犬が猫砂を食べる時の対策!原因や誤飲した時の対処法

犬が猫砂を食べる時の対策!原因や誤飲した時の対処法

お家で猫と同居の犬が猫砂を食べることがありますが、食べても大丈夫なのでしょうか?食事が足りないの?それとも嗜好性?一体どうして犬は猫砂を食べてしまうのでしょう?そして食べてしまった時の処置は?原因と対策をご紹介します。

犬が猫砂を食べてしまったけど大丈夫?

犬が猫砂を食べてしまったけど大丈夫?

犬が猫砂を食べてしまっても、少量であれば問題はないと言われています。

猫砂は少量であれば、通常は消化せずに排泄されますが、猫砂を食べてしまわないように猫用トイレの置き場所など、飼い主さんが気をつけて管理することで誤食を防ぐことは可能です。

猫砂は基本無害

猫砂の原料は主に紙、木、ベントナイトという鉱物で作られています。猫砂のメーカーでは、数粒程度であれば排泄されるので、体調への影響はほとんどないと説明されています。

ただし、当然ながら猫砂は食品ではないため、大量に食べてしまうとお腹の中で詰まってしまい、腸閉塞を起こす危険性があるので注意が必要です。

参考:よくあるご質問|ライオン商事株式会社

猫砂のそれぞれの特徴

猫砂は種類によって特徴が異なることをご存知ですか?

〈ベントナイト〉
鉱物で、毒性はほぼありませんが、粉塵が尿で固まる性質があります。
 
〈紙〉
再生パルプ製で、植物性粘着剤を使用。吸水ポリマーが混在している場合もあります。

〈木材ペレット〉
おがくず使用の場合は糊剤を使用。無添加チップ使用もあります。

〈シリカゲル・吸水ポリマー〉
化学物質ですが、毒性はほぼありません。

〈おから〉
植物性でん粉が糊剤として使用されています。酸化防止剤等を含む場合があります。

猫砂には毒性はないの?

ベントナイトは鉱物ですが毒性は低く、ワインなどの澱(おり)の除去や、非常食の乾パン、またデトックス効果がある食品としてベントナイトクレイが販売されています。

食品添加物取に該当しますが、犬が少量を食べても問題はないでしょう。ただし、ベントナイトの粉塵は厚生労働省の有害性粉塵のレベル分けでは、アスベストの次のランクに位置づけされています。

シリカゲル、吸水ポリマーは、「食べないで下さい」と明記されています。

猫砂は、猫が誤食する場合を想定して作られているため、毒性の低い素材が使われているので、数粒程度であれば問題ないと言われていますが、食べないに越したことはありません。

犬が猫砂を食べる原因

犬が猫砂を食べる原因

散歩中の犬が、石や砂を食べてしまうことがありますがどうしてなのでしょうか?

通常は好奇心旺盛な子犬の場合が多いと思いますが、成犬や高齢犬でも食べてしまうケースがあります。本来食品ではないものを愛犬が食べてしまうと心配になりますよね。まずその原因を探ってみましょう。

猫の排泄物の臭いに対する興味・関心

同居している猫の行動には興味津々。そしてにおいを嗅ぐのが犬本来の性質である以上、嗅ぎなれた仲間の排泄物の臭いには敏感ですよね。ちょっとかじってみたところ、食感が気に入ってしまったケースが考えられます。

ストレスによる異常行動

犬は飼い主の気持ちに寄り添って生活をする分、ストレスが溜まることがあります。

赤ちゃんや新しい犬を迎えたといった環境の変化、散歩など運動量の低下、長時間の留守番などからくる分離不安など、愛情不足やあるいは過剰な場合も強いストレスを感じ、異常行動をとることがあります。

栄養バランスの乱れや食事量の不足

フードの栄養バランスが悪く、鉄やビタミンB1などミネラルが不足している場合、もしくはフード量そのものが足りず空腹の場合、愛犬自らが不足を補おうとしているのかもしれません。

総合栄養食のドッグフードの場合は問題ありませんが、手作り食の場合は栄養バランスを見直し、サプリメントなどで補うなど気を付けましょう。

過剰な食欲につながる病気を抱えている

サナダムシや回虫などによる寄生虫症や肝臓疾患、慢性消化器障害、甲状腺疾患などが原因で、砂や石だけではなく何でも食べてしまう異嗜(いし)・異食症になる場合があります。

