません。

しかし、この問題も効果的で楽しい方法で解決することができるんです!
①リードなしでついてくるように教えます。
②何回もオスワリ・フセを組み入れてコントロールできるか確認し、愛犬の集中力を鍛えます。
③リードなしとリードありの両方でツケを教えます。
これらを繰り返すことでリードを付けて散歩に連れて行くのが簡単にできるようになります。

わんぱぱリハビリ中

①リードを付けないで愛犬について来るように教える

愛犬にリードをつけて散歩するためには、まず愛犬が飼い主さんに付いていきたい、そばにいたいと思わなければなりません。愛犬にとって飼い主さんは世界の中心でなければいけませんからね。そこで、愛犬の注意を引きつけたまま離れていき、愛犬が自分について来たらその間ずっと愛犬を褒めます。そうすることで、愛犬が自分に惹かれる引力を刺激しどんどん強化していくのです。具体的には指を鳴らして、太股を叩いて、おやつやオモチャを振って見せて、愛犬についてこさせます。柔和に楽しく明るくやりましょう。愛犬に話しかけて、口笛を吹いて、軽くステップを踏んで、スキップしながら歌を歌ってもいいですよ。

愛犬が自分勝手にすることに、飼い主さんが合わせてはいけません。リーダーは飼い主さんであって、愛犬ではありません。愛犬が先に行こうとしたら、逆方向に進んで、「違う!」を強調してください。(心理的エネルギーで引っ張ってください)愛犬が急に前進したら、歩調を緩めたり、すばやく方向転換をします。愛犬がのろのろしていたら、速く進みます。右に行けば、左に行くし、左に行けば、右に行きます。室内、家の庭、遊歩道、ドッグランなどリードなしでも安全な広い場所で練習してくださいね。歩きながら、フードを1 粒ずつ与えます。愛犬がそばについて来るようになったら、家具の間を通り、部屋から部屋へ移動し、家から庭へ出るなどして、家の周辺でトレーニングを行ってタイムを計るのがとても有効です。

黒柴

②オスワリ、フセ、マテ

リードなしで愛犬について来させるには根気、集中力が重要です。愛犬は簡単にどこか違う方向に行ってしまうからです。そこで、約10 メートル進むたびに、オスワリ、フセ、マテを指示します。

頻繁に指示すれば、愛犬は落ち着いて集中できるようになります。また、飼い主さん自身もリラックスする時間が取れますし、愛犬がどれくらい集中しているかを客観的に評価することもできます。愛犬がすでにオスワリしていても、オスワリと指示してオスワリした状態でいられることが大切です。愛犬にオスワリまたはフセをさせるのはほんの2 秒ほどだけで、愛犬が集中しているかどうか確認したら、また歩き出します。時々1分ほどフセをさせて、インターバルをおき周りの風景を眺めさせましょう。散歩中にフセ・マテを多く取り入れれば取り入れるほど、愛犬は落ち着いてコントロールが効くようになりますよ。

ハスキー

③リードなしでツケをさせるのとリードありでツケをさせる

愛犬にオスワリを指示し、右手に持った食べ物やオモチャをルアーとして愛犬を誘導してオスワリさせます。ルアーを左手に持ち替え、「ツケ」と言って、ルアーを愛犬の鼻先で振って見せて、すばやく何歩か前に進みます。そして「オスワリ」と言って、ルアーを右手に持ち替えてオスワリをさせ、もし愛犬がすばやく格好よく座ったらごほうびに食べ物をあげてもいいでしょう。これを何度も繰り返します。室内や庭といった比較的邪魔が少ないところで練習してから、ドッグランに行ってリードを付けないで練習しましょう。このように練習しておくと、愛犬にリードをつけた時も、上手にツケができるようになっていますよ。

トイプー散歩中

リードを着けて歩く

飼い主さんがじっと立っているときに、愛犬がリードを引っ張らないように教えます。まずリードを両手で持って、愛犬がリードを緩めるまで少しも動かないでください。たった1 歩でも動かないこと!フリーズです!我慢です!どれだけ時間がかかろうと、しっかりリードを握って、愛犬がリードを引っ張っても無視してください。いつか愛犬は引っ張るのをやめて座ります。

座ったらすぐに「いい子だね♪」と言い、おやつをあげて、1歩だけ大きく前に出て、また立ち止まります。そうすると愛犬はつられて前に飛び出そうとしますが、これはたった1歩でも飼い主さんが進めば、愛犬が引っ張ることを強化してしまう証拠です。

そこでまた引っ張らなくなるまで待ちましょう。(今回は待つ時間が短くなっているでしょう)そして、愛犬が(飼い主さんが1歩しか進まないのを悟って)落ち着いて前へ進み、飼い主さんが立ち止まるとすぐオスワリするようになるまで繰り返します。愛犬はすぐに自分が飼い主さんを止まらせたり、進ませたりする力をもっていることに気づき始めます。リードを引っ張ると飼い主さんが止まり、緩めて座ると飼い主は1歩進むと理解するわけですね。

1 歩進んでは立ち止まるということを、リードを引っ張られずにできたら、今度は1回につき2歩進むようにしてください。それから、3歩、4歩、5歩、8歩、10歩、というように1 回に前に進む歩数を増やしていきます。そのうち愛犬は飼い主さんに注目してリードを緩めて歩き、飼い主が止まるたびに自動的に座るようになります。この間、飼い主さんは「いい子だね♪」と言うだけです。

リードを付けた状態で、「ツケ」と「歩く」ことを交互に行ってください。散歩中は愛犬がリードをたるませて歩き回ったり臭いを嗅ぐのは自由にさせておき、20m進むごとにオスワリ、ツケ、オスワリをさせてまた前に進みます。道を横断するときには、必ずオスワリ、ツケ、オスワリをさせてください。つまり、横断する前にオスワリさせ、横にツケをさせ、横断したら向こう側でまたオスワリさせます。
このトレーニングは時間を掛ける根気と、飼い主さんが堂々とした振舞いで柔和に行う事が最大のポイントですよ♪

では今日はこの辺で。お付き合い頂きありがとうございました。
次回は「犬と子供」についてお話しさせて頂きます♪

チワワ3匹散歩中

わんばぱに質問です!

