ジアルジア症とは 犬の症状や治療法、人への感染の予防法まで

【獣医師監修】ジアルジア症とは 犬の症状や治療法、人への感染の予防法まで

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ジアルジア症とはランブル鞭毛虫とも言われ、犬や人を含む多くの哺乳類の消化管で増殖する寄生虫が原因の病気です。主な症状は下痢ですが症状が出ない場合もあり、気付かないうちに感染していることもあるので注意が必要です。駆虫薬で治りますが、人への感染も起こり得るので犬の飲み水やベッドは清潔にし、糞尿の処理は手袋を使うなどして、予防することが必要です。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬のジアルジア症とは

シーツにくるまる犬

ジアルジア症はランブル鞭毛虫とも呼ばれ、病原性を持つ寄生虫が犬や他の動物に寄生する原虫感染による感染症です。

数週間の抗原虫薬の投与で治るのですが、感染力が高く、免疫力の弱い子犬を中心に急性または慢性の下痢を起こし重症化し、治らないまま亡くなることもあります。

また、犬の多頭飼いで排泄物による汚染が起きやすい環境では、感染しやすくなります。世界中に広く分布しており、人間への感染も報告されています。

ジアルジア症に感染した時の犬の症状

診察を受ける犬

ジアルジア症の潜伏期間は7日~10日と言われており、咳や吐血などの症状は通常みられませんが、下痢、食欲不振、腹痛、嘔吐、脱水症状などが主な症状としてあらわれ、まれに血便のある犬もいるようです。

においのきつい血便や泥状便、水様便をたくさんしたら、ジアルジア症に感染していることを疑いましょう。

犬がジアルジア症に感染する原因

走る3匹の子犬

ジアルジア症の感染経路は、子犬の場合、ブリーダーやペットショップでの感染が多いと言われています。これは感染している犬とそうでない犬が狭い空間で飼育されている事でおこります。

成犬では、水たまりや河川の水を飲んだり拾い食い、下痢をしている犬の便によって感染することが多いので、散歩中やドッグランなどでは注意が必要です。

また、シストと言われる休眠状態の病原体でも感染します。この場合は症状には出ませんが、シストは体外に出ても生き残るので、感染している犬の便を食糞したことにより、体内に取り込まれて発症することもあります。

犬のジアルジア症の検査方法 

診察される黒い犬

感染していることを調べる方法として、検便やELISA検査キット(酵素免疫測定法)などが一般的です。しかし、ジアルジア症の特徴として、一度の検便ではこの寄生虫が検出されないこともあるので、正確な診断には日にちをおいて2~3回の検査が必要となります。

また、これらの検査と併用してPCRという遺伝子検査を併用することでより正確な診断ができるそうです。

犬のジアルジア症の治療方法

診察を受ける犬

症状にもよりますが駆虫薬を内服すれば、治療期間は1週間から数週間で改善し次第に完治します。長期の下痢で体力低下がみられるなどの時は点滴や皮下補給が必要となります。服薬で症状が改善して良くなったように見えても、犬の体やベッドなどにシストが付着していると再発する可能性が高いので、シャンプーをしっかりして様子を見ましょう。

自然治癒することはない感染症なので、完璧な駆除のためには消毒を徹底し、室内を清潔に保つようにしてください。

犬のジアルジア症の薬

薬を見つめる犬

ジアルジア症のためのワクチンや治療薬はなく、メトロニダゾールなどの駆虫薬を最低1週間服用します。

フェンベンダゾールもジアルジアには効果があります。下痢がおさまっても処方された薬は最後まで服用させます。また、他のペットへのシスト感染を防ぐため、症状が出ていないペットにも駆虫薬を服用させる必要があります。

犬のジアルジア症の予防法

水たまりの水を舐める犬

ジアルジア症は、感染していても症状がないこともあるので予防は難しいですが、拾い食いをさせない、水たまりや河川、湖の水を飲ませない、便を放置しないなど清潔を心がけることが大切です。

シストは水中でも数カ月生き残ることができ、水道水に含まれる可能性もあるため、水道水を与えるときには充分煮沸消毒してから与えましょう。

ジアルジアは犬から人にうつる?予防する方法は?

