犬の肛門嚢炎について~症状・原因から治療・予防法まで~

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犬の肛門嚢炎について~症状・原因から治療・予防法まで~

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犬の肛門嚢炎(こうもんのうえん)って知っていますか?聞き慣れない難しい言葉ではありますが、わんちゃんの身近な病気なんです。犬の「肛門嚢炎」の正しい知識を持って、予防・治療を的確に行えるようになりましょう。

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

そもそも肛門嚢とは?

簡単に言えば肛門付近で分泌物を作り出す器官です。この分泌物がオスのマーキングであったり、犬同士の挨拶で、お尻の匂いを嗅ぎ合うときに嗅ぐものです。

犬の肛門嚢炎の原因と症状

どういった経緯で炎症を起こすのか?

分泌物を作り出す器官である「肛門嚢」が目詰まりなどを起こし、肛門嚢に溜まったままの状態になってしまうことがあります。すると、外に排出されないままになった分泌物から細菌が繁殖し始めます。

細菌繁殖を起こしてしまうと、次第に膿が溜まるようになってしまい、コブのように膨れてきてしまうのです。最悪の場合には、そのコブの破裂や腫瘍化を起こしてしまいます。

肛門嚢炎は小型犬に多い

チワワやダックスなど体が小さい犬種に起こりやすい病気と言えます。体が小さい分肛門の筋肉も弱く上手く体外へ排出出来ない場合がある事が原因とされています。

犬の肛門嚢炎の治療法

治療中の犬

一般な治療法として以下の3つが挙げられます。

肛門絞り

これは飼い主さん自身が自宅で時間をかけて病気と向き合っていく必要があります。入院などでお家を空けること無くわんちゃんへの精神的負担も軽減させてあげられます。 はじめは分かりにくいかも知れませんが肛門の4時と8時の部分にプクッとした所があるので、そこを潰すように絞し出してあげます。

投薬

抗生物質で化膿を防ぎます。軽度なものであれば投薬のみで治療をする事ができます。

外科的治療法

ずいぶんと進行してしまって、投薬では治療しきれない場合排膿と洗浄を行います。早めの発見から治療に至れば麻酔をかけること無くすぐに終わる治療で済みます。また、破裂してしまった肛門線も再生する事ができます。

犬の肛門嚢炎の予防法

効果的な予防法は日頃からよく観察し、肛門線に分泌物がたまらないように絞り出してあげる事です。もちろん飼い主さんが自身で絞り出してもいいですが、最初はなかなか上手くいかないかも知れません。

その場合、獣医さんやトリマーさん、ペットショップにやってもらうか、相談してみるのが一番の方法です。期間としては、月に1回はしてあげられるとベストです。

肛門嚢炎は再発しやすい病気

肛門嚢炎は何度も癖になり繰り返してしまう子もいます。そのため、肛門線自体を取り除く外科手術もあります。しかし、手術にはわんちゃんの体力との相談が不可欠です。全てのわんちゃんが受けられるとは限りません。かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。

よく観察して早期発見を

観察している犬

肛門嚢炎とは、ある日突然かかる病気ではありません。飼い主さんの毎日のケアで予防する事十分にできる病気です。また、炎症を起こしてしまっていても日々きちんと観察していて気付いてあげられれば、その分早く治療ができ、わんちゃんの負担もグンと軽減させてあげられます。

わんちゃんの状態が以下に当てはまるなら要注意です。

  • お尻をやけに気にするようになった
  • お尻が赤くなってきた
  • 痛そうな声で鳴くようになった
  • うんちが出にくくなった
  • お尻を擦るような歩き方をするようになった

わんちゃんのSOSに気付いてあげて下さい。その為には日頃からきちんと、わんちゃんと飼い主さんのコミュニケーションを取ることが大切です。痛みに早めの対応をしてあげて少しでもわんちゃんの辛い時間を短くしてあげられるよう努めて下さい。

肛門の筋力が弱いわんちゃんだと、自力で溜まった分泌物を出すのはなかなか難しい子もいます。大切な家族であるわんちゃんが苦しまないように、飼い主さんが手を貸してあげましょう。

まずは、お近くの動物病院に相談し肛門絞りをマスターすれば自宅でもケアしてあげられるようになります。こうすることでわんちゃんが肛門嚢炎になってしまう確率を下げることができます。

わんちゃんといつまでも元気に過ごす為には、飼い主さんによる日頃のケアが欠かせません。もちろん予防接種などのタイミングで動物病院を受診する事も珍しいけはないでしょうが、まずは飼い主が気付いてあげることからはじまります。

他の症状や病名で犬の病気を調べる

犬の肛門嚢炎の他にも、気になる犬の病気や、普段見ない行動をとっていて心配なときに病気を調べることができる辞典がありますので、ぜひ活用してみてくださいね。↓

ユーザーのコメント

  • 女性 匿名

    最近肛門線の溜まる頻度が増えてきていて、何度か絞ってもらっていましたが…
    先日病院で抗生物質のお薬処方されました。
    細菌が繁殖してるとは思わなかったので
    びっくりしました。
    この病気の事参考になりました。
    ありがとうございました。
  • 30代 女性 u_u

    犬はこれまで何頭か飼育してきましたが、肛門腺絞りを自分でやったことがありませんでした。
    トリミング犬種を飼ってきたため、3週~4週に1度必ずトリミングサロンへ通っていますので、その際に爪切り・耳掃除・肛門腺絞りもやってもらっています。
    なので、肛門嚢炎という病気があることが知りませんでしたが、うちの犬がやったことがないということは定期的にサロンでやってもらえていたのが良かったのですね。
    中には自分で出しちゃうことが出来る犬がいると聞きますが…。
    トリミングへ行くと、肛門腺絞りを行われてお尻がスース―するのか、家へ帰って来るとしばらく必死にお尻を床にこすりつけています。何か違和感があるのでしょうね。
  • 女性 Tai

    肛門嚢炎という言葉をお友達のトリマーさんから聞きました!結構小型犬に発症しやすいようです。我が家の犬はシーズーですが、定期的にトリマーさんの所へ通っており、肛門腺絞りもやってもらっています。以前、忙しくてなかなかトリマーさんの所へ連れて行ってあげられなかった時に、Yutubeのビデオを観ながら肛門腺絞りをしてみたら(肛門腺絞りのかなり詳しいビデオがたくさんあるので、ぜひ観てみて参考にしてください)茶色の液体がピュ~ッと出たのでビックリしてしまいました。これは洋服などに付着すると、全然取れないようなので肛門腺絞りを自分で行う場合はエプロンを付けたりした方が良いですよ。また、お尻を床にこすりつけたり、やたら気にするようであれば、注意が必要だそうです。日々よく愛犬をチェックしてあげたいですね。
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