仕事や学校に行く際に玄関まで見送ってくれる愛犬
見送りかと思いきや「行かないで」と駄々をこねる
私や両親が仕事や学校に行く時間になると必ず愛犬は尻尾を振り、外に連れ出してくれそうな人物の足元をくっ付いて歩き始めます。また、一旦愛犬をハウスに戻し玄関に向かおうとすると走って玄関まで愛犬が来てしまうのです。
最初は見送りに来てくれているのかと考えましたが、その後は「きゅるきゅる」と寂しそうに鳴き声を上げたり、身近な家具に歯形を付ける等といった後追いの行動が目立つようになってきました。場合によってはおもちゃを持って来て玄関で「遊んで欲しい」と懇願された事もあります。
愛犬が懐いてくれている証拠なので最初は寛容な心で接していましたが、優しくすればするほど愛犬の後追い行動は酷くなっていく一方でした。
玄関から部屋に戻るまで鳴き止まず、時には飼い主に向かって吠える事もありました。
玄関から部屋に戻ってしまえば元の利口な愛犬に戻るのですが、飼い主の行動範囲を制限されてしまい、文字通り「犬中心」の生活を送る事になってしまったのです。
犬の後追いを助長させた原因
寂しいと訴える愛犬の言う事を全て呑んでしまった
人間と犬が共存していく上で相互理解が必要です。人間には人間の生活スタイルがあるのと同様に犬にも犬特有の生活スタイルがあります。お互いの生活スタイルを理解する事が重要なのですが、愛犬の場合は飼い主の都合ではなく、自分の感情を只管に人間に訴えていたのです。
元々寂しがり屋な性格であった為、幼い頃より外出の際は必ず愛犬と一緒に行動をしていました。その結果、愛犬はひとりで留守番が出来ないまま成犬になり、飼い主の行動を制限するような後追い行動を取るようになりました。
したがって、愛犬の要求を全て受け入れてしまった為、外出する場合には「自分も連れて行って欲しい、連れて行ってくれないのなら出かけないで欲しい」と訴えるようになってしまいました。
家庭内の序列を愛犬に示す事が効果的
犬が一番目上の立場では無い事を理解させる事が重要
犬の後追い行動が酷い原因は愛犬に「自分が家庭内でトップに君臨している」と勘違いさせてしまった事が原因です。したがって、「愛犬が家庭内の序列の一番上では無い」事を理解させる事で状況を打開しました。
外出する前は可哀想だという理由でハウスに犬を戻しても、完全にケージを閉める事はしませんでした。
しかし、それでは「自分も外出したい」と後追いを助長させてしまう事になる為、飼い主が犬をハウスに戻すのでは無く、愛犬自身に寝床に戻ってもらうよう訓練しました。
最初は愛犬は尻尾を振って自分から寝床に戻る事をしませんでしたが、「ハウス」と掛け声を上げた後にケージに戻し扉を閉めるという行動を繰り返す事によって次第に「自分の要求は必ずしも通る訳ではない」という事を理解させました。
その後、飼い主が外出する時は「お留守番の時間だ」と理解したのか「ハウス」の掛け声が無くても飼い主の様子を察して自ら寝床に入るようになり、後追い行動が無くなりました。
まとめ
愛犬の後追い行動は酷くなければ可愛らしいのですが、愛らしいという感情だけで愛犬を一度でも優先すると犬中心の生活スタイルとなり、人間は通常の生活を送り難くなってしまいます。
したがって、犬には人間が外出している時間は「留守番の時間」と理解させる事が後追い行動の助長の予防に繋がります。
人間と犬の共存は重要な事柄ですが、犬の言う事を聞いてばかりの都合の良い飼い主にならない事が真の意味での愛犬との共存となると考えます。