犬のてんかんの対処法!症状と原因、治療法や付き合い方まで

犬のてんかんの対処法!症状と原因、治療法や付き合い方まで

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犬のてんかん発作は突然発生するものです。犬がてんかんで全身けいれんなどを起こしてしまったら、どのような対処をすればよいのか分からなくなってしまう飼い主の方もいると思います。今回は、犬のてんかんが起こる原因や症状、けいれんが起こったときの対処法や治療法、飼い主が普段の生活で気をつけることなどについてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬はてんかんを発症しやすい動物

てんかん診察される犬

てんかんとは、全身性のけいれんなどの発作や意識障害が繰り返し起こる病気です。「てんかん」というのは病気の名前で、てんかん発作は症状にあたります。特に犬はてんかんを発症しやすい動物と言われており、およそ100頭に1頭から2頭の犬がてんかんを発症しています。

犬のてんかんは、意識が残っていて体の一部分が痙攣しているような状態を指す「部分発作」と、ほとんど意識がなく全身が激しくけいれんする「全般発作」があります。老犬に見られるのも、全般発作であることが多いようです。

てんかんは、普段はいつもどおりの生活が送れていても、突然大脳から異常に強い電気信号が出されることによって発作が起こります。また、犬のてんかんは繰り返し起こると突然死に繋がることもあるようです。

犬のてんかんの原因

舌を出したまま寝ている犬

てんかんという病気は、犬種に限らずどの犬でも発症する可能性があります。原因は、大きく分けて遺伝や環境、病気などの要因が挙げられます。

遺伝

犬のてんかんの遺伝要因とは、先天性の発作を指します。このてんかんを起こす遺伝子は現在では特定されておらず、犬の家族の病歴を調べるしか方法はありません。傾向としては、犬が生後10カ月から3歳の間にてんかんの症状が出ることが多いようです。

有害物質

有害物質を摂取したことが原因で、てんかんの症状が出ることがあります。農薬や薬品、有害な化学物質などが口に入ってしまうことを避けるためにも、犬の手が届かないところに置くようにしましょう。

病気

てんかんは原因不明なことも多いですが、老犬の場合、てんかんの要因となっている病気が進行しているケースも考えられるので注意が必要です。

また、頭部外傷や感染症、脳腫瘍、脳腫瘍といったさまざまな病気から起こる場合もあるので、何が原因になっているかは獣医師の診察によって判断されます。

犬のてんかんの症状

てんかんの犬が横たわる

犬のてんかんの症状として挙げられるのは、脳の神経細胞が異常に興奮して起こる発作で、一時的なものと、連続して起こるものに分けられます。

発作の頻度は犬によってさまざまで、毎日起こす犬もいれば、1年に1回の頻度でしか起こらない犬もいます。発作は自然に治まりますが、慢性の脳の病気ということから発作の頻度は進行していく可能性があります。

犬のてんかん発作が起こる前兆や症状として、以下のことが挙げられます。

  • 落ち着きがない
  • 口をクチャクチャさせる
  • よだれが出る
  • 意識を失う
  • 全身痙攣を起こす
  • 手足や顔面などの一部に痙攣を起こす
  • 手足を無意識にバタバタさせる
  • 一定の場所でくるくると歩き回る

犬は、てんかん発作が重度になると、短い間隔の発作を何度も繰り返したり、発作が長く続いたりする群発発作が起こることがあります。その状態は「てんかん重積」と言われており、1日に3回以上起こる発作が、30分以上続きます。

通常のてんかんとは違い、脳に十分な酸素が行き届かなくなると重い後遺症が残ることがあり、ときには命に関わる危険な状態に陥り、死亡する場合もあるので早急な処置を行う必要があります。

犬のてんかん発作後の対処法

毛布にくるまる犬

犬のてんかんの症状は、眠っている夜間や早朝に起こることが多くあります。対処法としては、まず落ち着いて発作が治まるのを注意深く見守りましょう。

発作の状況を観察する

てんかんが疑われる状態になった場合は、まず犬の近くに危険なものがないかどうか、あるいは落下するような危険な場所ではないかなど、安全の確保をしましょう。

発作後は診察のため、どのような症状で何回てんかんの発作を繰り返したかなどの経緯をなるべく詳細にメモしたり、発作の状況を撮影したり、発作の状況を詳しく伝えられるようにしておくことが大切です。

