内部寄生虫の予防について

内部寄生虫の予防について

寄生虫予防といえば、ノミやダニといった「外部寄生虫」の予防を想像される方が多いと思いますが、実は消化管に寄生する「内部寄生虫」の予防も大切です。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

わんちゃんの寄生虫予防で、実はあまり知られていないものに「内部寄生虫」があります。

内部寄生虫とは、その名のとおり体の中に寄生する寄生虫のことで、逆にノミやマダニなど、体の外に寄生するものは「外部寄生虫」と呼ばれています。

また、内部寄生虫の中で割と身近に予防されているのが「フィラリア症」です。これは蚊に刺されることで感染し、心臓やその近辺の血管に寄生する「内部寄生虫」です。

もちろん感染すると死に至ることもあるため、予防が大変重要ですが、実はフィラリア症以外にも予防するべき「内部寄生虫」があります。それは、主に消化管に寄生する寄生虫なのですが、同じ内部寄生虫でも、フィラリア症ほど予防の重要性が認識されておりません。

寄生虫予防の現状

まず、消化管の寄生虫と聞くと、子犬の頃に「お腹の虫下し」と呼ばれる駆虫剤を飲まされていたと思います(ペットショップやブリーダーさんで飲ませている場合もあります)。

しかし、その後は予防されているでしょうか?中には、混合ワクチン接種などで動物病院に行った時に、「糞便検査」で問題なしと言われているから大丈夫、とお考えの方もいるかもしれません。

ですが、残念ながら、通常の糞便検査では約20%の寄生虫は見つけられないと言われており、年に1~2回の糞便検査だけでは「大丈夫」とは言えないのです。

そして実際に私の病院では、内部寄生虫に感染したワンちゃんを何頭も診察しております。

とはいえ、消化管の寄生虫は、フィラリア症ほど重症になることはそう多くありません。

ですので、このようにお話をさせていただいても、いまいちピンとこない方もいらっしゃるのですが、実は消化管の寄生虫で問題なのは、ワンちゃんの病気、という点だけでなく、その寄生虫が人間にも寄生するリスクがあるという点なのです。

つまり、消化管の寄生虫は、「人獣共通感染症(ズーノーシス)」と呼ばれる、犬にも人間にも感染するものが多いのです。

ですから、犬にはひどい症状を引き起こしづらい寄生虫でも、ズーノーシスの観点からは、しっかりと予防してあげるべきなのです。

では、どのように予防すれば良いのでしょうか?

獣医師の中で一般的な予防方法としては、「駆虫薬の定期投与」があります。

これは、犬の駆虫薬を3ヶ月に1回、定期的に飲ませることで消化管の寄生虫を予防しようというものです。

実際に欧米ではすでに多くのワンちゃんに取り入れられている予防方法ですので、安全性などは問題ありません。

しかし、私の病院でも実践していたのですが、いかんせん3ヶ月に1回だと、投薬を忘れてしまう飼い主様が多く、なかなかうまくいきませんでした。

しかし、昨年、新しい予防薬が販売され、それを予防に取り入れることで、飛躍的に内部寄生虫予防の予防率がアップしました。

それは、旧ノバルティスアニマルヘルス(株)(現日本イーライリリー(株))の「インターセプター」という予防薬です。

##写真の名前##

これはどういう予防薬かと言いますと、フィラリア予防薬と内部寄生虫予防薬がひとつになって、1回の投薬で、フィラリアも消化管の寄生虫も予防できてしまうスグレモノです。

私の病院では、この予防薬を取り入れてからは、投薬忘れがほとんどなく(みなさん、フィラリア予防の投薬は習慣づいていらっしゃいますので)、見事に内部寄生虫予防を達成することができています。

たしかに、インターセプター以外にも、消化管寄生虫を同時に予防できるフィラリア予防薬もあるのですが、インターセプターは、それらよりももっと多くの種類の寄生虫を予防でき、一般的な3ヶ月に1回投与する駆虫薬と同じ効果を期待できるのです。

みなさまにとっても、予防の手間が少しでも少ない方が、長く予防を続けやすいですよね。インターセプターは、一度の投薬で「フィラリア予防」と「内部寄生虫予防」を同時に達成できるのです。

ぜひこういった、「2つの効果を併せ持った予防薬」などを取り入れながら、しっかりと予防していただければと思います。

※インターセプターは原材料にチキンを使用しているため、チキンアレルギーのワンちゃんはご注意ください
※添付の画像は、昨年のインターセプターのパッケージです。今年の1月に販売元のノバルティスアニマルヘルス社が日本イーライリリー社と合併したため、パッケージのデザインが異なる可能性があります。

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