ロックダウンの中、ペットの奇妙な行動が世界中で報告されているのはなぜ?

ロックダウンの中、ペットの奇妙な行動が世界中で報告されているのはなぜ?

新型コロナウイルスのパンデミックのために人々が自宅に引き籠もる中、ペットたちの「いつもと違う行動」が各地で報告されています。なぜそんな現象が起きているのでしょうか?

はてな
Pocket
お気に入り登録

世界中あちこちで報告されるペットの行動の変化

ソファーを破壊したシュナウザー

新型コロナウイルスのパンデミックによって、世界中至るところでロックダウンが起こり、多くの人々が自宅に引き籠もる生活を余儀無くされています。

毎日仕事に出かけて日中は留守番しているのが日常だった犬や猫にとって、リモートワークに切り替わった飼い主が1日中家にいることは生活の中の大きな変化です。

そんな中、世界中あちこちでペットの行動に小さな異変が起きていることが報告されています。地球規模のパンデミックは人間にとって大きな不安とストレスですが、犬や猫たちはウイルスやパンデミックのことなど知らないはずです。

なぜペットたちは変な行動を見せているのでしょうか?

例えばこんな行動、おたくのペットはどうですか?

ソファーの下に隠れる犬

アメリカのシカゴに住む、ゼルダという犬の飼い主さんは3月から会社の仕事がリモートワークに切り替わりずっと家に居ます。オンライン会議の最中もゼルダは飼い主さんの膝の上から離れようとせず、以前よりもずっと甘えん坊でべったりくっつくようになりました。

さらに飼い主さんがトイレに行っただけで、何時間も放っておかれたようにキュンキュン鳴いてトイレのドアを引っ掻き始めます。

またフロリダに住む4匹の猫の飼い主さんは、うち1匹が壁をよじ登っては跳ね返るという以前はしなかった行動を見せるようになったと言います。他の猫たちも普段よりずっと大きな声でシャーッと唸ったりゴロゴロ喉を鳴らしているそうです。

ニュージーランドのケイティアという猫の飼い主さんは、以前は家族のことを無視していつも裏庭で過ごしていたケイティアが、家に迎えてからの4年間で初めてべったりくっついて愛情表現を始めたと報告しています。

2月下旬からずっとロックダウンされたままのイタリアでは、旅行好きでしょっちゅう留守にしていた飼い主がずっと家にいることに犬が驚き、何やら疑わしげな目線を投げてくると報告する飼い主さんもいます。

動物認知研究において、これらの行動は『転移行動』と呼ばれているものだそうです。

ペットの『転移行動』はなぜ起きる?

吠えるジャックラッセルテリア

転移行動は動物が新しいストレッサーに対処するために起きる行動です。犬や猫ではマウンティング、吠える、唸る、家具や壁を引っ掻く、クルクル回る、頻繁なあくびなどの形で現れることがあります。

私たち人間が不安な時やイライラする時に、髪をいじったり、無意識に紙にグルグル円を描き続けたり、爪を噛んだりする行動に当たります。

ではなぜ犬や猫などのペットがストレスを感じるのでしょうか?

飼い主がずっと家にいると嬉しいのでは?と考える人は多いですし、実際に大好きな飼い主と長い時間一緒に居られることを喜んでいるペットも多くいます。

アメリカオハイオ州立大学の獣医行動学のリリー教授は次のように述べています。

「ロックダウンで1日中家にいるのは飼い主だけではなく、近所の人たちの大半です。家の外の人の往来が急増することは、ペットとりわけ犬にとっては侵入者が近づいているという警戒心や不安を高めます。」

テネシー大学の動物臨床科学のゼニスソン教授は、動物にとって慣れ親しんだ日常のルーティンが中断することは心理的な混乱を引き起こすと指摘しています。

散歩のスケジュールが変わってしまったり、自宅の中で誰にも邪魔されずにいる時間やスペースが突然なくなってしまうことは、ペットにとって大きなストレスです。

飼い主の不安な信号が伝わっていることも

猫を抱きしめる女性

正体不明の伝染病のパンデミックというだけでも大きな不安なのに、ロックダウンが長引くことで仕事や経済的な心配も人間には付いて回ります。動物たちはこのような飼い主の不安信号を受け取ってしまっている可能性もあります。

エルサルバドル大学の動物認知研究者が1月に発表した研究によると、犬は飼い主がストレスから逃れようとしている時「感情的な伝染」と呼ばれるプロセスで高いレベルの不安を経験するとされています。2019年にイギリスでのリサーチでは猫にも同様のパターンが見られたそうです。

インターネットのSNS上にはこれを裏付けるような画像や動画がたくさんアップされています。過剰に着飾られた犬や猫、いたずらを仕掛けて驚くところを録画した動画。これらは極端な例ですが、こんなことが毎日続くとペットたちがストレスを感じるのも無理はありません。

さらに心配なのはロックダウンが緩和されて、ペットが長時間1匹だけでいるもとの日常が戻った時に深刻な分離不安の症状を見せる動物が増えるであろうことです。

そのような事態を避けるためにも、ずっと続けてきた日常生活のルーティンを崩すことなく、過剰にペットとべったり一緒にいることを自重することが必要です。

まとめ

コーギーと、猫を抱いた女性

ロックダウンの中『転移行動』と呼ばれるペットがストレスを感じていることを示す行動が増えているという話題をご紹介しました。

恐怖、不安、孤独、閉塞感という辛い毎日の中、犬や猫が一緒にいてくれる事は私たちにとって大きな助けとなります。そんな大切なペットたちのためにも、彼らに過剰なストレスを与えないよう、何をするべきか、何を避けるべきかを知っておかなくてはいけませんね。

《参考URL》
https://www.vox.com/the-highlight/2020/4/24/21231806/coronavirus-pets-covid-19-cats-dogs

はてな
Pocket
はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。