ノミ・マダニの活動、繁殖期
ノミは梅雨前後から活発に活動、繁殖し始めますが、13℃以上の環境で繁殖が可能で、室内では年中この環境が整っているので、年中活動が可能となっています。
特に温度18〜27℃、湿度75〜85%が好ましい環境と言われており、そうした環境では驚異的な繁殖力をみせます。
マダニは春から夏にかけて活動が活発になり、秋から冬にかけて卵から孵化した幼ダニ、若ダニが増える為、年中活動しています。
ノミ・マダニからもたらされる病気
ノミアレルギー性皮膚炎
ノミの唾液がアレルゲンとなり、アレルギーになってしまうことがあります。 激しい痒みや湿疹、脱毛などを伴う皮膚炎です。
瓜実条虫症
瓜実条虫(サナダ虫)の幼虫が潜んでいるノミの成虫から取り込んで感染することがあります。
小数寄生では無症状ですが、濃厚感染すると下痢症状を呈することもあります。
肛門周辺や便に白い米粒のようなものが付いていたら、腸内に寄生している可能性があります。
貧血
大量に寄生すると貧血になる場合もあります。特に免疫力の低い子犬や老犬は注意しましょう。
犬バベシア症
バベシア原虫が潜んでいるマダニに吸血される際に感染することがあります。
バベシア原虫が赤血球に寄生すると、赤血球を破壊してしまい、貧血や黄疸・発熱を起こします。死に至ることもある怖い病気です。
ライム病
マダニが吸血する際に、ボレリア菌という細菌が媒介されます。神経症状や発熱、食欲不振や元気消失を引き起こすことがあります。
上記に記載した病気は代表的な病気で、他にも感染してしまう病気はありますし、人畜共通の病気もあります。
ノミ・マダニの予防薬
前半にお話したように、ノミ・マダニは年間通して寄生する可能性があり、また寄生すると感染する恐れのある病気もたくさんあります。
病気の予防の為にも、ノミ・マダニが寄生しないよう年間予防が理想的です。
ここで、予防薬をいくつか紹介します。
フロントラインプラス
スポットタイプのお薬で、ノミの成虫・幼虫・卵の駆除・予防、マダニ・シラミ・ハジラミの駆除剤です。
ノミの駆除・予防の効果は約1ヶ月〜3カ月、マダニの駆除効果は約1ヶ月間持続します。
使用方法としては、犬が舐めるのに届かない背中側の首元の毛をかきわけて、皮膚に滴下します。全量滴下する必要があり、量が多いので前後左右すこしずらして何ヶ所かにわけて滴下してもらうとつけやすいと思います。
毛をかきわけずに滴下すると、全量が皮膚にいきわたらず、薬の効果が十分にみられない場合がありますので注意してください。
また、前後1日はシャンプーは控えて下さい。
フロントラインスプレー
スプレータイプのお薬で、ノミ・マダニの駆除剤です。
効果はノミで2〜3ヶ月、マダニで1ヶ月間持続します。
使用方法としては、適量を被毛全体にスプレーします。その際毛並みに逆らい毛の付け根に向けてスプレーして被毛全体を湿らせて、自然乾燥させます。
他の薬と違い、生後2日後から使用可能になっています。
レボリューション
スポットタイプのお薬で、ノミの成虫・幼虫・卵の駆除・予防、犬糸状虫の寄生(フィラリア症)予防、ミミヒゼンダニの駆除剤です。
使用方法としては、フロントラインプラスと同様です。
フィラリア症の予防も出来るので便利ですが、マダニの駆除の効果は保証されていません。
コンフォティス錠
錠剤タイプのお薬で、ノミ・マダニの駆除剤です。
効果は1ヶ月間持続します。
スポットタイプやスプレータイプと違い、シャンプーや水浴び、毛づくろい等による効果への影響の心配がありません。
内服するので有効成分が全身に広がります。
最後に
我が家の対策としては、草むらにはなるべく近寄らないようにし、フロントラインプラスにて月1回の予防をしています。
その子の生活スタイルや環境、体質でおすすめの薬は変わってきます。
例えば、野外に出ることがないのでマダニが寄生する可能性は低いと考え、レボリューションでフィラリア症も一緒に予防する方法、お外に行くのでしっかり予防をする為、ノミ・マダニ両方予防する方法、内服が苦手な子やスポット剤が気持ち悪くてパニックを起こしてしまう子、副作用が出て薬が合わない子等々…
初めて使用するお薬は特に、様子を見ながら使用し、その子その子に合ったお薬で予防をしてあげましょう。
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10代 男性 匿名