プロローグ
どうも!わんぱぱです!
今年も後二日となりました!皆さんお正月準備はお済みですか?買い物やら大掃除やら大変ですよねぇ。
僕も今日で仕事納めです。厳かに大晦日を迎えたいと思います♪
では今年最後のドッグレッスン!どうぞお付き合い下さいませ♪
Lesson4 飼い主としての心得
《犬を初めての環境へ迎え入れた時の心構え!》
- 『郷に入っては郷に従え!』(ご家族は犬にとって一つの群れです)
- 『パピーも、里親で迎え入れる成犬も犬は今を生きています!過去のトラウマも未来の事も考えません!だからいつでも変れるのです!』
あなたはこの二点を理解し、ドッグライフを楽しんで頂きたいです♪
あなたが家族の一員として犬を迎え入れたいのならそうするべきなのです。
分離不安や無駄吠えや興奮癖、咬み癖のある子達は、何も好き勝手気ままに生きている訳ではありません。
彼らもとっても苦しいのです。
我々人間もそうですが、普段の日常は穏やかに過ごしたいじゃありませんか。
犬は穏やかさが大好きです。
なのでそれは、あなたの接し方で大きく改善されるんですね。
犬の自由や尊厳を重視したいですか?
『犬の自由を奪う事は犬が可哀想』
『家の中で好きなようにさせてあげたい』
『思いっきり可愛がってあげたい』
『厳しいしつけは虐待みたいで嫌』
様々なお考えをお持ちの愛犬家がおられますが、こんな考えが、そもそも人間の目線からしか見ていない大きな間違いなのです。
犬の目線から見ると、以下のような思考になります。
- 犬の自由を奪う事は犬が可哀想、家の中で好きなようにさせてあげたい
→ここの群れでは私の好き勝手が出来る!
- 優しく思いっきり可愛がってあげたい
→ここの群れの仲間は私のご機嫌を取っている。私より順位が下位の仲間ばかりだ!
- 厳しいしつけは虐待みたいで嫌
→ここでは私の主張が通る。みんな私の言いなりだ!
上記の通り、悲しいかなあなたの気遣いや優しさが全て裏目に出るのです。
なぜなら、犬には犬の概念があるため、人間の概念や思考は殆ど何の役にも立たないからですね。
犬には人間の子供の様な学習能力はあっても、応用能力は低いのです。
音として理解できても、言葉の羅列はあまり理解できないと思った方が賢明です。
自然界で生き抜くための群れのルールや知恵はDNAに刻まれていますが、そこが根本的に人間と違うところなのです。
犬を迎え入れたなら、ここを理解していることが一番重要です。
見た目が可愛いから、犬が飼いたかったから、犬が好きだから、一時のそんな安易な考えだけでスタートしたら、あなたの苦労は想像以上に大変なものになるでしょう。
『犬を飼う、犬を迎え入れる』と言うのはその犬の生涯寿命に責任を持つ、赤ちゃんや家族が増えるのと全く同じぐらいの手間と覚悟がいるのです!
最低2週間は何をさせるにも承認を与えなければなりません。
この章は先ず最初に前置きしますが、犬を抑圧したり虐待する意味ではありませんので、誤解せず必ず留意して下さい。
まず犬を迎えた時は、毅然とした態度で且つ冷静に穏やかに接する事が大前提です。
あとはあなたの群れ(家族)のルールはあなた自身が決めればいいんです。
そうです!あなたの群れの規律、何が正解で何が間違いかを教えていくのです。
正解は思いっきり褒めて、間違いは「違うよ」と正すんですよ。そして褒めることに重きを置いて欲しいですね。
散歩のルール、排泄のルール、食事のルール、遊びのルール、生活時間帯のルールなどの全てに於いて、犬に承認を与えます。
『人間主導!』あなたの生活習慣に沿った全ての事にです。
僕は、パピーお預りトレーニングの場合、2週間24時間体制で一貫して行います。
それはいつトレーニングチャンスが来るか判らないからです。
つまり、吠えや、咬み癖、興奮等、お行儀の悪い行動を常に抑えるトレーニングを施すからですね。
