犬にハーブを与えてもいいの?効用と危険性

犬にハーブを与えてもいいの?効用と危険性

動物本来の自然治癒力・免疫力を促す「メディカルハーブ」が最近話題になっています。ハーブをペットに利用する効果と危険性を、様々な角度から考えてみませんか。

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犬にハーブを与えてもいいの?

ハーブティー・アロマオイル等に利用するハーブは、私たちの生活に彩を与えてくれる自然の恵み。
病気に対する自然治癒力を促す、ストレスを解消する、毛並みを整える、関節の痛みを抑える等の目的で「メディカルハーブ」を犬・猫等のペットに利用する「ドッグフィトセラピー」と呼ばれる分野が最近話題になっています。

大切なパートナーの健康維持に、そして様々な病気に悩む犬にサプリメントとして与える事もあります。
愛犬家にとってはとても興味のある分野ですが、危険も潜んでいるのをご存知ですか?

ハーブとオブジェ

専門的な知識が必要な「ドッグフィトセラピー」

ハーブと言えば「ハーブティー」「ハーブオイル」等が一般的ですが、特に体内に吸収する
あるいは、食用とする薬草の中には、人間には良くても犬には危険なものもあります。

食物で言えば「タマネギ」「チョコレート」等も犬に食べさせてはいけないですよね。
例えば犬の唾液に含まれる消化酵素は人間のものとは異質の物質です。
消化吸収の仕組みが違う動物に、人間と同じレベルと考え方で食べ物を与えるのは本当に危険です。

ハーブも同様で、安全な植物と毒性のある植物があります。
また植物から抽出する成分には水溶性(ハーブ)脂溶性(オイル)があり、このどちらで使用するかにより薬効・毒性が異なる事も。

つまりハーブを利用するには、「専門的な知識」が必要だと言う事なのです。
「ホリスティック獣医」と呼ばれる、自然療法を専門にする獣医に相談しながら、パートナーに最適の、安心・安全なハーブを選ぶことをお勧めします。

ですが、身近にあるハーブで犬に危険な植物を知識として知っていれば、より安心ですよね。では、どのような植物が犬にとって危険なのでしょうか?

犬に与えてはいけないハーブとその危険性

まず最初にガーデニングなど身近にある植物で、出来る限りペットの近くに置かない方が良い植物をご紹介しますね。
「動物は本能的に知識があるから自ら進んで毒を食べないでしょ。」と考える人もいますが、これは少し安易だと思います。
というのは現在の犬は交配を繰り返し、より愛玩犬に適するようにと様々な犬種が生まれ、狼から進化してきた野性味は残りにくくなっています。
また現在では野生を磨く環境も整っていないので、本能的な感覚は薄れていると言われています。
やはり毒性の強いものは身近に置かない方がベストですよね。

観賞用も含めペットの近くに置かない方が良い植物

スズラン

古くから強心剤として使われてきましたが、毒性が強く、最近は薬草としての価値はありません。ですが可憐な花を好む人も多く市場に出回っています。観賞用とされる場合は少し高い場所へ。

ユーカリ

風邪、気管支炎の治療薬として、オイルでは、筋肉疲労等に効用があり、一般に販売されています。防腐・殺菌剤の原料として使用される植物ですので毒性は強い。

グロブルス

ユーカリと同様で防腐剤として使用されています。

ティートリー

殺菌・消毒に使用され、オーストラリアでは定番の家庭常備薬です。

ペニーロイヤル

殺虫剤として利用されますので、最も危険で量によっては死に至る事もあります。

ヨモギ

日本でも古くから利用されてきた薬草ですが、ペットにはあまり適しません。

上記の植物は精油として利用されるとより成分が強くなるものもあります。
またこれら以外にもハーブ自身が副作用を持たなくても、ほかの薬剤と反応して副作用を引き出すものもあります。

ほんの一例ですが、我が家はよもぎ餅をよく作るので時々犬に与えてました。
軽い下痢になり、今は与えませんがペットオーナーとしての勉強不足を反省させられました。
ですがこの副作用は個体差があるそうです。

では、筆者が実際に使用しているハーブをご紹介しますね。

犬に与えても良いハーブとその効用

ハーブティーと犬

専門家でなくても利用できる比較的安心な「ハーブティー」をご紹介します。

「ローズマリー」は、我が家で定番のハーブ。
筆者のパートナー・10歳ゴールデンレトリバーは、8歳頃から老化が始まり、高齢犬を意識し始めました。
その頃出会ったのが「ローズマリー」。抗酸化作用・利尿効果を期待して服用させています。
ローズマリーのハーブティーは少し刺激的な香りなので、ナチュラル水で薄めて飲ませます。
ペットと一緒に愉しむティータイムはまさに癒しの時間ですね。
初めて飲ませる方はごく少量から与え、ペットの便・皮膚の様子をを観察して下さい。

我が家の犬は大好きなので、ローズマリーの香りがすると「僕も淹れて!」って感じで台所に飛んでくるのですが、友達のペットはあまり好んで飲みません。
個体にようっても副作用が違うのでくれぐれも慎重に使用して下さいね。

免疫力が落ちている時には「エキナセア」もお勧めです。
筆者自身も風邪気味かなって思う時には利用しますが、こちらも犬には安全です。

「フェンネル」は消化吸収を助ける力があり、軟便になり易いペットには最適だと言われています。
どちらも手軽に摂取できるペット用サプリメントとして販売されています。

他の服用薬がある場合は慎重に

自然の植物は全て安全とは限りません。
しかも他の服用薬と併用すると、命に関わる危険な副作用が出る事もあります。
やはり専門医のアドバイスが必要です。

花の中のゴールデン

まとめ

ペットにも利用出来る「ハーブ」の魅力は動物が持つ免疫力・自然治癒力を高めてくれる事。
様々なストレスから来る病には特に効果が期待できます。
またペットとの癒しのティータイムも愉しめ、オーナーとペットの健康管理にも。ですが、まず日常の総合栄養食、適度な散歩等基本事項を大切にする事が最優先です。
また身近にあるハーブ(薬草)には、人間には良くても犬には危険な植物もあります。

本格的に使用する場合は、ホリスティック獣医等の専門家にご相談される事をお勧めします。
家族の一員であるパートナーの健康維持のためにも、正しい処方と知識でハーブを利用される事が最も大切です。

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