犬の悪性リンパ腫の症状や治療法について

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犬の悪性リンパ腫の症状や治療法について

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犬の悪性リンパ腫は、体内のリンパ系がガン化する血液のガンです。一般的な治療法は抗がん剤による化学療法。早期発見するには、日ごろからの愛犬とのスキンシップが重要です。

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の悪性リンパ腫の概要

医療器具

犬の悪性リンパ腫とは、リンパ節が腫れていったり、食欲不振、嘔吐や下痢など、様々な症状が起こりえる病気です。発症する場所によっては、皮膚に腫瘍が出来たり、免疫の低下をおこす病気です。
それでは、その発症メカニズムについて詳しく見て行きましょう。

犬の悪性リンパ腫は、カラダの中のリンパ系球がガン化することで発症します。

リンパ系は、骨髄(こつずい)、胸椎(きょうつい)、リンパ管、リンパ節、脾臓(ひぞう)、扁桃(へんとう)、腸内のパイエル板などで構成されており、カラダの外から侵入した病原菌や、カラダの中で発生したガン細胞を撃退し、カラダを守る働きをします。

風邪をひいたとき、扁桃腺が腫れることがありますよね?
それは、扁桃にあるリンパ節のなかで、リンパ球や白血球が病原菌を追い出そうとたたかっているからです。

ところが、カラダが弱っていたり、免疫力が低下していたりすると、病原菌やがん細胞を撃退することができず、病気にかかってしまいます。
犬の悪性リンパ腫の場合、ガン化したリンパ球がリンパ管を通って、増殖しながら血液に流れ込み、やがては全身に広がっていきます。

このことから“血液のガン”ともいわれます。

犬の悪性リンパ腫の症状

SOS

犬の悪性リンパ腫は、リンパ系のどこがガン化するかで症状は違います。

たとえば、犬の悪性リンパ腫のおよそ80%は、「多中心型」だといわれています。
多中心型とは、下顎(かがく)リンパ節、胸腔(きょうくう)リンパ節、脇の下リンパ節、鼠径(そけい)リンパ節、膝窩(しっか)リンパ節などが腫れたり、シコリができたりします。

ほかには、「前縦隔(胸腺)型」、「消化器型」、「皮膚(その他)型」に大別されますが、どの型であっても、初期段階でガンを発見することが大切です。
もし以下のような症状が愛犬に見られたら、かかりつけの獣医師にすぐに相談してみてください。

犬の悪性リンパ腫の主な症状

  • 皮膚にシコリがある
  • カラダの一部が腫れている
  • 環境は整っているのに、呼吸が苦しそう/または呼吸困難になっている
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 体重の激減
  • 動きたがらない

また、大好きなおやつを食べたそうにしているのに食べない…などといった場合は、口の中にガンが発症していることもありますので、愛犬のSOSを見逃さないようにしましょう。

犬の悪性リンパ腫の原因

犬の悪性リンパ腫の発症原因は、遺伝的素因が推測されていますが、まだ解明されていません。

犬の悪性リンパ腫にかかりやすい犬種

ラブラドール・レトリーバー、ボクサー、バセット・ハウンド、スコティッシュ・テリア、セント・バーナードなどです。

犬の悪性リンパ腫の予防と対策

原因が解明されていないため、これといった予防法はありません。
しかし、毎日の生活とケアのなかで、免疫力を高めたり、早期発見することはできるはずです。

犬の悪性リンパ腫の予防

  • 栄養のある食事をバランスよくあげる
  • 適度な運動をする
  • ストレスをためないようにケアをしてあげる

犬の悪性リンパ腫の対策

  • ブラッシングや口腔内ケアをしながら、シコリや腫れがないか、毎日チェックする
  • 食欲が落ちたとか、大好きなおもちゃに反応しないとか、少しでも様子がおかしいと感じたらすぐに獣医師に相談する
  • なんでも相談でき、信頼できる獣医師を探す
  • 獣医師に疑問を感じたり、治療方針に納得できなかったりしたら、別の病院での診断も受けてみる