「君はこの群れで生きていくのだから、守らなければならないことがたくさんあるんだよ。ここは我々が主導権を握っているんだよ」という事をエネルギーと態度で示し教育します。
よく、言葉で教えようとする方を見かけますが、これは的外れです。
犬族のコミニケーションに言葉は必要ないからです。
傍から見れば「すごく冷たい」様に思われますが、そんな事は気にしません。
人間の感覚で接したくない、犬の目線で接したい。自然界の群れの法則に則り、その子の為には心を鬼にしなければならないことが多々あるからです。
そんな状態を最低でも2週間、一貫して続ける訳です。
そうすることによって犬族は卓越したコミニュケーション能力でしっかり認識します。
個体差はありますがちゃんと群れのルールを理解しますよ。
そして、犬の集中できる時間は限られていますので、犬のやる気を削ぐような行為は飼い主さんも注意が必要です。
しかしだからといって、ご機嫌取りはやってはいけません。
「さぁ始めるよ!」という定時にするトレーニング(散歩トレ、社会化トレ)より、日常生活でするトレーニングの方が圧倒的に神経を使いますが、成果も得られます。
簡単に説明すると、『日常の○○するついでに行う』ことです。
例えばトイレに立った時、テレビCMの時に、料理の最中に、隣の部屋に何か取りに行く時など、近くに犬が居れば即実践できます。
散歩に行く時、帰ってきた時などいくらでもトレーニングチャンスはあります。
そういう細かい事を、地道にコツコツと積み重ねていくことによって、
「君はこの群れで生きていくんだよ。だがここは君の自由にはならないだよ!だから我々が責任を持って主導権を持ち、君はそのルールに従わなければいけない。そうすれば我々は君を守るし、君にはここで安心して穏やかに暮らせるようになるからね。」というあなたの想いを犬は理解してくれるでしょう。。
焦りは禁物!根競べの心理戦。
これが出来ていない飼い主さんが圧倒的に多いです。
「自由にできないのは可哀想だから」「なんかクンクン鳴いて可哀想だから」「厳しくすると虐待しているみたいで可哀想だから」よくカウンセリング中に聞く言葉です。
そういう飼い主さんの犬にはよく吠え、興奮する子が明らかに多いです。
そんな時、僕はこう言うようにしています。
「そんなに可哀想可哀想となぜ犬を憐れむのですか?同情ですか?
犬は憐れみを受けるのを嫌います。そう思っているあなたを逆に弱い奴だと認識し、そこにつけ込んで来ます。
そしてここは頼れるリーダーがいないので私がなろう!と思うのです。
それが自然界の群れを成す動物たちの掟なのですが、そのことを理解せず、人間の概念や視点で判断するのはとても危険な上に、犬の概念や視点で考えないと解決しません」
「犬は言葉が話せませんし、理解もできません。例えて説明すると、あなたが知らない国の人と交流しようとする時、その国の言語や文化を勉強したり、下調べをしたりして何等かの情報を得ようとしますよね。
最悪でも、言葉が通じないのであれば身振り手振りやゼスチャーを駆使してコミニケーションを取ろうとします。
最良なのはあなたがその国の言語や文化をマスターすればスムーズに関係が進み良好になりますよね?
つまり単純明快!犬側の目線(犬が理解出来るやり方)でアプローチすることなのです。そしてあなたが穏やかに毅然とした態度で接すればいいんですよ。」
と。
諦めないでください。根気よく繰り返しアプローチしていれば必ず理解してくれます。
先ず、あなたが変わる事です。そこから始めましょう。
初期にパックリーダーとして愛犬との信頼関係が築け、愛犬から尊敬を得られれば後の教育は楽勝です♪
『ファーストコンタクトが勝負!』
覚えておいて下さいね。
では今日のレッスンはここまです♪ お付き合いありがとうございました!
わんぱぱに質問です!
匿名希望さん
わんぱぱさんに質問なのですが、犬の噛みグセはどうすれば治りますか?
