犬をタクシーに乗せることはできる?同乗の手順やマナー、注意点など

犬をタクシーに乗せることはできる?同乗の手順やマナー、注意点など

目的地まで犬と車で移動したいとき、犬の急病で動物病院に連れて行くときなど、移動手段としてタクシーを利用したい場面はたくさんあります。ここでは、犬と一緒にタクシーに乗る際のマナーや注意点をご紹介します。

タクシーに犬を乗せることはできる?

タクシーに犬を乗せることはできる?

あらゆる場面で普段なにげなく使うタクシーでも、初めて犬と乗車する方にとっては、「そもそもタクシーにペットは乗せられるのか?」という不安もあるでしょう。

必ずしも全てのタクシーに犬と乗れるとは限りませんが、大手のタクシーは基本的に犬と乗車することが可能です。

犬とタクシーに乗る前に飼い主さんが行っておきたいことや、どんなときに乗車を断られてしまうのか確認していきましょう。

乗車ルールはタクシー会社によって違う

犬とタクシーに乗っても追加料金がかかることはなく、通常のメーター料金のみとなります。

しかし、たくさんの方が利用するタクシーでは、犬をキャリーバッグに入れてから乗車することが最低限のマナーとなります。キャリーバッグに入らない大型犬サイズの犬は、同乗することが難しい場合が多いです。

タクシー会社によってルールが異なりますので、犬と一緒に乗車する際は分からないことを事前に問い合わせをして確認するようにしましょう。

乗車を拒否されることもある

タクシーは正当な理由でない限り、乗車を拒否することを認められていませんが、「犬を乗車させることが難しい」と運転手が判断した場合には、以下のような理由で断られてしまう可能性があります。

  • タクシー運転手が犬アレルギー
  • 犬の体臭や汚れがひどく不衛生
  • タクシーに入らない大型犬など
  • 犬のしつけ不足
  • 犬がキャリーバッグに入っていない

とくに、タクシー運転手が「犬アレルギー」をもっている方の場合は、飼い主さんが諦めなければならないこともあるでしょう。

運転中に動機やめまい、呼吸困難などの症状がでると安全に走行することができなくなることから、断られてしまうケースがあります。犬アレルギーは人によって重症度が異なり、重いアレルギー症状は命に関わることもあるので大変危険です。

タクシーはさまざまな乗客が利用するため、犬の衛生面に配慮していないと乗車拒否される可能性があります。犬の汚れや臭いが車内についてしまうと、次のお客様に快適なサービスを提供するために、清掃の時間と手間がかかってしまうからです。

他にも激しくほえる、暴れるなどの運転の妨げになる可能性があると運転手側が判断した場合は、安全面を考えて乗車を拒否することができます。

安心安全なペットタクシーがおすすめ!

大切な家族の一員である犬とスムーズにタクシーに乗るには、「ペットタクシー」がおすすめです。

ペットタクシーは、法律上貨物として分類される犬、猫、鳥、小動物など、あらゆるペットを対象とした輸送サービスで、通常のタクシーよりもペットが乗車しやすいことを重視して強化したものです。

このサービスを利用するメリットは以下の通りです。

  • 大型犬サイズでも乗れる
  • ペットだけでも乗車できる
  • 動物病院を登録できる
  • キャリーに入っていなくてもOK
  • 通常のタクシーより値段が安価
    (※荷物の付添い人という位置づけで、飼い主は無料で乗車できる)

ペットタクシーならスペースの広いワゴンタイプの車を手配してもらえるので、小型犬以外の中型犬~大型犬まで乗せることが可能となります。

急な病気やケガなどの緊急時にも診察できる動物病院を登録してもらえるなどのサービスがありますので、飼い主さんにとっても安心して目的地まで行くことができるでしょう。

他にもペットタクシーの運転手さんは、動物好きな方も多く在籍しており、気兼ねなく利用できるのも特徴のひとつといえます。ペットタクシーを利用する際は、ルールとして犬のワクチン接種や狂犬病予防が必要となるので事前に済ませておきましょう。

犬をタクシーに同乗させるための手順

タクシーに犬を同乗させるための手続き

いざ、犬を連れて目的地に向かおうと街中や路上でタクシーを呼び止めても乗車できないケースがあります。犬とタクシーに乗ることが決まったら、事前にタクシー会社へ問い合わせや予約をしておきましょう。

電話などで「タクシーに犬と乗りたい」ことを伝えておけば、乗車スムーズです。

犬を同乗させる時のルールを確認する

タクシー会社によってはペットと同乗する際に守らなければならないルールがあります。乗る側の飼い主さんとしても、そのルールが受け入れることが可能かどうかを判断し、不明な点があれば聞いておくようにしましょう。

