犬の拾い食いは危険?どんな症状が出る?
犬の拾い食いは、体調不良や命の危険を招くことに繋がります。
- タバコの吸い殻
- 吐き捨てられたガム
- アメやガムの包み紙
- 割り箸、焼き鳥の串
- ビニール袋
- 石
- ガラス片
- 炭
- 落ちている食べ物
- 人間の薬
犬は食べ物ではないものも口にする場合があり、上記のものを拾い食いしやすいと言われています。これらを食べて消化器官が傷ついたり気管に詰まったりすると、消化不良や呼吸困難の恐れがあり、状況によっては開腹手術となる場合もあります。
人間の食べ物では、タマネギやチョコレート、ぶどうやレーズン、シリトール入りのガムなどに注意が必要です。食べたものや量によって症状が異なるものの、これらの食物を食べてしまうと数十分から数時間後に嘔吐や下痢、体の硬直や震えなどが見られ、症状が進行すると痙攣や呼吸困難、昏睡状態に陥り、最悪の場合死亡してしまうこともあります。
また、他の犬の糞や鳥などの死骸を食べてしまうと、寄生虫を取り込んでしまったり感染症にかかったりする可能性があります。いずれにしても拾い食いが犬にとって危険なものであることに変わりはないので、やめさせるしつけや対処をする必要があります。
犬が拾い食いをする原因
犬が拾い食いをする原因は、本能的要因が強いとされています。犬はもともと狩猟をしてきた動物であるため、動く物を口に入れる、食べ物を口にするという行動は自然な行為であり拾い食いが危険だという認識もありません。
また、犬は舐めたりかじったりすることでそれがどのような物なのかを確かめるので、一度「おいしい」という感覚を覚えてしまうと常に何かを探すようになり、「見つけたら食べる」という行為が習慣化してしまいます。
特に子犬は好奇心が旺盛なので何でも口に入れてしまい、誤って飲み込んでしまうこともあるので注意が必要です。飼い主が慌てる様子を見て、「喜んでもらえた」と勘違いして拾い食いをくり返してしまうこともあるようです。
また、食事の量が少なく満腹感を得られていない場合やビタミンや繊維質が足りていない場合にも、栄養を摂ろうとして拾い食いをしてしまうことがあります。
犬の拾い食いをやめさせるしつけ方
食べ物は専用の容器か手からあげる
拾い食いを防ぐために、食事やおやつは専用の容器に入れるか飼い主の手からあげるようにしましょう。それ以外の場所では与えないようにすると、犬が「食べる物は飼い主が与えてくれるものだ」と学習することができます。できるだけ決まった時間にあげるようにするのもよいでしょう。
コマンドを教える
犬が物を口に入れない、飲み込まないようにするために、「とまれ」「待て」「出せ」「ちょうだい」などのコマンドを覚えさせましょう。初めはロープなど犬が飲み込みにくく咥えやすいおもちゃを使い、一緒に遊んでいる最中に動きを止めて「離せ」や「ちょうだい」などの決まった言葉を言ってください。犬がおもちゃを離したら褒めて再び遊んであげることで、徐々にコマンドを覚えていきます。
このとき引っ張り合いになってしまうと、犬が興奮しておもちゃを離さなくなったり、口の中のものを飲み込んだりしてしまうので、動きと言葉にメリハリをつけて教えることが大切です。
食事やおやつを与えるときにも、犬が食べ始める前に「待て」と言ってコマンドを守らせることで、外出先での拾い食い予防に繋がります。
飼い主に注意を向けさせる
犬の拾い食いを予防するしつけに、アイコンタクトを覚えさせるという方法があります。歩きだすときには視線を合わせてから歩き始める、ご飯を食べるときには飼い主の方を向いてから食べ始めるなど、行動が変わる前に飼い主に目で確認させることができると、拾い食いの予防に繋がります。
最初は犬をリードで固定したまま、自力では届かない位置におやつを置きます。自力で取ることが難しいと気付いて飼い主の方を向いたらおやつをあげるようにしましょう。これをくり返し、慣れてきたらリードを外したりコマンドを取り入れたりしながら、食べられる状況下であっても我慢をすることを覚えさせます。徐々におやつの量や回数を減らしていき、ご褒美がなくてもアイコンタクトができるように練習してください。
犬が散歩中に拾い食いをする時の対処法
散歩コースを厳選する
飼い主ができる対策として、犬が拾い食いをしにくい散歩コースを選ぶという方法があります。ゴミ捨て場やコンビニ、繁華街にはさまざまなゴミが落ちている可能性が高いため、これらの近くを通らない工夫をするとよいでしょう。また、草が茂っている場所はどこに何が落ちているのかを飼い主が把握しにくく、食べてしまったことに気付かないこともあるので避けた方が無難です。
空腹でないときに散歩をする
空腹でないときに散歩をすることで、犬が空腹感から拾い食いをしてしまうのを防ぐことができます。ただし食後すぐに散歩をすると胃捻転(胃が捻じれること)になってしまうリスクがあるため、食後30分~1時間程度胃を休ませてから出かけるようにしましょう。