我が家のビークルは、一歳未満なのですが、とにかく、服は勿論、腕や髪など、ありとあらゆるものを噛んできて、大変困ってます。ビターアップルも慣れてしまったみたいです。このままだと、(散歩以外)一生ケージから出してあげられず、ドッグランにも行けないなんてことになりかねません。
おまけに、普段私や父、弟はほぼ仕事で居ないので、母が世話をしているのですが、多分犬のストレスだから、少し家の中走らせたら、とか言ったら、「あんたは知らんからそんなこと言えるんだ」とかでヒステリー起こすし、犬に言い聞かせてるし(←分からないのに)、挙げ句、「お姉ちゃん(私)は噛んでいいよー」と言い出す始末です。
結果、噛まれた回数はあまり多くはありませんが、暫く前に、右目(眼球)を父が抱き上げてる時に引っ掛かれました。
是非プロ目線からご指導お願い致します。
それを踏まえて躾るよう母にも言い聞かせますので、よろしくお願いいたします。
わんぱぱアドバイス
なるほど!匿名希望さん!ありがとうございます。
陽気で活発なビーグルにご家族が翻弄されておられる様子がよく伝わって来ます。
正に「パワーギャップ」ですね。
抽象的な言葉かも知れませんが、今一度、原点に帰り『群れ』という観点からご家族一丸となって一貫性のある接し方をして下さい。
例えば、あなたがメインで他に非協力的な方がいれば改善は望めません。
でなければ仰る通り、その子はずーとケージ生活に甘んじなければなりませんね。
はしゃいだり興奮する、吠えにしても咬み癖にしても犬はなんの悪気もありませんのでそれをやめさせるには「ダメ!」と根気よく教えていくしか方法はありません。労力が必要です。
お聞きする限り、運動不足のストレスからの自己発散行動ですね。
ビーグルは体力旺盛な猟犬なので、普通の散歩ぐらいでは賄えません。
それに犬の本質からすれば、目にする物全ておもちゃか食べ物ですので、そこを現行犯で「噛んじゃダメ!」と気長に抑えていくしかありません。
そして、何よりビーグルは規律を重んじます。
一に発散、二にルール、三に愛情で犬の欲求を満たす事です。要求は満たしてはいけませんよ。
みなさん背筋を伸ばし毅然とした態度で穏やかに実践して下さい♪
匿名希望さん
我が家の悩み事は吠え癖・噛み癖です。
普段はおとなしいと感じられるのですが、私がいるとストーカーのようにつけ回してきて、そしてその時には夫に対して攻撃的になり吠えたり噛みついてきたりします。
待てやお座りなどをさせて興奮させないようにしていますが、興奮すると言うことを聞かなくなります。
その都度おやつを与えてしつけしていますが、この嫉妬か守ろうとしている行動をやめさせる方法はあるものでしょうか? 宜しくお願い致します。
わんぱぱアドバイス
なるほど。匿名希望さんありがとうございます!そして素晴らしいご決断をされましたね!
しかし一つだけ気掛かりな事があります。
あなたは迎え入れた時、保護犬だからといって同情や哀れみの気持ちを持たれていませんか?
違うのなら良いのですが、犬はその感情を察知するとあなた方に信頼ではなく「支配」の感情を覚えてしまうのです。
これはあまり良い表現ではありませんが、僕がシェルターにいた頃の教訓なんです。
そこには毎日保護された犬が運ばれてきました。
そんな時恩師に言われたのが「同情や哀れみは一切禁止!どの犬にも同じ毅然とした態度で!」と教えられました。
そして「犬は今を生きている。過去なんか気にしていない」ということを実感しました。
人間の優しさは犬にとって「弱さ」や「下位者行動」と認識されてしまうのも事実なんですね。
新しい群れに来て数日は探り探りでおとなしくしていますが、自分の思い通りになると思えばそこから暴走が始まってしまいます。
まして6歳なら尚更老獪です。接し方を改め吠えも咬み癖も根気よくその都度正して下さい。
オヤツはルアーとして、そして気を逸らすという意味では有効です。
しかし正解でのご褒美と、いつでも下位者が持ってくるというのでは全く意味合いが違ってきますのでその辺はご注意下さい。
あくまで今いる場所は飼い主さんのテリトリーであり、飼い主さん主導ということを前提に組み立ててみて下さいね。
頑張りましょう!
では今週はここまでということで♪
皆様、いつもたくさんのご質問をお寄せ頂きありがとうございます!
お悩み改善のヒントになれば幸いです。ありがとうございました!
今週のチョコっとアドバイス
《あなたは独り言好き?》
愛犬にはあーだこーだと感情的に、または愚痴ったり、言い聞かすのでは無く、貴方の態度(ボディランゲージ)で対話しましょう
そう!貴方のその毅然とした穏やかなエネルギーで♪犬同士はそうやって群れの中でコミニケーションしてるんですよ♪会話はしてません。
でも犬に話し掛けるなと言っているのではありませんよ。犬に話し掛ける時のイメージとして「愛情溢れる温かいシャワーを注いであげる」様に穏やかに語りかけると犬は落ち着きます♪
エピローグ
今日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
ホント今年一年、あっという間に過ぎましたねぇ。
今年から現場はもちろんですが、セミナーやわんちゃんホンポさんへの執筆活動にも挑戦させて頂き、とても貴重な経験をさせて頂きました。
来年も愛犬家の皆様に喜んで頂ける様な新たな挑戦を色々考えています!
そして僕の原点である現場第一主義で、直に愛犬家の皆様とたくさん交流できることを楽しみにしております!
読者の皆様には大変お世話になり、感謝の言葉しか浮かびません。本当にありがとうございました!
では今日はこの辺で♪
ありがとうございました!
来年も、引き続き皆様のご支援、ご指導よろしくお願い致します!
皆様!良いドッグライフを楽しみましょうね♪
愛犬と良いお年をお迎え下さい♪
ユーザーのコメント
30代 女性 ひまわり