乗車の目的を伝え利用日時を予約する

タクシー会社に問い合わせをする際に、行先と利用したい日時を予約をしておきましょう。

予約の際にタクシーにペットと乗る目的や行先を伝えておくと安心です。タクシー会社によっては、犬を同乗させた場合の利用できる移動範囲が異なります。

とくに引っ越しによる長距離の移動や犬との旅行で観光のための貸し切りなど、乗車の目的理由をしっかり伝えることが大切です。近場であればタクシーアプリを使って予約するのも便利でおすすめです。

事前に行先や利用日時を伝えておくことによって、時間を無駄にせず確実にタクシーに乗ることができます。

必要なグッズを準備しておく

タクシーで長距離を移動するときや初めての乗車で不安がある場合は、いざというときに困らない以下のグッズを準備しておきましょう。

  • 車酔いの薬
  • ウエットティッシュ
  • トイレシート
  • 防水シート
  • 消臭袋

犬が車に慣れていないと酔いやすいので、車酔いをした経験がある犬は乗車前に酔い止めの薬を飲んでおきましょう。

犬が急に体調を崩すことも考えられるので、汚してしまったときに使う「ペット用のウエットシート」などのお手入れ用品を持っておくことや、粗相や汚れを防止するためのペットシーツ、または撥水加工の防水シートを乗車した際に敷いておくとより安心です。

当日は犬の食事を早めに済ませておく

タクシーに乗る数時間前に食事をとっておくか、タクシーを降りてから食べさせるなど、タイミングが大切です。

人間と同じように、食事をして満腹になった犬が車に乗ると、酔いやすくなったり、嘔吐の原因になったりします。そのため、犬に食事を与える場合は、時間に余裕を持って、少量にとどめておくようにしましょう。

乗車中は常に犬の様子に気を配る

ペットタクシーを利用する場合は、ケージなしでも犬を乗せることができますが、車の中で犬が動き回ったり、暴れたりすると、走行中はとても危険です。

運転手さんが気をとられてしまい、事故につながる可能性がありますので、目的地に到着するまでの間は、犬の様子に気を配るようにしましょう。

タクシーに犬を同乗させる際のマナーと注意点

犬をタクシーに乗せるときのマナーと注意点

タクシーはさまざまな人が利用するため、守らなければならないマナーや注意事項があります。愛犬と一緒にタクシーに乗る前に必要な注意事項を守ることで、次に乗る人が快適に乗車することができます。

キャリーやクレートに犬を入れておく

タクシーに犬と同乗する場合は、キャリーやケージ、クレートに入れましょう。

また、安全のためにクレートがおすすめです。クレートは持ち運びが可能なカゴのようなもので、狭い空間は犬にとってリラックス効果があります。

クレートは、ソフトタイプから強固なハードタイプまで種類も豊富です。犬の体に合ったサイズを選べば、走行中に車内の揺れがあっても体が安定し、車酔いや体をぶつけてしてしまうのを防ぐことができます。

また、タクシーに乗せられるペットキャリアの大きさは、一般的なタクシーで飼い主の膝の上に乗せられる大きさであれば問題ありません。

小型犬でキャリーに入りたがらない犬をタクシーに同乗させる場合は、キャリーなしでも乗車が可能なペットタクシーを利用しましょう。

一般のタクシーなら許可をとったうえで、犬の体を包み込むタイプのスリングバッグを使いましょう。飼い主さんが抱っこする形で、しっかりと体を支えることができます。

犬の抜け毛や体臭の対策を行う

一般タクシーに乗るときは、犬の体臭や汚れ、抜け毛がなるべく落ちないように工夫するなど、衛生面にも配慮しましょう。

犬がキャリーバックなどに入っていることで、毛が飛ぶことをある程度抑えられますが、乗車前に犬の体をブラッシングをして余分な被毛を除去しておくと毛が落ちにくくなります。

日頃からペットウェアを着用することに慣れている犬であれば、洋服を着るだけでも抜け毛対策に効果があります。

犬の体臭が気になる場合は、事前にシャンプーをしたり、ブラッシングの際にグルーミングスプレーやボディシートなどを活用するとよいでしょう。

犬の体に使えるケア用品には消臭効果もあるので、抜け毛のケアと同時に犬の体のケアも行うことをおすすめします。

事前に犬のトイレを済ませておく

タクシーに犬と乗るとき、とくに気をつけたいのが犬の粗相です。

移動中に粗相をして車内のシートなどを汚してしまうと、汚れや臭いの除去に時間がかかり、次のお客さんを乗せることができなくなってしまいます。

できれば事前に散歩に連れ出して排泄させたり、必要に応じてオムツやマナーベルトを装着するなどして、突然の排泄に備えましょう。

オムツやマナーベルトは比較的デザイン性があるのも多く、ウェア感覚でつけることができます。犬の粗相に心配がある方は、ペット用の清掃用具も完備されているペットタクシーを選ぶことをおすすめします。

犬も一緒に乗れる全国のペットタクシー5選!

