犬のエンゼルケアってなんだろう

犬のエンゼルケアってなんだろう

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まだ来ない、しかし必ずやってくるお別れのその時に愛犬のためにできることがあります。つらいので本当はその時のことなど考えたくない、けれど皆さんに知ってほしくて向き合ってみました。

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エンゼルケアとは?

エンゼルケアとは、死後の身体のケアのことを言います。
生物は、息を絶えた瞬間から傷み始めます。
何もせずに置いておくと外見が変わってきたり、臭いがしたりするようになります。

その対応策として施されるのがエンゼルケアです。
まず、イメージしやすいように、人間ではどのようにおこなわれているかご紹介します。

眠る犬

人間のエンゼルケア

人間のエンゼルケアは清拭(せいしき)とも呼ばれます。
最近は病院で亡くなる方がほとんどなので、医師の診断後エンゼルケアはそのまま病院で行われます。

まずは点滴のチューブなど、身体に装着されていた器具や機械を取り外します。
次にお腹など身体を圧迫して、胃の内容物や尿や便を排出します。
そして身体をきれいに拭きます。
全身を拭き終わったら、鼻の穴や口の奥、肛門に綿を詰めます。
これは、体液などが漏れ出てこないようにするためです。

排尿や排便に備えて紙おむつをする場合もあります。
目が開いている場合は閉じさせますが、どうしても閉じない場合はティッシュを小さく切って瞼と眼球の間に挟んで閉じ、開かないようにします。
口も開いていれば閉じます。

あごの下にタオルを置いたり、それでも難しければ専用のバンドなどを使って固定したりします。
また、爪を切ったりひげを剃ったり、女性であればお化粧を施したりします。
このように対面した人に、できるだけ違和感など負の気持ちを抱かせないようにさまざまな工夫をすることによって、ご遺体の尊厳を保てるようにします。

犬のエンゼルケア

それでは犬のエンゼルケアでは具体的にどのようなことをするのでしょうか。
やり方は人間の場合とほぼ同じで、まずは体液などが漏れ出て身体や周囲を汚さないように処置をします。
特に点滴などをしていた場合、液体が漏出しやすくなると言われています。

身体の中に溜まっているおしっこやうんちも絞り出して、あとから出てこないようにします。
ただし、犬は人間に比べてかなり体が小さいこと多く、人間に対するよりもさらに力の加減に注意が必要となります。

目がなかなか閉じない場合はボンドで接着して閉じることもあります。
身体もきれいに拭いてあげます。
死後の身体の変化に備え対処するエンゼルケアは、家族であった愛犬の尊厳を保ち、きちんとお別れをするための手助けとなるのです。

犬と人のシルエット

犬のエンゼルケアについて

エンゼルケアにはこうしなければならない、という決まりはありません。
例えば病院でのエンゼルケアでは家族が立ち会うこともありますし、家族がつらいというのであれば立ち会わないこともあります。
獣医師などとよく話し合って最善の方法をとるようにします。

また、自宅でのエンゼルケアでは亡くなった愛犬の状態をより良く保つことも課題となります。
時間が経つとお腹にガスが溜まってきて、臭いがしてくることもあります。

気持ちの整理をつけるために数日一緒にいたいとなると、安置するお部屋の気温を低めに保ち、ドライアイスなどでお腹周辺を冷やすなどの対処が特に必要です。
少しでも良い状態を保つことができれば、愛犬のそばで一緒に過ごしてあげることができ、最後のお別れに存分に心を寄せることができます。
ただし、ドライアイスは取り扱いに注意が必要です。気密性の高いお部屋や車の中では二酸化炭素中毒を起こす恐れがあるので充分に気を付けましょう。
アイスノンなどでも代用できますので、いくつか持っておくと良いでしょう。
ちなみにドライアイスは、良心的な人間の葬儀屋さんであれば犬用に小さくして売ってくれるところもあります。
事前に調べておくのも良いかもしれません。

そしてもう一つ、エンゼルケアには大事な側面があります。
それは、
『丁寧にエンゼルケアを行いながら愛犬の死を受け止め、家族としてきちんと見送ってあげることができた』
『悲しみは簡単に癒えるものではないけれど、ゆっくりと最後のふれあいができた』
という気持ちを飼い主に芽生えさせる役割もあるということです。

おそらく完全に満足できることはないでしょう。
どれだけやり尽くしても、もっとこうしてあげれば良かったと思わずにはいられないかもしれません。
けれども、きちんとお別れができたという思いが私たち飼い主の心の支えになり得るのです。

エンゼルケアとは、飼い主に再び笑顔が戻ることを願った愛犬からのプレゼントなのかもしれません。

まだまだ元気な我が家のワンコたち

まとめ

縁があって家族になってくれた愛犬の死はつらく、受け入れがたいものです。
筆者がこの記事を書いているそばでは、まだ若くて元気な愛犬2匹がじゃれ合って遊んでいます。
けれども順番に行けば、必ずこの子たちが私を残して逝ってしまいます。
そう考えるたびに、その日を想像するたびに涙が出てきます。
本当は考えたくありません。

しかし、冒頭にも書きましたが、それでも愛犬のために最後まで私たちにはしなければならないことがあるのです。
そしてそれは、死別を受け入れ悲しみを癒そうとする私たち飼い主のためでもあるのです。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 るいママ

    記事を読んで涙が止まりませんでした。我が家にも病と闘っている10歳のコーギー(オス)がいます。始めはアレルギーのような症状から、鼻がきかなくなり、眼球がおかしくなって左目が失明し、見えていた右目もやがて光を失い、不自由な生活をしています。救いなのはまだ、以前から好きだったわっか投げと水遊びを無邪気にしてくれることです。一時は食欲も落ちましたが今はモリモリと食べてくれています。
    お昼には牛肉とスイカも食べています。
    でも、耳が聞こえなくなったらどうしようと不安でなりません。
    あとどれくらい元気でいてくれるかと考えれば考えるほど不安でいっぱいになります。最近では、最後をどうやって迎え送り出してあげるか、考えるようになり、この記事を勇気を出して読みました。その時が来たら悔いの残らないお別れをしてあげようと思います。
    ありがとうございました。
  • 投稿者

    50代以上 女性 ハルまま

    半年前に愛犬のヨーキーを亡くしました。最期は病院で看取って頂きましたが、その時にエンジェルケアをして頂きました。闘病生活が半年くらいあり、最後はお風呂にも入れてあげられない状態だったのですが、天使の様に可愛くして頂きました。トリミング犬種でしたが、闘病中はトリミングにも行けずボサボサになっていたのが気になっていたのですが、最期に綺麗にして頂き少し癒されました。
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