発作状況の観察は、犬のてんかん発作の型を決めるときに非常に重要になります。苦しんでいる愛犬の動画を撮るのは精神的に辛いものがありますが、撮影をしておくことで獣医師に症状をわかりやすく、正確に伝えられます。

病院を受診する

犬のてんかん発作は、通常数秒から2分以内におさまります。けいれんが10分以上続いたり、意識が戻らないうちに次の発作を起こしたりを繰り返している場合には早急に病院へ連れて行く必要があります。

それ以外にも、嘔吐などの症状が見られるときは、嘔吐物が気道に詰まって呼吸困難で死亡に繋がらないよう、気道の確保や嘔吐物を取り除く必要があります。口の中に嘔吐物や異物がある場合は、取り除いてあげてください。そのとき、飼い主は指を噛まれないよう注意しましょう。

犬のてんかんの治療法

犬のてんかん治療

飼い主は犬のてんかんの治療を始める前に、てんかんが起こる原因や発作時の対処法を知る必要があります。その上で、定期的な病院での診察と適切な治療を行っていくようにしましょう。犬のてんかんの治療法としては、以下のようなことなどが挙げられます。

犬のてんかん治療は、「抗てんかん薬」という薬を飲み続けていく治療が中心になります。この薬はてんかんそのものを治す薬ではなく、発作の回数を減らしたり、発作の症状を軽くしたりすることが目的です。

抗てんかん薬を飲み始めた後は、いつもより眠りがちになったり、歩き方がいつもと変わったりする症状が見られることがあるようです。ほとんどは一過性のものなので、かかりつけの獣医師と相談しながら薬と付き合っていくようにしましょう。

犬のてんかんの寿命への影響

うなだれている犬

犬がてんかんになったからといって、必ずしも寿命に影響があるとは限りません。てんかん自体は死に直結する病気ではなく、てんかんの発作が起こった後は、最初はフラフラとしていますがその後は何もなかったかのように振る舞う犬が多いようです。しかし、激しい癲癇が起きた時には意識が戻らなくなってしまったり、癲癇発作が止まらなくなってしまったり、呼吸困難が起こることもあります。癲癇で大切なことは発作の頻度が増えないように投薬することです。

その発作が一過性のものと飼い主が勝手に判断するのは避けましょう。犬のてんかんの発作が起こった原因を知り、適切な処置を行うこと、またかかりつけの獣医と相談の上、今後の対策を決めておくことが大切になります。

犬のてんかんとの付き合い方

診察中の犬

犬のてんかんは治療しても完治することが少ない病気です。てんかんと上手に付き合っていくため、日頃からてんかんのことを考慮し、犬のケアを行っていくのが望ましいようです。どのようにすれば犬と安心して過ごせるを考えてみましょう。

サプリメントやほかの薬との併用は確認して

サプリメントや果物、ほかの薬と併用する場合は副作用が起こる可能性があります。必ず獣医師に確認し食べてよいもの、悪いものや併用してはいけないサプリメントにはどのようなものがあるか、飲ませ方について確認してください。

水場は避ける

犬が水泳中にてんかんを起こしてしまうと溺れてしまう危険性があります。基本的には、今までどおり運動をしてもよいですが、発作が起こっても問題のないような場所で遊ぶようにすることが大切です。

発作中の噛みつきに気をつける

てんかんの発作が起こったときは、飼い主の手であっても混乱して噛み付いてしまう危険性があります。初めて症状が出た場合は驚いてしまうと思いますが、飼い主は慌てず、発作中に犬の口に手を近づけないようにしましょう。

また、発作後の症状として嘔吐が見られ、口の中の嘔吐物や異物を取り除く際にも噛みつかれないよう注意する必要があります。

長時間の留守番はさせない

てんかんの犬を留守番させるときは、転倒や怪我などが起こらないよう、ケージなどの決まったスペースを用意してあげるとよいです。

また、ドックカメラを設置するなど、常に留守番中の犬の様子を観察できるようにしましょう。留守番は長くても2時間ほどにするなど、犬の症状や発作の状態にあわせた適切な方法を知る必要があります。

