犬に里芋を与えても良いのか
犬に里芋を与えても「良い」ですが、与える場合には必ず「加熱した里芋」を与えるようにし、生の里芋は決して与えてはいけません。
生の里芋はとても消化が悪く、消化器官に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
与えてしまった量によって異なりますが、生の里芋を与えると、中毒症状を引き起こす可能性があり、下痢や嘔吐などの症状がみられることがあります。
里芋に含まれているシュウ酸について
里芋にはシュウ酸という物質が含まれているのですが、シュウ酸は犬にとって有害な物質であり、シュウ酸カルシウム結石によって、尿路結石症を引き起こしてしまう可能性があります。
シュウ酸は水に溶けやすい物質なのですが、茹でるなどの調理を行っても完全に取り除くことができる物質ではないため、加熱した里芋であっても、あまり犬のカラダに良いとは言えません。
尿路結石について
尿の通り道に小さな石のような塊ができてしまうことを尿路結石と言い、尿をカラダの外へ排出できなくなってしまう状態のことです。
尿をカラダの外へ排出することができずにいると、腎臓にとても大きな負担を与えることになってしまいます。
気づかずに放っておくと、腎臓の機能が正常に働かなくなってしまい、尿毒症を発症してしまう可能性があります。
死に至るケースもあるため十分に注意しなければなりません。
生の場合も加熱した場合も、尿路結石の原因となるシュウ酸という物質が里芋には含まれているということを理解した上で与える必要があるのではないでしょうか。
食物アレルギー
犬によっては里芋を食べたことによって食物アレルギーを引き起こしてしまうことがあります。
初期症状として皮膚疾患がみられることが多くあります。
皮膚を痒がる場合や、大きなフケが出るようになってしまった場合、里芋を与えたことを医師に伝えた上で診察してもらいましょう。
里芋を与えたことで食物アレルギーを引き起こしてしまった場合、下痢・嘔吐・皮膚の痒み・目の充血などの症状がみられることがあります。
犬に里芋を与えるメリットはあるのか
里芋にはカリウムという栄養素が豊富に含まれており、里芋が持つ独特な粘りには動脈硬化を予防する作用があるとされています。
これは私たち人間だけではなく、犬にも良い栄養素や作用なのではないでしょうか。
里芋に含まれている栄養素と、その栄養素が犬に与える作用についてご紹介します。
カリウム
カリウムには塩分をカラダの外に排出しやすくするという作用があり、高血圧の予防に役立てることができます。
利尿作用によってカラダの中の水分量が調節され、代謝の活性化にも繋がります。
水溶性食物繊維
里芋の特徴でもある、独特の「粘り」の元になっている栄養素です。
粘膜を保護し、免疫力を高める作用があります。
肝臓の機能や腎臓の機能を高める作用があることでも知られています。
ガラクタン
ガラクタンとは炭水化物とタンパク質の複合体のことを言い、粘性物質の一種です。
ガン細胞を抑制する作用や動脈硬化を予防する作用があるとされています。
また、脳細胞を活性化させる作用によって痴呆の防止にも良いのではないかともされています。
まとめ
生の里芋は中毒症状を引き起こしてしまう可能性があるため、決して与えてはいけません。
私たち人間だって生のままの里芋は食べませんよね。
もし、犬に里芋を与えたいのであれば、必ず加熱したものを与えるようにしましょう。
しかし、わざわざ犬に里芋を与える必要があるのでしょうか。
私は今までに愛犬たちに里芋を与えたことはありませんが、今後も与えることはないと思います。
犬に食べ物を与える際には、本当に犬に必要なものなのかをしっかりと見極め、安全に与える必要があると思います。