言うことを聞かない理由①「犬の性格と本能」
お散歩中、向こうから歩いてくる人や犬に対して吠えてしまう犬がいます。実は、私の愛犬の男の子もそうです。
以前は吠えるだけでなく飛びかかる癖もあり、止めることに必死でした。吠えるのは「怖がりな性格」そして、犬の本能である「闘争心」が理由でした。ずっと遠くに見える犬に対しても警戒し、吠える準備をすることもありました。
対処法
お散歩中は周囲に目を配り、愛犬が吠えてしまいそうな人や犬を見つけたら、その場ですぐ立ち止まって相手が過ぎ去るまで待ちます。
「待て」「お座り」「ダメ」などの指示を出し、声をかけてあげることで吠えずにやり過ごすことができるようします。上手にできたら褒めてあげましょう。
「待て」「お座り」「ダメ」などの基本的なしつけができていなければなりませんが、飼い主さんとの信頼関係が築けていれば、必ず改善することができるでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
すぐに静かにならなくても大丈夫です。
1,2分待って静かにすることができたら、しっかりと褒めてご褒美をあげましょう。
言うことを聞かない理由②「恐怖心」
車やバイク、自転車などに吠えてしまう原因は「恐怖心」であることがほとんどです。自分よりも大きな物が猛スピードで近づいて来るのですから犬にとってはとても恐ろしいでしょう。
車やバイク、自転車との間に飼い主が入って歩かせましょう。また、一緒にいれば怖いものではないということも教えてあげましょう。
対処法
車やバイク、自転車などの通行が少ない道から散歩して少しずつ慣れさせてあげましょう。怖がって吠えてしまったときは、頭や体を優しく撫でながら「大丈夫」と声をかけてあげてください。一緒にいれば怖い存在ではないということを教えましょう。
ただし、危険な運転をする人たくさんいます。お散歩中は十分に注意し、車やバイク、自転車などが走り去るまで、立ち止まって待つのも良いでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
恐怖心から吠えている時に叱るのは絶対NG!
叱られることで恐怖心がより強くなり、今まで以上に吠えることに繋がってしまいます。
言うことを聞かない理由③「好奇心」
お散歩中に「リードを強く引っ張って、言う事を聞かなくなる」経験をしたことがありませんか?愛犬が言うことを聞いてくれない、と悩んでいる飼い主さんの多くが経験しているかもしれません。
飼い主さんの横に並んで歩ことが最も望ましいお散歩のスタイルであるとされていますが、たとえリードを強く引っ張らないとしても犬が先を歩いてしまうことは多いですよね。愛犬が先を歩いても、「リードを引っ張らない」「待て・来い・止まれ」などの指示にしっかり従うことができれば良いのではないかと、私個人はそう思っています。
リードを引っ張ってしまう主な原因は、好奇心が旺盛であること、伸縮リードを使用していること、リードを長く持ちすぎていることなどにあります。
対処法
リードの長さは1m程度に保ち、手に巻き付けるなどして調節しましょう。愛犬が振り返って飼い主さんとアイコンタクトできる距離がポイントです。
引っ張ったときはリードを軽く引き、「ダメ」「ノー」などの指示を出します。アイコンタクトができて引っ張らなくなったら褒めてあげましょう。
思いっきり強くリードを引いて「ダメ!」と大きな声で叱っている飼い主さんを見かけることがありますが、強くリードを引いてしまうと、犬がケガをしてしまうことがあり危険です。舌や口の中を噛んで出血してしまう可能性もありますのでやめましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
リードが緩んでいる分、犬が勢いよくダッシュしてしまうことがあります。
リードは持ち上げるように軽く張って持つのがおすすめです。
まとめ
散歩中に犬が言う事を聞かなくなるのには、様々な理由があります。お散歩中は、恐怖や不安を感じてしまうことに遭遇することもありますし、好奇心を掻き立てるものに遭遇することもあります。
まずは散歩を始める前に、愛犬との信頼関係をしっかりと築くことが大切。飼い主さんが信頼できる相手でなければ、犬は安心することができません。どんな時も飼い主さんを信頼し、従うことができるよう信頼関係を築くことができれば、お散歩中に言うことを聞かない犬を卒業することができるでしょう。
愛犬にとって、身を任せることができ、安心できる飼い主さんであれば、どんなに怖い相手が近づいてきても「この人となら安心だ」と感じてもらうことができるはずです。