犬のバベシア症の正しい知識~症状から対処法まで~

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犬のバベシア症の正しい知識~症状から対処法まで~

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バベシア症という病気を聞いたことがありますか?バベシア症とはマダニを介して犬へ感染する恐ろしい病気です。重症になると、臓器が機能障害がを起こしたり、最悪死に至ることも…!この病気の症状や対処法を知って愛犬をバベシア症から守ってあげましょう!

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬のバベシア症とは?

診察台犬

なぜ感染するのか?症状や治療法は?あまり馴染みのない「バベシア症」を詳しく説明します。

バベシア症はどこから感染するの?

マダニから犬へと感染します。これはマダニの赤血球に寄生している「バベシア原虫」が原因で、マダニが犬へ噛みつくと、マダニに潜伏している「バベシア原虫」が伝染するのです。
また母犬がキャリアであった場合は、産まれた子犬がすでに感染していることも。
犬へ伝染したバベシア原虫は、体内で赤血球を壊しはじめます。

バベシア症はどんな症状?

バベシア原虫が赤血球を壊しはじめると、犬に貧血の症状が表れます。

  • 散歩へいくと足元がフラついて元気がない
  • 発熱がある
  • 血尿が出ている
  • 食欲がない

こういった症状が表れたら、すぐに獣医さんに診てもらってください。

バベシア症の治療法は?

残念ながら、バベシア原虫を完全に除去できる薬はありません。
薬も副作用は強いものなので、治療時には副作用などに注意して慎重に行います。

抗バベシア薬や、原虫に対して効果のある薬、抗生剤などを投与して治療します。
重度の貧血がみられるときは、輸血や造血剤も必要になります。

いったん回復したようにみえても、再発する恐れもありますので経過観察が大切です。

バベシア症を予防する!

走る犬

この病気の怖いところは、完治できる薬がないこと。
ならばバベシア症にならないことが一番大切!
バベシア症を防ぐ=マダニの予防になりますので、どうすればマダニを防げるのかいくつかご紹介します。

バベシア原虫の生息場所はどこ?

バベシア原虫は、日本では暖かい地域に生息しています。
よってバベシア症も、沖縄・九州~関西地域でのみ発生すると考えられていました。
しかし温暖化の影響もあり、感染地域は広がっているのでどこに住んでいても油断は大敵です。

マダニの予防法

マダニは春~秋が活動時期で、草木のある場所に多く生息します。
春~秋にペットと一緒に山歩きしたり、土手や河原などへの散歩は注意してください。
最近はペットは室内飼いがほとんどなので、感染する機会は減りましたが、こうした場所での感染は充分に可能性があります。

だからといって散歩を減らすわけにはいかないし、一緒に遊びに行きたいですよね?
そんなときは、マダニの駆除薬や感染予防薬を使用してあげてください。

マダニの予防薬

ノミやマダニの駆除薬はたくさん売っていますが、どれを選べばいいでしょうか?
効果が高いものは魅力的ですが、どんなによく効く薬でも、飼い主はもちろん愛犬に害があったら大変です。だからといって効果が薄いものだと本末転倒…。
一番いいのは動物病院へ行って、ワンちゃんの体質や生活に合ったものを聞くことです。

市販で売られているものはすべて「医薬部外品」で、シャンプーすると薬の効果が落ちてしまうものや、そもそもの効果が薄いものも多く見受けられます。
その点、獣医さんへ相談すれば効果も高く、愛犬にも安心して使える薬を紹介してくれます。

もしマダニに噛まれたら?

充分に気をつけていても万が一のことはあります。
もしマダニに噛まれてしまったときは、絶対に自分で取ったらダメ!
表面からは分かりにくいのですが、マダニはかなり深いところまで食いついています。
これを無理やり剥がそうとすると、マダニの一部分が皮膚に残ってしまい、皮膚炎の原因になることがあるのです。
もしマダニを見つけたら、動物病院へ行って取ってもらいましょう。

いつもの生活で気をつけるマダニ対策!

散歩後にブラッシング

散歩のあとはブラッシングをしてあげましょう。
マダニは皮膚の薄いところに付着しますから、こまめにブラッシングをすることで、マダニが寄生することを防げます。
ブラッシングのあとに、マダニの駆除薬を塗布するのも忘れずに。
(※ただし月1回の塗布で大丈夫な薬は塗布の必要はありません)

洋服はマダニ防止にはなりません

「うちのワンちゃんは洋服を着ているから大丈夫」と思っていませんか?
マダニは皮膚の薄い場所を狙って移動します。お腹まわりの毛が薄いところは守られるかもしれませんが、耳や目のまわりは防げません。スムースコートの犬種などは特に注意が必要です。

冬なら大丈夫?

たしかにマダニの活動時期は春~秋ですが、冬だからといっていないわけではありません。
暖かい場所を求めて、室内に生息している可能性があります。
寒い時期はコタツなど、ホコリが溜まりやすいものがたくさんありますよね。こうしたホコリやチリはノミの大好物です。
こまめに掃除をして、室内の衛生を保つようにしましょう。

まとめ

舌を出した犬

いかがでしたでしょうか?
私も「バベシア症」なんて初めて聞きましたが、治療薬がないというのはとても怖いですよね。

我が家はアウトドアが大好きで、愛犬もキャンプや山歩きによく連れて行ってますが、幸いまだ感染したことはありませんでした。
これから寒い時期になりますが、マダニ予防を怠らないように気をつけたいと思います。

