犬のしつけ直しは何歳まで大丈夫?
犬のしつけは何歳でもできます!
結論から先にお伝えしますが、犬のしつけは何歳になっても、しつけ直しすることができます。逆に言うと、どんなにしつけがしっかりとされている成犬であっても、いくつになってもしつけは必要です。
愛犬を子犬の頃に迎え入れたご家庭では、吠え癖や噛み癖が直らなかった子に対しては「しつけに失敗したな…」と感じ、しつけ直しを考えるでしょう。また、保護犬は成犬になってから迎え入れることがほとんどなので、成犬からしつけがスタートします。
犬は甘やかすとどうなる?
我が家の愛犬は現在4歳ですが、1歳の年齢の1年間を病気の治療に費やしました。この1年間はほとんどお散歩に行くこともできず、自宅から外に出るのは病院のときだけ。自宅でも安静に過ごすようにとの指示が出ていたので、走り回らないよう、またジャンプなどしないよう、なだめすかせて1年間を過ごしましたが、かなり甘やかせてしまったと思います。
しつけの面を考えると甘やかせてはいけないのですが、身体の面を考えると、要求に応えることで、飛んだり跳ねたりなどの行動を制御することができたので、愛犬との接し方に悩みました。
結果、私の中では「しつけは何歳になってもできる!今は健康を取り戻すのが1番!」と言う考えに落ち着き、この1年はトイレのしつけや、噛み癖、吠えなど、最低限のしつけは行っていたものの、遊んでほしい、一緒にいてほしいなどの要求に対しては甘やかせていたと思います。
そのため、我が家の愛犬は、家族以外の人や、知らない犬を全く受け付けない、内弁慶な性格、また無駄吠えが少ない犬種と言われる犬種ですが、特定の物事に対しては吠えてしまう性格に育ちました。しかし、多少わがままな一面はあるものの、家族に対しては優しくて、愛情深くとてもいい子です。
飼い主としては内弁慶な性格を直して、お友達を作ること、また無駄吠えをするのも、寂しさや不安から吠えているので、「大丈夫なんだよ」と言うことを教えてあげられるしつけをこれからもしていきたいと思っています。
成犬になってからのしつけは、子犬と比べるともちろん大変です。しかし、犬のしつけは何歳になっても遅いことはありません。もし、愛犬のしつけに失敗してしまったと感じている飼い主さんも、粘り強い根気と、愛犬に対する愛情、また努力でしつけ直しをすることができるので一緒に頑張りましょう。
犬のしつけ直しを成功させるコツ
犬のしつけは、もちろん子犬の頃に全て学習してもらうことが理想的ではあります。しかし、犬のしつけはそう簡単なものではありません。そして、全ての犬が人から見て完璧な犬もあまりいないはずです。しかし、噛む、吠えるなど周囲に対して迷惑になる行為は、極力早くしつけ直しをできた方がいいですよね。
1歳を過ぎてからの犬へのしつけ方は、基本的には子犬に対して行うしつけ方と同じです。しかし、子犬よりも根気と時間が必要になります。何度も繰り返し同じことを教え続ける根気と一貫性を持つことも重要。
一貫性に関しては、言葉や行動はもちろん、飼い主さんの気持ちに矛盾がないことも大切です。犬は飼い主さんの気持ちを敏感に察知する生き物。飼い主さんの気持ちに疑問や不安、迷いなどが生じていると、愛犬も同じ気持ちになってしまいます。飼い主さんは強い気持ちを持って愛犬にしつけをしていってください。
無駄吠えをやめさせるしつけ
まず、愛犬の日々の生活状況を今一度、考えてみましょう。もし、お散歩が不十分で運動不足になっている場合、そのストレスから吠えてしまう子もいます。しっかりと運動量を満たし、ストレス発散することで無駄吠えが収まることもあります。
犬が無駄吠えしてしまうのは様々な理由があります。上記のようにストレスを発散するために吠えることもあれば、不安や警戒心、要求するために吠えることも。我が家の愛犬の場合は、不安と要求のふたつの気持ちから吠えているように思います。毎朝のことですが、夫の出勤時に「行かないでー」という気持ちが痛いほど分かる吠え方をします。
寂しさの気持ちから吠えているのは分かるのですが、愛犬のわがままさも伝わってくる行為で、かなり興奮しているのが分かります。私が愛犬の隣に座って背中を撫でながら「大丈夫、夜には帰ってくるよ」と声をかけると、なんとか気持ちを沈めて吠えることを止めます。本当は自主的に止めてほしいのですが、愛犬が「大丈夫なんだ」と分かってくれるまで、毎日、背中を撫で続けようと思っています。
ご自宅の愛犬が無駄吠えをするのであれば、吠える理由が必ずあるはずです。まずは吠える理由をしっかり確認し、それぞれに合わせた対処法を根気よく続けましょう。
噛むのを止めさせるしつけ
子犬の頃に「噛むのはイケないこと」と学習できなかった犬は、成犬になっても噛む癖がぬけません。原因は遊びの延長だと思っている、飼い主さんを信頼していない、恐怖心や本能から噛んでしまうなどが考えられます。いずれにしても噛むことがダメなこととは理解していないので、教えてあげなければいけません。まず、しつけの前に愛犬と飼い主さんの関係性はどうですか?
犬はご飯を食べることも、お散歩に行く時間も、寝る場所も、生活の全てを飼い主さんに依存している生き物です。飼い主さんの存在がなければ愛犬は生きていくことができません。犬にとって大きな存在である飼い主さんとの関係性は、深い絆と信頼関係が重要になります。愛犬に「飼い主さんに守ってもらっている」ということを認識してもらった上で、しつけを行いましょう。
- 低い声で叱る
- 噛んでもよいおもちゃを与える
- 噛み癖防止のグッズを使用する
基本的には子犬に行うしつけ方と同じです。とにかく根気が必要で、飼い主さんがあきらめたい気持ちになるときもあるくらいだと思います。噛み癖に関しても一貫性と努力の気持ちを忘れずにしつけを続けてください。
ただ、ひとつだけ、周囲の方や飼い主さんを含めた「人を噛む犬」に関しては、人間が大怪我をしてしまう恐れがあります。成犬になってからのしつけは、ドッグトレーナーさんの力をお借りした方が確実に早くできますので、力が強い大型犬や攻撃性の強い犬などは、プロの方と一緒に努力するのもひとつの選択肢だと思います。
まとめ
個人的には愛犬が、完璧な賢い犬である必要はないと感じています。ちょっとおバカなところもご愛嬌で愛すべき一面ですよね。しかし、飼い主さんとしては「ここだけは直してほしい…」と感じる部分もあるかもしれません。また、愛犬自身を守るために必要なしつけも多くあります。
成犬になってからのしつけは、「もう無理なんじゃない?」と感じてしまうほど大変なのは事実です。毎日、コツコツ努力することが大切。心が折れそうになってしまったらプロの方の力も借りましょう。