リードの長さを調整する
散歩をするときは収縮リードなど長いリードは使用せず、リードを短めに持つとよいでしょう。犬が先頭に立ちリードが張った状態では飼い主が拾い食いを認識しにくいため、「リーダーウォーク」と呼ばれる、犬が横にいる状態で散歩をすることが理想です。
リーダーウォークのやり方は、おやつやおもちゃを使って犬が横を歩くように誘導し、犬がリードを引っ張ったら、立ち止まったり逆方向に進んだりすることで飼い主に意識を向けます。横に再び引き寄せ、落ち着かせてからまた歩き始めるようにしてみてください。
アイコンタクトやコマンドを習慣化する
アイコンタクトやコマンドが習慣化できると、事前に拾い食いを防げるだけでなく、物を口に入れてしまった場合でも犬に吐き出させることができます。犬の集中力は10~15分と言われているので、家の中や庭、拾い食いの心配のない道路などでこれらのしつけを行うとよいでしょう。
散歩中は犬に下を向かせないように適宜呼びかけたり、アイコンタクトを取ったりするなどして、異物に気付かせない、近づかせない、口に入れさせないことが大切です。
犬の拾い食いを防止するグッズ
ターキー 愛情口輪
犬の口元を覆うことで、拾い食いを予防できる口輪です。メッシュ素材を使用しているので通気性がよく、季節を問わず使用することができます。サイズ調整ができるようになってはいますが、口周りと口先の長さによって対応サイズが異なるため、飼っている犬に合ったものを選んでください。
quack アヒル型マズル
アヒルの口の形をしている、見た目にもかわいい拾い食い防止マズルです。やわらかいシリコン製なので犬の肌にも優しく、汚れても簡単に洗うことができます。イエローの他ピンクやブルーもあるので、リードや服の色に合わせて選ぶのもよいかもしれません。
マナーコール
拾い食いや無駄吠えをしたときに、超音波を出して犬の注意を引くためのグッズです。機械は片手に収まるサイズで、ボタンを押すと犬にしかわからない超音波が発生します。ボタンを押すだけなので散歩中に大きな声を出すことなくしつけをすることができます。
ファンタジーワールド ノーバークカラー
もともとは無駄吠えをしつけるためのグッズですが、音と振動を利用して拾い食いのしつけにも応用可能です。軽量なので犬への負担が少なく、感度も2段階に調節ができます。生活防水設計のため、散歩中に急に雨が降ってきてしまったときも安心です。
まとめ
犬の拾い食いは命に関わる危険な行動であるため、しつけや対処をすることで事前に予防する必要があります。しつけをしても拾い食いをやめない場合は、ドッグトレーナーに依頼したりしつけ教室に参加したりするのもよいでしょう。
もしも犬が拾い食いをしてしまったら無理に吐かせることはせず、早急に動物病院を受診して獣医の指示を仰いでください。その際、何をいつ、どのくらい食べたのかをできるだけ細かく伝えることが大切です。拾い食いを防止するグッズも売られているので、それらも利用しながら愛犬の命を守ることができるとよいですね。
ユーザーのコメント
30代 女性 ゆず子
うちはこの方法はダメでしたが多くのわんちゃんには有効だと思います。本当に道には色々な物が落ちていますよね。ちょっと前は鶏の胸肉(生)が草むらに1枚落ちて(?)ました。誰がどうやって?なぜ?と不思議に思いましたが、思いもしない物が落ちてる事があるので気をつけなければいけないなぁと。そして、マナーとしてポイ捨てをしない世の中にしていかなければと改めて感じました。
20代 女性 りん
40代 女性 小夜
30代 女性 レナ
20代 女性 ロラン
40代 男性 eda
そういえば良く利用するドッグランで、以前チョコレートがばら撒かれていたという悪質ないたずらがありました。早朝に利用された方が見つけて掃除をしたそうですが、ドッグランですのでリードから放たれた犬は食べてしまう恐れがあるので心配です。拾い食い防止のため、飼い主のOKサインがあるまでは、何も食べてはいけないということを教える必要を感じました。
女性 バキューム
40代 男性 キュアパパ
犬にも非常食にガムを常に置いて置けば拾い食いはしませんよ(*^^*)
犬に取って、拾い食いやゴミ箱をあさる行為は飢えなのです(ノ_<。)
冬場は特に犬も脂肪が必要なのに、太るからとか、見た目が悪いとか、健康的じゃないとか、拾い食いをさせているのは飼い主のエゴです(*^^*)
拾い食いをする方が恥ずかしい事ではないですか・・・
動物は全て冬場は脂肪を貯める物です(^_^)v
女性 コロ
散歩中、愛犬はニオイを嗅いだだけだったのですが、急性肝炎になったことがあります。有毒な何かが撒かれていたのだと思います。除草剤などは口に入れなくても、鼻から摂取するだけでとても危険です。
怪しいものが落ちていた時はなるべく遠回りにしたり、リードを引いて「ダメ!」というようにしています。
女性 伊達巻
20代 女性 みけ