病気が原因の場合は、他にも症状が現れていることが多いので、早めに動物病院の診察を受けましょう。

飼い主の関心を引きたい

子犬に多く見られる行動ですが、飼い主が反応するのを遊んでもらっていると思い、楽しんでいる場合があります。

成犬になれば自然となくなる場合が多いですが、癖になってしまうと執着して同じ行動を繰り返し、問題行動をとるようになります。

子犬の頃に過剰に反応せず、無視するなど冷静に対応すると遊んでもらえないと判って辞めるようになります。

犬に猫砂を食べさせない対策5つ

犬に猫砂を食べさせない対策5つ

犬に猫砂を食べさせないようにコントロールするには、どうすればよいのでしょうか。

猫用トイレを高い位置に設置する

まずできる対策の1つとして、猫用トイレを高い位置に設置することです。小型犬であれば、30㎝程の高さでも顔を突っ込むことができないので食べるのを防ぐことができ、猫には問題の無い高さです。

犬が入れない生活スペースに猫用トイレを移す

大型犬の場合、30㎝程の高さでは簡単に届いてしまうので、猫しか入れない場所にトイレを移すのが有効的です。また、柵やクレートなどで囲うのも一つの方法です。

その他に、アイリスオーヤマの「上から猫トイレ」、「フルカバータイプ」、「扉付きフルカバータイプ」など、猫砂が飛び散りにくく、犬が入りづらいタイプの猫用トイレを使うのもおすすめです。

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犬におもちゃを返すしつけをする

犬が危険なものを口にした場合、口から出す、放すといったしつけは、あらゆる誤飲・誤食を予防する大切な訓練です。

飼い主が慌ててくわえているものを無理に取り上げようとすると、犬は取り上げられまいと急いで飲み込んでしまうことがあるので、適正な指示によって口にくわえている物を放す訓練はとても重要です。

しつけには、おもちゃなどご褒美を用意しておきましょう。おもちゃを口にくわえさせ、まずご褒美を見せ、おもちゃを放したらすかさずご褒美をあげ、甘い声でたくさん褒めてあげます。

次は「出せ」「放せ」「NO」と言った指示語を用いて行います。大事なのは家族全員が同じ指示語を使う事です。おもちゃを離したら、必ずすぐに褒めてご褒美をあげてください。

褒めるのもご褒美をあげるのも、間をおいてしまうと犬にはつながりが分からなくなります。

徐々に次のステップ、ご褒美を見せずに指示語だけでおもちゃを放す段階へと、しつけをグレードアップします。重要なのは指示語は「短く強く」、そして言うことを聞いたらすかさず褒めることです。

最終的には毎回ご褒美をあげるのではなく、何回かに1度といった風に上げる回数を減らしていきます。ただ、全く何もあげなかったり、あまりうれしくないご褒美だったりすると、言うことを聞かないことがあるので気を付けましょう。

健康状態・栄養バランスを見直す

栄養バランスが悪くミネラルが足りない場合などは、ドッグフードの見直しが必要です。ドッグフードの種類を変えたり、量を増やすしたりするなど体調に合わせて調整しましょう。

便の状態や、食欲、毛並みや皮膚の状態などをチェックして、何か異常があれば、動物病院で診察してもらいましょう。

十分な散歩と運動を行う

ストレスからの異嗜行動であれば、おもちゃで遊ぶ時間を増やしたり、散歩を少し長めにしたりするなど、運動量を増やすことで改善することがあります。

犬が猫砂を食べてしまった時の対処法

犬が猫砂を食べてしまった時の対処法

注意をしていても、一瞬のスキを突いて愛犬が猫砂を食べてしまった、もしくは食べたのではないかと疑われる場合はどう対処すればよいのでしょうか?

様子を観察する

愛犬が猫砂を食べてしまった場合、まず様子を観察しましょう。少量であれば消化せずに排泄されるので、数日は便の状態を観察することが大切です。

ただし、食欲不振や嘔吐、下痢、血便などの症状がある場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

大量に食べてしまった

一度に大量に食べてしまった場合、胃から腸へと移動し膨張して、腸閉塞を引き起こす可能性がありますので、速やかに動物病院へ連れていきましょう。

いつ、どのような種類の猫砂を、どのくらい食べたか、といったことを獣医師に伝えることが重要です。猫砂のパッケージなどを見せるといいでしょう。

レントゲン検査や超音波検査などで診断され、状態によっては、開腹手術になる場合もあります。

まとめ

犬と猫との同居の場合、スペースがあれば犬と猫の場所分けをしておくとトラブルが減ります。また、万が一を考え、安全な猫砂を選んでおくのもおすすめです。

好奇心旺盛な子犬期が過ぎれば自然に辞めるのが一般的ですが、成犬になってから始まった行為だと、思いがけない病気やストレスが潜んでいる場合がありますので、まずは獣医師に相談して原因を探ることも重要です。

犬にも猫にも、そして飼い主にもストレスのない快適な同居生活を楽しみましょう。

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