老犬のトイレの失敗を減らす工夫4つ!粗相する理由も解説

老犬のトイレの失敗を減らす工夫4つ!粗相する理由も解説

シニア期に突入した愛犬のトイレの失敗は、誰もが頭を抱えて悩みます。老犬の介護は決して簡単なことではないため、さまざまな工夫や対策が必要です。本記事では、老犬がトイレを失敗してしまう原因と失敗させないための工夫について紹介しているので、ぜひご覧ください。

老犬がトイレを失敗する理由

老犬がトイレを失敗する

老犬のトイレの失敗。しつけやトレーニングで改善することはできないので、飼い主も悩んでしまいます。まずはシニア期に突入した愛犬がなぜトイレを失敗してしまうのか原因や理由を知り、上手に工夫していきましょう。

体力の衰えが原因でトイレまで我慢できない

シニア犬の場合、体力の衰えが原因で粗相をしている可能性が考えられます。トイレまで歩くほど体力がなく、間に合わないために失敗をしてしまっています。

また膀胱や腎臓など内臓も弱っており、尿をためておくことができずにトイレが近くなっている可能性も。足腰が弱っていれば、きばる行為をしようとしても踏ん張りが効かずにトイレシートからはみ出すためトイレを失敗します。

さらに歳をとると便秘や下痢も繰り返します。便秘で出ない、下痢で出過ぎてしまうのもトイレの失敗の原因です。できるだけトイレの位置を近くしてあげたりトイレシートを大きいものにしてあげたりなどの工夫が必要です。

腎臓病や認知症などの病気をわずらっている

老犬がトイレを失敗してしまうのは、腎臓病や認知症を患っている可能性も考えられます。

老犬がやたら水を飲んでトイレが近くなっている・回数が増えている場合は、腎臓が弱っていたり腎臓病を患っている可能性があるので、一度獣医師に相談するのがおすすめです。

また認知症を患っていると、トイレの場所そのものを忘れてしまいます。トイレがしたくてもどこにトイレがあるのかわからず粗相をしてしまうのです。そのような場合は、無理にトイレでさせるのではなく、オムツを使用するといった工夫が必要です。

分離不安から粗相してしまう

いつもはトイレできちんとできるのに、お留守番によって粗相をしてしまう場合は分離不安の可能性が考えられます。

分離不安とは慣れた場所や好きな人と離れてしまう際に大きな不安やストレスを感じてしまう状態を指します。ストレスから構って欲しいという願いが生じて粗相をしてしまうのです。

また分離不安は高齢犬に限らず、さまざまな年齢の犬や猫に起こります。分離不安が原因の場合は、お留守番を楽しめるトレーニングや獣医師に相談するなどの工夫が必要です。

老犬のトイレの失敗を減らす工夫4つ

老犬のトイレの失敗を減らす工夫4つ

ここでは、老犬のトイレの失敗をどのようにしたら防げるかを解説します。トレーニングをするよりも飼い主の工夫や対策が、失敗を防ぐための大切な鍵となります。愛犬がトイレを失敗してしまう原因を探りながら上手にコントロールしてあげてくださいね。

動物病院で失敗の原因をさぐる

老犬がトイレを失敗するのは、病気が関係している場合もあります。腎臓病や認知症などが背景に隠れている可能性も考えられるので、まずは動物病院で獣医師に相談しましょう。

病気の早期発見は、大好きな愛犬と長くいるためにも必要です。健康状態をチェックする上でも大切な行為になるので、異変を感じたらすぐに動物病院を受診してください。

また病気が原因とされた場合は、薬を飲んだり病気の症状をコントロールしてあげる工夫が必要です。定期的に動物病院に通いながら上手に向き合ってくださいね。

トイレの場所を増やす

老犬がトイレを失敗してしまう際の工夫には、トイレの数を増やしてあげるのも有効的です。一箇所だけの場合、認知症や老化でトイレの場所が分からない・トイレの場所は分かるが間に合わずお漏らししてしまうなどの原因になります。

室内にトイレの場所を増やして「どこにしてもいいよ」という状態を作るのも大切です。老犬は寝ている時間も増えるため、寝床の近くに新しくトイレを設置するのがおすすめです。

トイレを増やす場合は、滑りやすく失敗をしてしまう原因になるので、トイレトレーも合わせて購入しましょう。できるだけ大きいものを選ぶと、はみ出てしまう心配もいりません。

トイレシートが滑らないようにする

足腰が弱っている老犬の場合は、トイレシートが滑らないようにするのもおすすめです。便をきばる、足を上げて尿を出す(雄犬の場合)は、足腰の弱った老犬にとって難しいことです。トイレシートは滑りやすいため、より一層トイレの失敗に繋がります。