ほかにも、半年に一度、あるいは年に一度、定期的に血液検査をしてもらうのもいいかもしれません。
愛犬の健康チェックをつづけることが、早期発見につながります。

犬の悪性リンパ腫の治療法

先生

犬の悪性リンパ腫は、血液にのって全身を巡るガンのため摘出手術はおこなわず、抗がん剤治療による化学療法が一般的です。

比較的、抗がん剤が効きやすいガンだといわれおり、早期に治療がはじめられれば、状態は改善します。
ただ、状態がよくなったとはいえ、全身のガンがすべて消えたわけではありません。信頼できる獣医師の指示に従って、適切に治療をつづける必要があります。

また、腫瘍が腸管をふさぎ腸閉塞を起こした場合や、腫れた脾臓が破裂して内出血を起こした場合などには、手術をすることもありますが、ここで重要になるのは、飼い主さんの判断です。

症状が進めば愛犬の体力は落ちます。そこへ、手術のために全身麻酔をかけるのは、命を危険にさらす行為にもなりかねません。一か八かの判断をゆだねられますが、担当の獣医師としっかり話し合いをし、悔いの残らない判断をしましょう。
愛犬にとっての最善の治療法は、愛犬の年齢や症状に応じて、飼い主さんが判断してあげることなのかもしれません。

▼犬の病気を症状や病名から調べる▼
犬の病気大辞典!知っておきたい基礎知識

ユーザーのコメント

  • 50代以上 女性 K9-ABC

    悪性リンパ腫は発見が早ければ比較的治療しやすい印象で少し安堵しました。ブラッシングで愛犬をよく触る方ではありますが、万が一の病気の兆候がないか、よく観察する必要を感じます。また、愛犬も8歳を超えて中年期、病気の早期発見がますます重要だと思われますので、些細な変化も見逃したり軽く見たりしないように飼い主の責任を果たしたいと思います。
  • 30代 女性 スーガチ

    身近な所に癌に詳しい獣医師がいる動物病院があるといいですよね。設備も人並みのものが揃っていて、治療の選択肢がたくさんあると助かります。でも、やっぱり気になるのは医療費と愛犬の小さな体に与える負担です。早期発見できるよう、車の定期検査パック(みたいな健康診断パック?)が普及するといいかもしれないと感じました。
  • 20代 女性 ヨンヨン

    リンパ腫は主に抗がん剤治療になり、どの部位のリンパ腫かによって抗がん剤の種類が変わります。リンパ腫の場合、完治はできません。寛解といって、病気が治ったかのような状態が続くこともありますが、再発する犬も多くみられます。抗がん剤の副作用には、人間のような脱毛などはほとんどなく、食欲不振や嘔吐下痢などの消化器症状、血液検査で白血球や肝酵素の異常値等、様々挙げられます。また、抗がん剤の種類によって副作用も変わります。抗がん剤治療については、獣医師に副作用について詳しく聞いた上で選択すべきです。
  • 50代以上 女性 匿名

    9歳のMダックスを皮膚の悪性リンパ腫で失くしました。10ヶ月前にトリミング先で皮膚炎みたいだから受診を勧められました。少しして左肩に3センチ位のかさぶたが出来、受診しました。軽い皮膚炎と言われ塗り薬をもらい様子を見てたら左脇が弾けて膿が出ました。急いで受診したら詳しい検査をするとの事ででも検査より手術をする方が良いとの事で10月30日に手術を受けました。それから膵炎になって治療して抗がん剤が始まりました。飲み薬を2回した位から肝臓の数値が上がりました。
    一時、抗がん剤をストップして経過観察してすると左側のお腹辺りに2センチのシコリが二ヶ所出来、検査結果はリンパ腫で
    今度は、点滴の抗がん剤を一度して経過観察、2回目を4月30日にする予定でしたが
    血液検査の結果が悪くて出来ませんでした。この日に私は、孫を遊びに連れて行く為に病院に預けてました。
    翌日の2時のお迎えの予定でしたが病院から電話がかかり朝、一度吐いてから急に足が立たなくなり今、酸素の供給が出来るのケージに入ってますとの事で、病院に行くと横になって目を開けてました。名前を呼んで撫でたら鼻をヒクってさせて涙が出てる様にも見えました。
    私は、亡くなる前日に一緒にいてあげる事が出来無かった事が悔やんでも悔やみきれません。涙は、辛いからでしょうか?
    結局、その日の夕方に血液が濁り心臓に上手く行かなくなり亡くなったったと言われました。
    今は、私が抗がん剤治療を選んだから死んだのかとか全て後悔してしまいます。
    辛くて死んだら会えるのかとか考えてしまいます。
  • 女性 Iyasume