犬に顔を寄せる犬

ジアルジアは犬から人にうつる感染症

ジアルジアは、犬から人へ感染する可能性がある感染症です。人と犬との生活が身近になり、犬から人だけではなく人から犬への感染も起こり得ます。

人間への感染は、日本では発展途上国の衛生状態が悪いところに行った人などからの報告があるのみですが、人もトイレの後の手洗いや消毒に気を付けましょう。

予防法

犬から猫など他のペットへの感染もあるので、ペットに下痢などの症状が出ているときは、ジアルジア症にかぎらず感染症を疑います。症状がなくても定期的に検便を行うことで予防することができます。

前述の通り犬から人への感染も無いとはいいきれないので、感染した犬の便の処理の際は手袋を使い、汚染された場所を消毒し、清潔を保ちましょう。人間感染は特に子どもに触らせないよう注意することが必要です。

ジアルジアにかかった犬はペット保険に適用される?

病院で頭をなでられる犬

加入している保険会社のプランにもよりますが、消化器疾患として下痢や感染症であると認められれば、診療費は保険対象となる場合が多いようです。

通院も必要なので、ペット保険を検討する場合は通院もカバーする保険を選んでおくと良いようです。

▼ペット保険について詳しく知りたい方はこちら!

まとめ

横になって目をつぶる犬

ジアルジア症はいつどこで感染するかもわからず、感染していても症状が出ないことがあるなど、犬を外に出すのも怖くなってしまうような消化器疾患ですがむやみに怖がらないようにしましょう

下痢が長引くなど異常を感じたらすぐ獣医師に相談し、感染を最小限にするためにも予防と治療を徹底して行いましょう。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 ミニー

    初めて聞いた病名で感染したら、とても怖いです。お散歩に行くのが怖くなってきました。しかし、病気になってしまったらと弱気になりお散歩に行かずずっと室内だけの生活とは行かず。とりあえず、今まで、無事にお散歩していた事に感謝します。
  • 投稿者

    10代 女性 のんのん

    犬から人へ、またその逆で人から犬への感染がある恐ろしい病気です。なかなか、動物と人の病気は違うと認識されがちですが、甘く見ずに家族全員で予防や感染防止に努めなくてはなりませ。愛犬の為には飼い主さんも元気でいる事が不可欠です。
  • 投稿者

    20代 女性 すず

    わたしは正直この記事を読むまでジアルジアという病気を全く知りませんでした。ですが読めば読むにつれて、このジアルジアという病気はとても恐ろしい病気だとわかり、もし我が家の大切なわんちゃんもかかったらや、感染してもわからないわんちゃんもいると書いてあったので既にうちの子も?など不安になりました。安易に考えているととてもこわいのでしっかりと普段から愛犬のチェックを怠らないようにしたいと改めて感じました。
  • 投稿者

    40代 女性 TIKI

    今回記事を読んで初めて「ジアルジア症」という感染症を知りました。下痢などの症状がみられるそうですが、わかりにくい感染症というのが怖く感じます。異常を感じたらすぐに獣医さんに診てもらう事で対処しなければいけませんね。
  • 投稿者

    30代 女性 patata

    ある報告では、子犬の3頭に1頭の子犬がジアルジア陽性反応が出たこともあるそうです。犬や猫から感染するみたいですが、特に子犬からの感染が多いみたいで、子犬を飼っているご家庭やこれから飼う予定の人は、気になりますよね。わんこのトイレ掃除中の仕方などは、もちろんですが、日常生活で煮沸消毒していない水道水や生もの等にも注意した方がいいみたいです。
  • 投稿者