トイレシートのみを準備する際は、テープを貼って固定する工夫が必要です。トイレトレーは、裏面に滑り止めがついているので滑りにくくなっており、老犬でもスムーズに排泄ができます。トイレマットをトイレシートの上や下に敷くと滑りにくくなるので、ぜひチェックしてください。

手や介護用ハーネスを使って排泄を補助する

手や介護用ハーネスを使って、排泄を補助するのもおすすめです。立てない・ふらついてしまう老犬の場合、自力でトイレに行って排泄をするのは難しくなります。

どうしても自力で排泄したがる場合は、老犬の体をさせるためのハーネス「介護用ハーネス」を使用してください。ハーネスの付け外しは大変な作業ですが、粗相を片付けたり汚れた愛犬の体を拭いたりなどの作業を省けます。

また介護用ハーネスを使用しなくても、手で愛犬を支えてあげるのもいいでしょう。しかし体の大きな犬の場合は、支える側の力も必要です。大型犬の介護は複数人で行うなど、人の手助けも大切になります。

老犬のトイレの失敗はしつけで直すのは難しい

老犬のトイレの失敗はしつけで直すのは難しい

老犬のトイレの失敗はしつけで直すのは困難です。老犬になってもトイレの場所を教えるトレーニングは可能ですが、トイレの失敗をしつけられません。

老犬のトイレの失敗には、必ず身体的な原因が隠れているためです。トイレの仕方を教えるよりも、世話の仕方を変えたり、介助について見直したりしましょう。

もし、愛犬がトイレを失敗しても頭ごなしに叱らず、静かに片付けてください。怒られてしまうと愛犬は失敗してしまった自分が悪いと思い、どんどんトイレを億劫に感じてしまいます。

年老いてうまく身体が動かない事実を突きつけられたように感じて、悲しくなってしまうのも事実です。人でも犬でも歳をとってしまうのは仕方ないこと。飼い主も上手に介護のストレスを発散しながら、愛犬と上手に向き合ってくださいね。

犬に介護が必要になる前にやっておきたいこと

見上げる老犬

ここでは、愛犬に介護が必要になる前にやっておきたいことを紹介します。トイレトレーニングや体に触られることに慣れてもらうなど、介護をスムーズにするためのしつけについて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。まだまだ若い犬を飼育している方にとってもおすすめの内容です。

室内でのトイレトレーニング

愛犬が若いうちから室内でトイレができるようにトレーニングをしておくことは大切です。

外でしか排泄ができない犬は、介護が必要になった時に、毎回外に抱えて連れ出さなければいけないので大変です。元気なうちに室内で用が足せるようにトレーニングを済ませておきましょう。

元気でも雨や台風など、外でトイレができないシーンはいくらでもあります。外での排泄すること事態に問題はありませんが、飼い主が困ってしまう場合が多いので、できるだけ室内でトイレトレーニングをしてください。

触られることや身につけるものに慣らす

愛犬に触れられることや何かを身につけるものに慣らしておくのも大切です。介護が始まると体を拭いたり移動させたりと、愛犬に触れる機会が多くなります。

人に触られるのを嫌がる犬の場合、介護自体を受け付けてくれません。介護をしようとして噛まれてしまう危険性もあるので、若いうちから人に触れられることに慣れさせておきましょう。

また立てない老犬の場合、おむつの着用も必要になります。身につけるものが苦手な場合、おむつをつける作業も苦戦してしまう可能性があります。普段から洋服を着せるなどをして、身につけるものに慣れさせてください。

お尻まわりの毛をカットする

お尻周りの毛をカットするのもおすすめです。排泄に失敗してしまうと、お尻の周りの毛が汚れてしまい、ケアも大変になります。

普段からお尻周りの毛をカットし、清潔な状態を保つことを愛犬に教えてあげましょう。介護が始まってからカットしようとしても、愛犬は不慣れな状況に戸惑ってしまい、飼い主の手を噛んだり嫌がったりします。

特に長毛種の犬は、普通に排泄をしていてもお尻の毛が汚れてしまいがちなので、毛をカットしてください。

まとめ

トイレで伏せるボストンテリア老犬

老犬のトイレの失敗は、「今までできていたのにどうして?」と飼い主も困惑してしまいます。困惑から愛犬を強く叱ってしまったり、しつけし直そうとしたりして返って悪い事態に陥ってしまうことも。

老犬の場合は、トイレのしつけをするのではなく排泄しやすい環境に工夫をして整えるのが大切になります。トイレシートを滑りにくくする・トイレの数を増やす・介護ハーネスを使うなど、粗相をしてしまわないための対策を練りましょう。

また介護をスムーズに行うためには、若いうちからしつけやトレーニングをしておくのも大切です。ぜひ本記事で解説した情報も参考にしながら、上手に老犬のトイレをコントロールしてあげてくださいね。

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