犬のてんかんに関するまとめ

てんかんでぐったりする犬

もしも犬にてんかんの発作が出たら、まずは落ち着いて様子を観察しましょう。数秒から数分で元の状態に戻り、発作を繰り返さなければ大丈夫です。

飼い主は、犬の日頃の様子や気づいたこと、てんかん発作の起きた日時や回数などを記録し、前もって正しい知識を得ておくことが大切です。また、様子がおかしい場合はすぐに獣医の元に連れていくようにしましょう。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 ken

    うちの犬は軽度のてんかん持ちの疑いがあります。
    初めて見た時は震えているだけかと思ったのですが、小刻みに震えながら尻尾を股の中に入れて消え入りそうな声でピーピー鳴きながらクルクル回る姿に違和感を覚え、スマホで撮影をしたものを獣医さんに送って見てもらいました。すると恐らくてんかんの初期症状だろうとのことでした。
    てんかんは、発作を起こしているところを見せないと診断が出来ないため、もし犬が発作を起こしていたら手が空いている人がいたらスマホで撮影をしておいてもらうことをおすすめします。
    またてんかんの発作時に恐いのが、痙攣発作を起こしている際に頭を打ち付けたりしてしまう事故です。愛犬を安全な場所にうつして、嘔吐物や舌で呼吸が妨げられないようくれぐれも配慮が必要です。
  • 投稿者

    女性 シュナ

    わたしのまわりにもわんこにもてんかんの方はいらっしゃいませんが、自分でコントロールできるものではないので、発作の際は本当に注意が必要だと思います。うちのわんこは3歳のシュナウザーですが、今のところこういった発作の兆候はありません。ですが、こういった記事や病気のことを知っていくと、自分のいないときに発作が起きたら、、高いところや階段にいるときだったら、、などなど心配がつきません。うちはお留守番のときは決まったスペース内での自由行動なので転倒や怪我などの2次災害は防げると思いますが、てんかんもちのわんこの飼い主さんは本当に目が離せなくなりますよね。人間でもコントロールができない病気なので、わんこへの治療法発見もまだまだ先になりそうです。発作が出ないことを祈りつつ、発作を起こしたときは冷静な対応を心がけたいと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 モカ

    うちはミニチュアシュナウザーを飼っています。てんかんとはまだ診断がついていないのですが、先日急に昏倒しました。あまりのことに驚いてすぐに病院に連れて行ったのですが、連れて行く道すがら何事もなかったかのように意識を取り戻したのでてんかんかもしれないという診断でこの次同じようなことがあったら写真なり動画なりを撮っておくよう言われて返されたことがあります。それ以降今のところ意識を失うようなことはないのですが、それ以来はよく注意してみているようになりました。
    はじめてのことで私も本当に慌ててしまってよく観察もしていなかったので、いろいろ可能性のお話をしていただきましたが、あまり憶えておらず情けない飼い主です。
    一回大きな動物病院で全身診てもらうよう勧めていただきましたが、全身麻酔を考えるとかわいそうな気がして迷っています。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    4歳のビーグル女の子

    はっきりは覚えてないのですが初めての発作は2年以上前だったと思います。
    朝方嘔吐後に突然、全身痙攣の発作
    それから半年に1回程の間隔で同じような発作があり
    今年に入り発作の間隔が短くしかも1度発作が起きると4時間位おきに発作が起きる様になりました。
    食事療法やハーブを頑張ったのですが先日2ヶ月振りの発作
    2日間に渡り計7回もの全身痙攣発作が起きてしまいました。

    遅かったかもしれませんがその2日間の発作後に投薬療法開始しました。
    2日間の発作後も2日間はイラつき、顔の痙攣、足腰のふらつきがありましたが
    薬が効いたのか投薬2日後にはそれら痙攣も治まり元の愛犬に戻ってます。

    お薬は副作用の少ないとされているゾニサミドを1日2回半錠です。
    以前より座薬は常備してます。
    今のところ副作用はないかな?ビーグルなので前から食いしん坊でしたし
    てんかんには糖質が大事との事で焼き芋やアイスクリームを食事療法に取り入れてるので以前に比べかなり太りましたが(笑)