初めてペットタクシーを利用する方は、経験実績が豊富な会社を選びましょう。

日本全国には意外と多くのペットタクシー会社があり、料金やサービスも会社によってさまざまです。また、対応可能な地域も会社によって異なるので、利用する前にホームページなどでわからないことを確認しておきましょう。

ここでは、おすすめのペットタクシー会社をご紹介します。

東葛ペットタクシー

東葛ペットタクシー

  • 対応犬種 :大型犬まで可
  • 対応エリア:東京、千葉などの都心近郊エリア全域
    ※送迎は日本全国に輸送可能

東葛ペットタクシーは、ペット送迎タクシーを専門で扱う会社の中でも、最大規模のタクシー会社で、過去の対応実績が10万件以上と多くの方が利用しています。愛玩動物飼養管理士も在籍しているため、安心して利用することができます。

送迎エリアは離島を除く全国に広く対応しており、引っ越しなどの長距離の移動も得意とされています。広々としたスペースの車内では、大型犬はケージなしで乗車することが可能です。

料金設定も通常のタクシーと比べて良心的な価格になっているのもうれしいポイントです。

ペットタクシーうたたね

ペットタクシーうたたね

  • 対応犬種 :大型犬まで可
  • 対応エリア:東京、千葉、名古屋、大阪、和歌山の支店より全国長距離輸送可

ペットに関する豊富な専門知識を持つコンシェルジュが集まって立ち上げた24時間365日体制のペットタクシーです。夜間や深夜でも犬が突然具合が悪くなったときにいつでも利用ができるので安心です。

業界初のサービスとして、ペットのみで長距離を移動する時には飼い主さんにペットの様子を知らせる「状況確認サービス」を行っています。

電話やメール、LINEで定期的に報告を行い、飼い主の声を携帯電話から乗車中のペットに聞かせてあげるなど、寄り添ったサービスが特徴的です。

他にも観光地巡りなどでタクシーを利用したいときの貸し切り移動サービスなども行っているので、犬とお出かけしたい飼い主さんも必見です。

三和交通ペットタクシー

三和交通ペットタクシー

  • 対応犬種 :大型犬まで可
  • 対応エリア:横浜市、東京都、埼玉県
    ※一部対応出来ないエリア有り

三和交通のペットタクシーは、関東を中心のエリアで利用することができます。あらかじめ病院を登録しておけば、緊急時のペット119番としての利用も可能です。

大型犬などを乗車させる場合はケージ付きのワゴンで対応してもらえますので、ペットのサイズが大きくても乗せることができます。

広々とした座席スペースには、4名まで乗車することができ、ペット以外の荷物を積むことも可能なので、旅行や引っ越しで長距離の移動も対応してくれます。

また、有料にはなりますがペット用のお水も常備してあるので安心です。オゾン脱臭や空気清浄機の設置、隅々まで掃除機をかけるなど、快適な車内を保つための徹底した清掃が徹底されています。

日本交通グループ関西

日本交通グループ関西

  • 対応犬種 :幅84cm,高さ100cm、奥行き29cmのキャリーケースに入る犬まで対応可能
  • 対応エリア:大阪市、神戸市
    ※一部対応出来ないエリア有り

大阪や神戸市を中心にサービスを提供しているペットタクシーです。トランクに乗せられる大きさのキャリーに入る動物ならペットの種類は問わず、予約をキャンセルしても料金は発生しません。

犬のみでの乗車の場合でも1時間前に予約すれば利用することができ、飼い主さんと一緒であれば直前の連絡でも対応してもらえます。

清掃に関しても車内のオゾン脱臭を実施していて、いつでも清潔な空間で過ごすことができます。広い座席スペースは3人まで乗車が可能です。

福岡ラッキータクシーグループ

福岡ラッキータクシーグループ

  • 対応犬種 :大型犬まで可
  • 対応エリア:福岡県を拠点

ペットも大切な家族の一員として、飼い主と同乗することができるペット専用タクシーのサービスを行っています。

福岡ラッキータクシーのホームページから、ペットタクシーの申請ホームに出発の予定時間や送り時間、ペットケージの有無、ペットのサイズなどを入力すると車を手配してもらうことができます。

電話だと繋がりにくいこともあるので、前もって予約できると安心です。乗車時は飼い主さんと一緒でも、ペットのみでも指定の場所まで送り届けることが可能なペットタクシーです。

まとめ

基本的には大手のタクシー会社なら犬と一緒に乗車することができますが、犬の体だの大きさや移動距離、乗車が困難な場合は断られてしまう可能性もあります。

タクシーに乗る前に一度、電話などで分からないことを確認したり、利用予定日の予約をとることでスムーズに乗車することができます。

飼い主さんと愛犬ができるだけストレスフリーでタクシーを使うなら、対応エリアのペットタクシーを利用しましょう。直近で乗る予定がなくても、いざというときのためにどの会社を利用するか決めておくのも良いかもしれません。

ペットと乗車できるタクシーは、車や運転免許を持っていなくても犬と一緒に移動できる交通手段です。緊急時や定期的に利用するサロン、愛犬と一緒におでかけなど、状況や行先に合わせて上手にタクシーを利用していきたいですね。

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