匿名希望さん

初めまして。 5歳のトイプードルを飼っています。 3ヶ月から家に迎えました。社会化が上手く行かず、チャイム、来客、他の犬などに吠えまくります。おやつで気をそらそうとしても、興奮して、効き目はありません。 共働きなので、平日の散歩はできず、週末だけです。 家にいて、家族といるときはとても良い子ですが、吠えるのだけに困っています。ドッグランやドッグカフェに連れて行きたいのです。 どうしたら良いでしょうか? 最近、アダルトのしつけ教室に通い始めたところではあります。

わんぱぱアドバイス!

なるほど!匿名希望さん、ありがとうございます♪
お聞きする限りでは、自己発散行動が強い様に思います。それぞれのご家庭の事情にはそれぞれのご都合がおありでしょう。しかし犬の本質として犬は「事情があるから仕方ないや」とは思ってくれません。自分の有り余る体力をどう発散するか考えます。興奮や吠えは犬にとって余った体力を発散を意味することも往々にしてあるんですね。僕はそういう子の場合、1時間でも2時間でも吠え続けさせます。すると疲れてかなり穏やかになってくれます。犬にとって欲求不満はそれ程辛いんですね。ご家族とご一緒の時は安堵しているんでしょうね。
やはり先ず犬の欲求を満たしてあげる対策をご家族でご相談下さい。
発散、ルール、慈愛!この順番を守り、ご負担にならない程度で散歩や遊びに1日の数時間、数十分、愛犬に費やしてあげて欲しいです。
ご事情を思うと難しいとは思いますが敢えてお願い致します。頑張りましょう!

では今日はこの辺で♪
皆様のお悩み改善のヒントになれば幸いです。ありがとうございました!

本当に沢山のご質問を頂き、感謝致します!まだお答えすることができていない皆様には、大変ご迷惑をお掛けし申し訳ございませんが、順次回答させて頂きますのでご理解の程、お願い致します!

シープドッグモノクロ

今週のチョコっとアドバイス♪

信頼関係=主従関係ではありません!

犬の問題行動の原因は98%以上、主従関係の逆転です。可愛いから何でも許し、与え過ぎるので自分がリーダーなんだと勘違いするのです。教育する事は虐待でもイジメでもありません。人間社会で生きていくルールを教えて上げる事です。でないと自分でなんとかしようとして、愛犬はもがき苦しむのです。ストレスを溜めるのです。

それは何故か?

犬の本質、つまり「吠える」「噛む」「縄張りを守る為に戦う」等は人間社会の常識には一切当てはまらないからです。しかしこの人間の常識が問題を引き起こす原因になります。柔和で堂々と振舞うリーダーの存在は愛犬に精神的安らぎを与えます。安定を与えます。リーダーになってあげて下さい。教え育む!犬にも教育は超大切です!

そこは誰のもの?

もしあなたが愛犬との生活でストレスを溜めているとしたらお読み下さい。愛犬が部屋の中で所構わず粗相をする。家具がボロボロに噛まれている。室内が愛犬の城のようになっている。これらは全てあなたの責任です。これは意地悪で言っているのではありません。イジメを奨励している訳でもありません。

室内の主導は人間。「人間の縄張り」です。ソファーもタンスもベッドもピアノも、愛犬の個室以外全て人間の物です。愛犬が勘違いする様な曖昧な態度はやめましょうね。堂々とした態度で柔和に教えてあげて下さい。でないと、オシッコや家具を噛む行為は止まりませんよ。

そんなの可哀想って?

それはあなたが愛犬を人間扱いしているからですね。僕はその方が犬が可哀想だと思いますよ。

エピローグ

海とコッカー

今回も最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございます。私ごとですが、数日前より持病の腰痛が再発してしまい、毎日大変です。情けないですねぇ。今も某サイトでメール相談や電話相談などを承っておりますが、お話を伺っていると飼い主の方々は皆、氾濫した「しつけ情報」に翻弄されて、お悩みが複雑になっておられることを痛感しますね。

僕は敢えて警鐘を鳴らしたいのです。

犬にも個々の性格や生い立ちがあり、いろんな方法論に頼り、一貫性のないやり方をするのは犬にとって「疑念や困惑」でしかないと考えるのです。同じ生命同士のコンタクトなんです。犬の本質は人間心理のような複雑ではなく至って『シンプル』なんですけどねぇ〜。
では今日はこの辺で♪ありがとうございました!引き続き皆様のご支援、ご指導よろしくお願い致します!皆様!ハピドグライフを楽しみましょうね♪

今回の掲載写真もハッピードッグライフクラブのメンバー様のご提供により、掲載させて頂きました♪皆様本当にありがとうございました♪

チワワとリス

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    わんぱぱさんの記事はいつもテンション高くて、読んでいても楽しくなりますね。
    飼い主の心得も教えてくれているので、目から鱗なことも多いです。参考にしながら愛犬との信頼関係を上手く作っていきたいです。
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