    悪性リンパ腫は、体の中のリンパ系がガン化することで発症していくとのことですが、考えただけでもゾッとする病気です。しかし、主な症状もどのような病気にも表れるような症状なので、愛犬を病院へ連れて行って悪性リンパ腫だと判断されたらショックだと思いました。実は我が家の最初の愛犬はガンで亡くなっています。老犬だったということもあり、手術も耐えられるか分からないということだったので、家で引き取り最後を見送りました。人間も気を付けなけらばならないですが、犬がガンになった場合もとても大変です。記事の中にあった予防方法でシコリや腫れがないか、毎日チェックするが挙げられていましたが、これはとても重要だと思いました。日々のチェックが病気を予防できるので、いつも愛犬を気にしてあげた方が良いですね。
  • 40代 女性 よしみ

    我が家の愛犬ヨークシャーテリア7歳です。
    2日前に頭や首を撫でていたときに大きなしこりがあることに気がつきました。
    しこりは下顎、人間でいう首のリンパ節あたりです。
    ちょうどフィラリアの薬をもらいたかったのですぐ獣医にみてもらいました。問診触診血液検査細胞診などをしてもらいましたが。獣医の先生にはあまり良い返事を頂けずその話ぶりからは悪性リンパ腫かとおもいました。
    検査結果が一週間ほどかかるといわれて確定はしていませんが、最悪の状況を覚悟しています。腫瘍と言われています。
    今後は抗がん剤しかないとおもうのですが経済的事情により抗がん剤をうけさせてあげられません。自分の無力さと情けなさに涙がでます。悔しいです。
  • 10代 男性 助けたい

    ビーグルの口元に、なにか塊が垂れ下がってきました。痛みはなく、痒みもないです。食欲もあり、元気です。家の外でいつも小屋の中に入れられ遊んだりしないと言うのも原因でしょうか。ストレス性なんでしょうか。歳は14です。詳しい方、お願いします。情報を下さい。
  • 30代 女性 ひまわり

    悪性リンパ腫はガンの一種なんですね。見落としてしまうと体全身に広がるかもしれないと知れて良かったです。私も体調を崩した時にリンパ線が腫れた経験があるので、あまり怖いとは思っていなかったのですが、犬の場合は注意した方が良さそうですね。これからはスキンシップの時にでも、犬にしこりや腫れがないかチェックをして悪性リンパ腫を予防したいと思います。
  • 50代以上 女性 匿名

    我が家の柴犬が脾臓肥大
    ガンになって今入院中で非常に危険です、貧血がひどいので輸血してます、最期が近いので家につれてこようと、どうしたらいいですかね⁉
  • 女性 もなか

    悪性リンパ腫、病名だけ見ると進行が早くて命に関わりそうなイメージでした。
    とにかくこの病気だけじゃないですが、犬の健康は飼い主がいかにして早く見つけるかということにかかっているんだな、と病気の記事を読む度に気が引き締まります。
    欠かさず毎日愛犬と充分なスキンシップを取らないといけませんね。
  • 女性 たけのこ

    こういった早期発見して早期治療しておけば大丈夫な病気は、読んでいてどきどきしてしまいます。愛犬の場合きちんと早期発見してあげることができるかと不安になってしまうのです。毎日ブラッシングにマッサージ、やっていますが見つけられるかな・・・。
  • 50代以上 男性 匿名

    愛犬が、リンパ腫で、お星様になりました。
    除草剤が、リンパ腫の原因と確信してます。
    モサントのラウンドアップが、発癌性があり、世界中で、大問題になってますが、日本では、禁止になってなく、野放し‼️
    皆で、獣医学会で、医学会て、こえを上げて、至急、販売禁止にしましょう‼️
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