犬に手作りごはんを与える人が増えている?
最近は犬へ手作りのごはん与える人がとても増えてきました。ここ10年ほどの傾向のようです。実際、犬用の手作りごはんのレシピ本なども販売されており、手作りごはん用の食材を見かけることも増えました。
手作りごはんはドッグフードよりも安心感があり、ヘルシーなイメージが強いですが、手作りをすることには賛否両論あります。動物病院によっては、手作りごはんは勧めない獣医師さんもいます。
今回はそんな犬の手作りごはんについて「犬に手作りごはんを与えるメリットとデメリット」をまとめてみました。愛犬のごはんを手作りにしようかと考えている飼い主さんは、ぜひそのメリットとデメリットを知ったうえで、検討してみてくださいね。
犬に手作りごはんを与えるメリット
原材料を把握できる
ドッグフードではどうしても飼い主さんが知らない原材料が入ることになります。添加物や保存料は気になる点ですよね。手作りすることの一番のメリットは飼い主さんが自分自身で選んだ原材料を使い「添加物を気にせず」にごはんを与えることができるという点ではないでしょうか。
旬の食材を与えることができる
手作りごはんを与える場合、原材料を把握できるとともに「新鮮な旬の食材」を与えることができます。犬の年齢や体調に合わせて細かく栄養素を調整しながら、健康に良いものを与えることができます。
カロリーの調整ができる
愛犬のダイエットが目的で手作りごはんを始める飼い主さんもいます。今まで与えていたドッグフードでカロリーを調整しようとすると、量を減らすことになり、犬の満足感が下がってしまいます。手作りごはんの場合、量は変えずに野菜を増やすなどの工夫で満腹感を与えることができます。
犬に手作りごはんを与えるデメリット
栄養の調整が難しい
一番のデメリットは愛犬に合わせた栄養調整の難しさです。人間と犬は必要な栄養素や量が異なります。そのため正しい「犬の栄養学」を学んだうえで手作りごはんを与えないと、栄養が偏り、かえって犬の体調に支障が出てしまいます。
ドッグフードは完全栄養食とも呼ばれる通り、犬に必要な栄養を豊富に含んでいます。特にこれらの完全栄養食に身体が慣れている犬が、突然、計算されていない手作りごはんを与えられるとやはり栄養不足が起きてしまいます。
愛犬に手作りごはんを与える場合、人間のごはんとは異なるという認識を飼い主さんが持つことがまず大切になってくるのです。
ドッグフードを食べなくなる可能性
手作りごはんのにおいや食感に慣れていると、ドッグフードを食べなくなる可能性があります。入院時や災害時、飼い主さんが不在の際などにごはんを食べないということになれば、犬の命の危険や治療が思うように進まないということも伴います。
いざという時のためにドッグフードも手作りごはんも両方とも食べることができるように、完全手作りごはんにせずに割合を変えながら、ドッグフードも与えるようにするといいかもしれません。
コストの問題
手作りごはんを与えたいと考える方のほとんどが、ドッグフードに含まれる添加物を避け、愛犬の安全や健康を守りたいというのが目的ではないでしょうか。そのため、手作りごはんで使用する食材は無添加、無農薬といった安心・安全第一の食材を使用することになります。そうすると人間の食費よりも高くなるということも少なくありません。
また、前述したように手作りごはんを与えるには犬の栄養学を理解する必要があります。そのため、やはりごはんを作る時間はそれなりにかかります。これらの「コストや時間とのバランス」を手作り食を取り入れるにあたって考える必要があり、場合によってはデメリットの一つとなってしまいます。
まとめ
愛犬へ手作りごはんを与えるにあたって一番重要になるのが「犬の栄養学」を理解しているかどうかです。この点を自身で調整できるのであれば、ドッグフードを与えるよりもメリットはあるのかもしれません。しかし、この点こそが最も難しい点でもあります。
愛犬の健康を考えるのであれば、「健康そうな食事」を与えるためだけに手作りごはんへ切り替えるのはやめた方がいいかもしれません。愛犬の健康を思う気持ちがかえって犬にとっての不健康となってしまうのは悲しいですよね。手作りごはんを与える際は、しっかりと犬の栄養学を理解したうえで、取り組んでみてくださいね!