犬を飼うと喘息になりにくいってホント?

犬を飼うと喘息になりにくいってホント?

小さな頃に犬を飼っていた子供と飼っていなかった子供では、飼っていた子供の方が喘息になりにくいという調査結果が発表されました。この結果を踏まえ、犬と喘息の関係について考えてみました。

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犬を飼うと喘息になりにくい?

犬と一緒に寝る赤ちゃん

アレルギーの人には、動物の毛などは良くないという事は今までの定説でしたよね?
でも、それは既にアレルギーを発症している人にとってであって、むしろ小さな頃に犬と共に暮らす事で、喘息に掛かりにくくなるかもしれないという事が調査の結果によって分かったそうです。

喘息

苦しそうな女性

喘息とは慢性の炎症が気道に起こって気道の過敏性が亢進(高ぶること)しやすくなっている事が原因で、ちょっとしたきっかけで発作性の呼吸困難が起こったり、喘鳴(ぜんめい)や咳を繰り返したりという症状が起こってしまう病気です。

呼吸をすると「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった音がするようになります。
症状が出てしまうきっかけとなるものには、ダニやハウスダスト、動物の毛やフケなどのアレルギー物質などがありますが、その他にも運動がきっかけだったり、台風が接近する時の気圧がきっかけだったりもします。

私も子供の時には小児喘息が良く出ていたのですが、発作が起こると気管が狭くなった感じがして、息がうまく吸えないのでとても苦しかったです。
吸入してもらったり、気管を広げるお薬を飲むと症状が楽になるんですよね。

吸入器

スウェーデンでの大規模な統計調査

喘息と犬についての関係を調査したのは、ペット先進国であるスウェーデンのウサプラ大学の研究チームです。

研究チームがスウェーデンに住む、100万人以上の子供を対象にした統計調査を行ったところ、1歳になるまでに犬と暮らした事がある子供は、6歳の時点での喘息への罹患率が低下するという事が判明したそうです。
数値で表すと、「犬と一緒に暮らしたことのない子供の喘息の発症率」よりも「犬と一緒に暮らしたことのある子供の喘息の発症率」の方が15%ほど低いという事が分かりました。

スウェーデンでは、国の法律で犬の飼育と子供の病歴について記録することが定められているそうなので、今回の大規模な調査は信憑性があると言えそうです。

今回の研究をまとめたウサプラ大学のトーブ・ファル教授によれば、幼少の時代に、多少ちりやほこりに接しておいたほうが、一般的なアレルギーの抑制効果をが生まれるという「衛生仮説」に合致すると、指摘をしたそうです。

他にも、いろいろな動物がいる農場で育った子供の喘息のリスクは50%も低いという情報もあるので、子供のうちに色々なものに触れさせるのは良い事のようです。

愛犬家にとってみると、この調査で少なくとも幼少期に犬を飼う事が子供の喘息にとっては悪い事ではないという事が判明したというのは嬉しいニュースなのではないでしょうか?

これから妊娠を考えている家庭にとって、犬を飼っているからと躊躇しなくても良いという安心感は大きいですよね!
私は残念ながら小児喘息になってしまったのですが、犬を飼い始めたのは私が5歳の時からなので、もし赤ちゃんの時に犬と暮らしていたなら、喘息にならなかったのかなぁ‥とこのニュースを聞いて思ってしまいました(笑)

メキシコでは喘息の子にはチワワ!

チワワ

先ほどの結果とはまた別の話なのですが、チワワの原産地であるメキシコでは、
「チワワを飼うと喘息が治る」
という話があるそうです。

実際にメキシコではチワワを飼う事によって喘息が改善したというケースがあるそうなんですが、残念ながら科学的根拠は見つからないようです。

この事について、メキシコのドクターは、
「ストレスなどの原因による心因性の喘息の場合に効果があるのでは」
と分析しているそうです。なるほど!

喘息を改善してくれる犬の癒し効果

喘息の病態はとても複雑なようで、まだ全てハッキリと解明出来ていない部分も多い病気です。
ですが、物理的な原因だけでなく、ストレスなどの心因性の要素も関係している事は間違いないようです。

犬は人間にとって長い間一緒に生活をしてきたパートナーであり、心を癒してくれる存在でもあります。
チワワもその小さくて愛らしい外見と、飼い主に対して従順で甘え上手な性格から喘息の症状に対して良い効果が発揮されたのかもしれません。

現代ではセラピードッグとして活躍している犬も多いように、犬が人間にもたらしてくれる癒しが心や身体に与える影響というのは、想像しているよりも遥かに大きいのかも知れないですね。

まとめ

楽しそうな女の子と犬

今回分かったこのスウェーデンでの調査は、アレルギーや喘息には良くないとされていた犬を飼う事に、喘息の予防効果があるかもしれないという、今までと見方が180度変わるニュースだったのではないでしょうか?
もちろん現在犬アレルギーを持っている人や子供がいる場合には、新たに犬を飼う事は避けたほうが良いのですが、今妊娠している人や、子供をこれから欲しいと思っている家庭には嬉しい結果だったのでは無いでしょうか。

喘息は辛い病気なので、罹る人が少しでも少なくなるように、このような研究をしてくれる人がいるのはとても有り難いです。

また、スウェーデンの調査では1歳までに犬と暮らさないと効果が無いという事のようですが、メキシコの、チワワを飼うと喘息が改善するという話もとても興味深いです。

犬と人間に関する研究はまだまだこれからも進んでいくと思いますが、犬好きとしてはとても楽しみです。

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