    重責発作を何度も経験しているので油断せず
    お薬に食事療法これからも頑張ります♪
  • 投稿者

    50代以上 女性 さんご

    10歳のトイプールは、2歳の時に発作をおこしたました。30分経っても治まらず、救急病院へ。MRI検査で、他疾患が無い事を確認し、最終的にてんかんと診断されました。重い発作をおこす為、抗てんかん薬を飲ませる事は迷いませんでした。いずれ悪化していていく事も覚悟していましたが、薬の量も増やす事なく、8年経ちました。発作は時間が短くなり、季節の変わり目は増えますが、3ヶ月以上来ない事もあります。疲労、環境の変化も関係があるようです。薬の血中濃度検査をしながら、ずっと同じ病院でお世話になり、トリミングも病院付属のサロンにしています。服薬で、肝臓の数値が気になりますが、信頼出来るドクターと、年中無休24時間対応の病院のおかげで安定しています。発作を起こしたら、まず時間を確認します。投薬は1日2回が生涯続きますが、悪化せずにここまでこられましたので、頻度が多い発作の場合は、投薬治療が良いと思います。
  • 投稿者

    20代 女性 みづき

    雑種 2歳 男の子
    ずっと元気に過ごしていたのですが3日前に発症してしまい1日に何度も痙攣を繰り返し尿も便も漏らしてしまい発作が落ち着いた所で動物病院に連れていった所、入院と検査の結果てんかんと診断されました。元は捨てられていたのを連れ帰った子で家に来てからは祖父がとても可愛がってお世話していたのですが最近祖父が入院してしまい祖父が帰ってこないのもストレスの原因に繋がってしまったのかなとも思います。今はまだ軽い発作がおさまらず入院していてこれから薬での治療になるそうです。
  • 投稿者

    30代 女性 ひまわり

    以前てんかんを起こしたわんちゃんを見たことがあるのですが、その時はとてもビックリしました。飼い主さんは慣れていらっしゃったのか、落ち着いて対応していましたが、てんかんの原因を知らない私にとっては衝撃でした。。。記事を読んでみて思ったのは、やはり素人では判断や対応が難しいと事と、獣医さんと相談しながら飼い主さん自身もてんかんを勉強してと向き合う事が大切だなと思いました。
  • 投稿者

    女性 もなか

    私の愛犬、おそらく軽いてんかん持ちだと思います。
    激しい発作を起こしたことはありませんが、原因不明の震え症状が年に数回あります。少し時間が経つとケロッとしているので、病院へ連れて行ったことはありませんので、正確にはわかりませんが。コメントを見ていて、そうですね、動画撮影をして獣医さんに診てもらえばいいのかとなるほどです。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    てんかんの原因は遺伝だけだと思っていたのですが、ストレスや内臓疾患も影響するんですね。愛犬は飲んでいる薬のせいもあって肝臓と腎臓の数値が少し高いので、よく注意しておこうと思いました。
  • 投稿者

    40代 女性 七ちゃんママ

    ブルドッグです。女のコ2歳3ケ月。
    昨日頭が痙攣しているのを発見!
    ショックです。
    病院に連れて行こうと考えてましたが、10秒位の痙攣を15~20分の間に5~7回位していたように思います。
    動画を撮ろうとしましたが、痙攣しているのがわかるのは、2~3秒位を2種類。
    調べていくうちに、ワクチンにより3年以内に「てんかん」を発症するとイギリスでは学会で発表されていると言うような内容の記事を発見!!
    2週間前に5種ワクチンを受けたばかりでした。
    獣医さんが、今夜体調が悪くなったらの時ようにと、夜間緊急医療センターを紹介した…何で?と思ったが、「てんかん」を発症する可能性があるとご存知だったから?!
    短頭種専門の病院に行こう!と考えています。
    4月には狂犬病注射…男の子もいるので、注射が恐いです。
  • 投稿者

    30代 女性 ぶち

    てんかんという病気は飼い主の理解がとても必要な病気かなと感じています。犬が震えてしまうのって正直こわいですよね。わたしの愛犬も一回だけ倒れて震えてしまったことがあります。本当に本当にこわかったです。起き上がってくれた時は涙をながしました。これが日常的に起こるということは大変なことだと思います。飼い主さんたちを応援したいです。
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