予防さえしっかりしていれば、けっして怖い病気ではありませんので、みなさんも可愛いワンちゃんのために、こまめなケアをしてあげてくださいね。

▼犬の病気を症状や病名から調べる▼
犬の病気大辞典!知っておきたい基礎知識

ユーザーのコメント

  • 50代以上 女性 K9-ABC

    犬の体内で赤血球を壊してしまうという「バベシア原虫」が原因のバベシア症。まだ現在はバベシア原虫を完全に除去できる薬がなく、強い副作用を伴う治療薬が必要となる怖い感染症です。
    マダニが犬に噛みつくと、マダニの赤血球に寄生している「バベシア原虫」が伝染するので、マダニにさされないようにすることが大切です。しっかり予防薬を投与し、お散歩後はこまめにケアして愛犬のマダニ対策をしたいと思います。
  • 20代 女性 小夏

    マダニから犬へ感染。しかもマダニなんてそんなに見えるものではないので噛まれていても気づきにくいんですよね~注意していてもダニはひっついてるんです…予防策はたくさんするんですけど、気をつけなければダニはひっついてきます。
    夏でも冬でも飼い主さんは愛犬に気をつけてあげなくてはいけませんね!
  • 20代 女性 ゆん

    バベシア症の予防として、スポットオンタイプやチュアブルタイプのマダニの駆虫薬がありますが、飼い主のほとんどの方が春から夏にかけてのみの使用が多いと思います。記事にもあるように、冬でも感染のリスクがあることを知って貰いたいです。
    たとえ室内犬でも感染します。バベシア症は貧血で致死的病態になることもあるので予防が1番です。
  • 30代 女性 匿名

    つい先日病気に気づいて今薬による治療の2日目です。あす輸血するか判断してもらいます。
    3日ほど元気がなくご飯を食べないな、おしっこが黄色いなあと思って病院に連れて行きわかりました。
    初めて聞いた病気でした。ダ二予防の薬を飲んでいましたがなる時はなるんですね。
    血小板がほぼゼロに近くヘモグロビンも6台でまだ元気がなくご飯も食べないので心配ですが、
    血液を頑張って作っているようなので見守るだけです。
    ダ二には負けてほしくないなあ。
  • 女性 おはら

    バベシア症にかかったら、完治できる薬がないだなんて・・とても怖いですね。

    うちの愛犬も自然の多い場所を散歩させることが多いので、薬で予防をして毎日のブラッシングは欠かせません。最初は、市販で売られているノミやマダニの駆除薬を使用して安心していたのですが、動物病院で健康診断を受けた際に、「ノミが一匹ついている」と言われ、市販の駆除薬を使用して間もなくのことだったので、とても驚きました。

    この記事にもありましたが、市販で売られている薬は、病院で勧められるものと比べて効果が弱いものもあるのだと、そのときに初めて知りました。それからは病院で勧められたものを使用しております。

    夏だけでなく冬も予防が必要なのですね。気を付けようと思います!


  • 女性 比呂

    マダニのことはビデオなどで観たことがありますが、ゾッとしました・・・。赤血球を壊してしまうなんて、考えただけでも恐ろしいです。また、バベシア症という名称は今回の記事を通して初めてしりました。バベシア症を完全に除去できる薬が無いというところも驚きです。このマダニはどれほどすごい生命力を持っているのでしょうか。また、マダニは草木の生えている所に多いようですが、うちの愛犬は草木の生えている場所で遊ぶのが大好きな上、背中をゴロンゴロンと付けたりします。この時がいつも心配で、すぐに止めさせるのですが、帰宅すると必ず体をチェックします。また、マダニの除去の仕方もとても怖いです。かなり強い力で噛みつくようなので、絶対に自分では取らない方が良いようですね。
  • 30代 女性 38moto

    犬のバベシア症は身近でかかりやすい病気として気を付けています。バベシアに感染しているマダニに特に注意しておかなくてはならないのですが、どのマダニがそれなのか見た目では判断できないので、マダニ全てに注意しておいた方が賢明です。
    40℃近くまで上がる高熱と貧血が特に多い症状ですが、悪化させてしまうと肝臓や腎臓にまで影響が出て命にかかわります。抗菌剤や抗生物質を投与し、貧血が酷い場合は輸血も必要になります。薬は内臓に負担をかけてしまうので、症状を改善するどころか悪化させてしまうこともあります。

    治療方法が症状を緩和させるしかなく、完治できないので予防することが第一になります。
    マダニの発生しそうな草むらの多い場所や河川などを散歩した時は、すぐにブラッシングをし、毛に乗ったマダニを落とします。マダニの巣の近くを通ると数多く乗ってしまうことがあります。耳や首回り、肉球の間など体温の高いところに潜り込んでいることも多いので、しっかりチェックします。目に見えるゴマくらいのサイズもいれば、砂粒のように小さいマダニもいるので目を凝らしてよく探しましょう。

    噛まれていた場合はアルコールや消毒液をティッシュに濡らし押さえるとマダニが肌から離れやすいので、その際にさっと取り除きます。
    マダニを取る専用のピンセットもあるのでひとつ用意しておくと便利です。
  • 30代 女性 てとめる

    バベシア症という病気は言葉は知っていましたが詳しくは知りませんでした。マダニも寄生虫ですがさらにその中にもバベシア原虫という寄生虫がいるんですね。赤血球を破壊してしまうなんてとても恐ろしいですね…。しかもコメントをいくつか見ていたら予防をしていても防げないこともあるんですね!記事を見ながらも我が家はマダニ対策をのためにブラッシングや定期的なトリミング、チュアブルタイプの予防薬をしているから大丈夫だろうなんて思っていました。あんまり芝生へ行ったりするのも気をつけないといけないですね。特に治療法がないというのがこわいです。愛犬を守るためにもきちんとした方法でできる限りのことはしていきたいと思いました。
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