    女性 ゆんぼ

    ジアルジアに感染した犬はペットショップやブリーダーから貰われた犬にとても多いと言われています。新しい飼い主が家に連れてきた後、愛犬が突然下痢やおう吐などの消火器症状を出し、動物病院で調べるとジアルジアに感染していた、と判明することも多々あるようです。また、一度の糞便検査ではジアルジアが検出されないことがあります。家に迎えた愛犬の糞便検査は、期間をはさんで、二、三回行うことが理想的です。記事にもあるように、治療にはジアルジアの駆虫薬を使用しますが、愛犬の免疫によっては治ったりまた再発したりを繰り返したり、駆虫に時間がかかったりします。本来はお母さん犬と生まれた子犬の便を検査してジアルジア感染やその他の寄生虫疾患の早期発見に努めなければいけませんが、現在のペットショップやブリーダーがそれをルーチンに行っているかどうかは不確かです。ジアルジアが環境中に存在するシストを排除するため飼っている愛犬のケージやトイレなどは定期的に熱湯などで消毒したほうが良いでしょう。
  • 投稿者

    女性 Romane

    ジアルジアという名前すら聞いたことがなかったのでこの記事を読んで怖くなりました。
    しかも人間にも感染する恐れがあるなんて。。。
    うちはいまのところ大丈夫ですが、いとこの家のワンコがものすごい下痢が続き病院に行った時になんとかという感染症にかかったみたいと言っていたのを思い出しました。
    その子はお薬の処方と継続して点滴を受けてなんとか回復してました。
    もしかしたらこのジアルジア症だったのかもしれませんね。
    しかも散歩中でも感染する可能性があるとなるとこれからの散歩も怖くなりました。
    とはいえ、散歩に行かないわけにもいかないので、別のワンコの糞尿などにあまり接触しないように心掛けたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 めりりん

    我が家の愛犬、たらも家に来てすぐにジアルジアと診断されました。ショップでの感染で、他の感染症とともに見つかりました。
    まだ小さい子犬でしたし、とても心配しました。
    ショップに伝えると、「新しい環境でのストレスでは?」と言われましたが、どう見ても機嫌はいいのに食べない、いわゆる食べたいのに食べられない様子なので気になりました。3日目からは、
    全く食欲がなくなり、薬も褒めながら少しずつ与えていました。
    先輩犬もいましたので、そちらへの感染も不安でした。治療は数ヵ月かかり、先輩犬の便も毎回検査してもらいました。幸い、二次感染はありませんでしたが、記事にもあるようにとてもしつこい病気ですので、是非皆さんにも注意していただきたいです。うちの子達は仲良しなので、隔離も苦労しました。これからも注意したいです。
  • 投稿者

    女性 ポメ

    ジアルジア症、こちらの記事で初めて知りました。知っているつもりでいましたが、犬の病気も感染症についても知らないことだらけなんだなと最近感じます。こちらの感染は人にも動物にも同じように感染して広がっていく可能性のあるものだということがわかりとても怖いです。愛犬ももちろん大事ですし、家族やご近所のお子様も大事です。症状がでにくく、予防も難しいとのことでしたので気になってジアルジア属の『シスト』を調べてみました。シストは糞便により排出される→シストは湿った涼しい環境では数ヶ月感染力を維持する。糞便の処理と手洗い、犬に関してはお散歩の後の足の裏もしっかりと拭き外部からの感染を防ぐのが一番のようですね。そう考えると、いまだにお散歩中の糞便の始末がよくない飼い主の方がいらっしゃるようですが、とてもこわいことですね。他の動物や、小さい子供など、不始末により感染する可能性はゼロではありません。不要な感染源がなくなることも合わせて願いたいです。
  • 投稿者

    30代 女性 あずき

    ジアルジア症なんて、初めて聞きました。でも下痢などが症状なら比較的身近に起きてもおかしくない病気かなと思いました。人にも感染するというのはこわいですね。感染予防はなかなかむずかしいかもしれないけど、自宅での排泄処理などはしっかりして広がることだけは押さえたいなと思いました。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    ジアルジア症という感染症を知りませんでした。自分でも調べたら比較的暑い季節に特に多いようですね。
    犬だけではなく人間にも感染するなんて危険です。ペットショップなどでもよく見られるとのことなので、ホームセンターへ頻繁に愛犬を連れていくのが怖くなりました。
    高齢なので下痢はとても体力を使います。人間から愛犬にうつすことがないように、自分も気を付けておこうと思います。
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