動物病院の待合室や、ペット入店可のホームセンターなどで、他のワンちゃんや人を見て、思わず吠えてしまうワンちゃんをたびたび見かけます。
そのたびに飼い主様が申し訳なさそうにワンちゃんを抑えようとするのですが、なかなか吠えるのをやめません。
そんなとき、ちょっとした対処方法でその吠えをやめさせることができます。
基本的にワンちゃんの”吠え”は、本来持っている習性であり病的なものではありません。
とはいえ、人間にとっては場合によっては迷惑となることがあります。
ですので、病気でないにしても対処する必要があるのですが、もともとワンちゃんが持っている習性なので、そう簡単に改善させることはできません。
基本的には時間をかけてトレーニングをする必要があるのです。
ですので、普段から外出先での無駄吠えで困っている方は、まずはきちんとしたトレーニングを受けられることをお勧めします。
とはいえ、トレーニングには時間がかかりますから、その間はいっさいお出かけできない、というのもあまりいい生活とは言えません。
外出先で吠えたときの対応
そこで外出先で吠えてしまった場合の対処方法をお伝えします。
ほとんどの場合、ワンちゃんは「人」あるいは「ワンちゃん」など、一つの対象物に向かって吠えています。
そこで、その対象物から視線をそらしてあげるのです。
そうすれば、まず無駄吠えは止まります。
対処方法はこれだけです。
「それだけ?」と思われるかもしれませんが、本当にそれだけなんです。
でも「そんなのいつもやってるけど、全然吠えるのをやめないよ」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、私の動物病院の待合室でも、無駄吠えを抑えようと、一生懸命視線をそらしている飼い主様はいらっしゃいます。
しかし、これはほとんどの場合でそうなのですが、視線をそらしているのは「飼い主様」だけで、ワンちゃんの視線をそらせていないのです。
これではワンちゃんは吠えやみません。
目線をそらす方法
きちんと”ワンちゃん”の目線をそらしてあげることが大切です。
では、いざ吠え始めたとき、どうやって目線をそらせばいいのでしょう?
抱き上げて密着
まずは抱き上げることができる大きさのワンちゃんは抱き上げて下さい。
そしてワンちゃんを横抱きのまま、顔をしっかりと手で押さえ、自分の体に密着させます。
そうすれば、ワンちゃんの目線は飼い主様の身体で固定されますから、あとは飼い主様の体を回転させて、ワンちゃんの目線をそらしてあげます。
そらせているかどうか、飼い主様も視線をそらすのではなく、しっかりとワンちゃんを確認しましょう。
大型犬の場合は、飼い主様がしゃがんで、それからワンちゃんの顔を手で押さえて自分の胸に密着させます。
飼い主ごと対象の反対に回転
あとは同じように飼い主様の体ごと回転させて、目線をそらしてあげます。
このようにすれば、ほとんどのワンちゃんで目線をそらすことができますし、吠えるのをやめてしまいます。
もし、ワンちゃんが異常に興奮してしまっている場合は、危険なこともありますので、そのときは無理に抱きかかえたりしないようにしましょう。
”ワンちゃんの視線をそらす”外出先で吠えたりしたときにすぐ実践できますし、思った以上に高価がありますので、ぜひお悩みの飼い主様はトライしてみてください。